「モールス信号、天体観測…ファンタジーを絡めた社会派映画」GAGARINE ガガーリン あささんの映画レビュー(感想・評価)
モールス信号、天体観測…ファンタジーを絡めた社会派映画
クリックして本文を読む
90分弱の作品だけど、とても冗長に感じた。
16歳の少年の静かなる強い抵抗と老朽化した集合住宅を宇宙に見立てて描いたファンタジードラマ。
幼い頃から両親と、やがて母と住み、慣れ親しんだ公営住宅の取り壊しが決まり、それを阻止すべく、共有部やエレベーターなどを仲間を誘って修理するユーリ。
恋人の元から帰らぬ母親、退去する住人や取り壊される家、孤独と不安な日々から救ってくれたのは宇宙飛行士への夢と自分が創り出した宇宙空間だった。
建物の一部をまるで宇宙船のように改造し、温室で植物を育て(有能過ぎでしょ!)住宅に残り続けるユーリ。
どうしようも無い悲痛な現実と対照的に描かれるディアナとのロマンティックな夜や天体観測。
ラスト20分は夢か現実か、ユーリは目を覚ましたのか。。。ラストは鑑賞者に委ねている。
そういえば、東京の有名な幾つかのヴィンテージマンション(有名な作家も住んでいたという)も建て替え計画がなされている。なかなか進んでいないみたいだけど、かつて自分たちが住んでいたところが壊されるのは過去が失われるのと同じほどの喪失感が伴うのだろう…。儚い作品だった。
コメントする
満塁本塁打さんのコメント
2022年3月5日
他作「余命・・」へのイイねありがとうございました。本作に関しては、強烈な「名画座臭」が漂っていたので観ませんでした。貴方様のレビューを拝見して、正解だと確信しました。ありがとうございました😊😊