フォーリング 50年間の想い出のレビュー・感想・評価
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1950年のままのオヤジと2020年に生きる息子。的な。
ヴィゴ・モーテンセンの初監督作品。製作・脚本・音楽まで自分でやってると言う。意外なのが、音数少な目の音楽のセンスの良さっすよ。Score と言う事になってたんですが、この「時間を空けた単音の散発」を楽譜に出来る所が凄い。
映画としては、ちょっとぶっこみ過ぎな印象はあります。ジョンがホモでパートナーとの間には移民と思しき養女。妹サラの娘がバイ。LGBTを凝縮した様な親族です。
前時代的に凝り固まった差別主義、と言うより「自分以外みんなクソ」思想の父親。と言うか、今時、どこを探せば、どんな田舎に行けば、こんな人を見つけられる?と言うくらいの旧さ&クソっぷり。
これがですね。この、ざーとらしいステレオ配置がですね。最初っから引っかかってしまいましてですね。で、結局、何の話なん?ってなりました。主題が見つからない、って言えば良いのか。ただただ、「このクソおやじ、ええ加減にせー!」と言うか、「話が進まんからクタばって!」てな具合ですw
ラスト。この、救いようのないクソおやじも、最初の奥さんの事を愛してたんだろうねぇ。って所は、少し染みました。
で?つまりは?
時代は変わり、新し夜明けが来るよ、来たよ。的な?
もう一幕二幕、なんかあって欲しかったです。
気持ちを出し合うことが宥和政策に?
酷い言葉!! 保守的どころか、差別主義者だ!! 今年は右翼系の映画を見るということが新年の抱負だったから、これはちょうど私の目的に叶った作品だと思いながら見ていた。
もう、大笑い!! 言葉使いが、小さい子供に使う言葉を大人に使うだけでなく、差別用語をはく父親ウィリス(ランス・ジェームズ・ヘンリクセン) それに、初期、認知症を患っているだけでなく毒舌を吐く。 父親は若い頃の悪いところが認知症になって、性格の悪いところにより拍車がかかる、と言うより、高齢になって人間の悪いところが残ってしまったと言う感じ。 私も気をつけなきゃ。
上手な役者だ、この父親。
そして、そこに垣間見ることのできる、父親の寂しさ、若い頃への郷愁が、北のニューヨーク州の四季と、特に冬とマッチしていて、分断の父と息子の(polarization)運命の性を見せつける。
法曹界や社会正義の映画と違って、リラックして観始めたが、父親の毒舌には閉口し始めた。立て続けに吐く、マイクロアグレッションや差別用語。 でも、そのうち、父親の悪態を数え始めた自分がいた。
空港に預けた荷物が降りてくるところで、アラブ系の女性達にみて***と、ホモセクシャル、女性に対しても、ジョンの夫エリックに対しても、日本のどこから来たのかと。長崎か?アメリカ人であるが、中国人で、母親サイドはハワイからとモニカが。どこでもタバコを吸うし、カルフォルニアのことを、コ***サッカーといったり、国旗を燃やす州と言う。女性について話すとき、F**Woman. 息子ジョンにN**に投票したのかと?(オバマのこと) マケインのことについては親子ともにアメリカの英雄だとし一致していたようだ。そして、空軍に入ったときはゲイだと知っていたのかなどと、限りなく、無神経で単発的な、ストーリー性のない質問を延々と投げかける。そして、課題の中で一貫性のある話題で話せない父親。会話力が狭く制限されていて、美術館に行っても、息子やエリックと異なって、ピカソの絵の鑑賞力も尋常ではない。
疲れるから、ここで父親への悪態をストップさせよっと。これまでにする。
無礼な・不快な・侮辱的、攻撃的な言葉や暴力の中で、これが日常生活になっている家庭で育った息子ジョン(ビゴ・ピーター・モーテンセン・ジュニア)が反面教師になっているだけでなく、ホモセクシャルで夫と結婚していて娘、モニカをラテン系の国から家族として受け入れていると言う設定だ。
カルフォルニアの医者クラウスナー(デビッド・ポール・クローネンバーグ)と父親ウィリスの会話、最高に面白い。(面白いと言う意味は私は呆れているからお面白いと言うこと)医者も多様な患者を扱っているから、上手にかわしている。ジョンもエリックも一言も言葉に出して嗜めず、困り果ててる。嗜めれば、助長して大騒ぎになることを何度も経験しているから。 大変!!
映画の最後の方で、父親の術後、二人が初めてぶつかり合い、殴る。 父親に対するこんな手向かいは過去にはなかったようだ。お互いを発散する。
息子ジョンは介護を知り合いに任せて、父親の元を去ってロサンジェルスに戻る話をするシーンがベストで大好きだ。最高!
ジョンは知り合いの人が父親の面倒を見てくれることを細々(こまごま)と、父親に話しているが、父親は新聞でクロスワードパズルしていて、
父親『overactive と言う5文字の言葉のスラングはなんだ?』
ジョン『呆れた顔して、(説明しているのを聞いてないのと言う気持ちが見える)少したって、幾つの文字?』
父親『5文字』
ジョン『Hyper?』
父親『That works』
ジョン:ちょっと苦笑い
父親は息子の心配を過剰ではないかと思っている。お節介無用だとも思っているかも。だから、overactive /hyperをかけていて、できたよと答えているが、それでいいよと言う意味。それを『ありがとう』 『すみません』が使えない・使ったことがない父親は『That Woorks』といってると思う。ここで息子が去ってしまう寂しさが窺える。あくまでも私の見解。
ここで映画は終わってもよかったとおもう。
モニカは祖父(ジョンの父親) がくれた時計に対して、『友達だから』と言う。孫って、親のジョンが見られないところを、モニカは見られる。
分断の時代で親子の分断もすでに見られたが、トランプ以降、それが、顕著になってきた。それを組み入れていて、秀作に値する。
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