劇場公開日 2021年8月27日

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「とにかくかわいくない」劇場版 アーヤと魔女 marumeroさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0 とにかくかわいくない

2025年8月13日
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鑑賞方法:TV地上波

楽しい

ジブリがどうとか、宮崎がどうとかはさておいて、とにかく主人公がかわいくない。単にビジュアルとか性格とかが……という話ではありません。
恵まれているとはいえない身の上だが、前向きでへこたれず、そして小賢しく、人をアヤツル(操る、たぶらかす)ことに長けている。
そういう50文字程度の設定を超えるキャラクター性がないように思います。だからこそ、かわいくないのです。
無論、子どもに複雑なキャラクター性を求めるわけではありません。観る側の感情として、そこは単純なんです。シンプルな話、主人公としてこんなキャラ(子ども)、多くの人が好きになれないんじゃないでしょうか。
小賢しいなら小賢しいなりの魅力、「アヤツル」なんていう設定をしたならそこにもっと強い魅力、そういうキャラクターの強みといえるような魅力が欠如しているから、惹かれず、ただ、かわいくないのだと思います。

ストーリーはというと、随分中途半端です。勿論、空白の部分やその後について、色々と想像はできます。しかし、想像したところで、それに応え得るだけのものが本作には描かれていないし、描かれる余地もない気がします。言い換えるなら、想像を楽しませるに足る魅力が本作にはないように思います。
詰まるところ、本作は映画としてまるで完成には至っていないと言っても過言ではないでしょう。

marumero