海の上のピアニスト イタリア完全版のレビュー・感想・評価
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人生の最盛期
ずっと見たかったが、中々サブスクに現れなくて見れなかったやつ。
これもフィールド・オブ・ドリームスと同様に、本編見るまでは実話だと思ってた。
もう少し養父とのシーン欲しかったな、、養父のキャラ好きだった。
可愛い幼少時代と打って変わって、コーン弾きこっちへ来いって言う大人になった1900が胡散臭い?ふてぶてしい?感じでちょっとビックリした。
序盤の船の揺れに合わせて社交ダンスしているみたいなピアノのシーン最高だった。
その後の罰として地下で働いているシーンも。
1番好きなのはピアノ対決のシーン。1900の純粋なところも、相棒が自暴自棄になっていることも、最後1900が本気出したとこも好き。
少女(?)に一目惚れしてキスしに行くシーンは普通に引いた。なぜあんなシーン入れたんだろう笑
最後は悲しいな、、。でも街に行ったら普通の人になっちゃうんだろうな。泣けた。人生もっと楽しんで生きようと思った。
1900役のティム・ロスは当時38歳くらい??もっと若く見える。初見そんなに好きな顔ではなかったけど、見終わる頃には大好きになった。
レザボア・ドッグスとかパルプ・フィクションにも出てたんだ、、。ということで、ティム・ロスのところだけ見直した。
これからティム・ロス作品いっぱい見ることにした。(ハマった)
そういえばイタリアとアメリカの映画なのに、主演イギリス人だ!
船上で世界旅行
幸せとは何かを考える事は誰しも人生においてある。一度きりの人生、色々な事を知ったり、見たり、経験したいと考えたりもする。ヴァージニアン号の終わりと共に自分の人生に幕を閉じる1900に何もかける言葉が見つからなかったマックスの辛さに共感した時、自分の人生を潔く生きる事の美しさに感動し、当たり前の日常に改めて幸せを感じる。苦しくも美しい人生の話と音楽の芸術性を堪能できる作品。
完全版3時間あっという間でした
昔インターナショナル版を観た時は、自分もまだ若く、1900が船を降りなかった理由にあまり共感できなかった。
女の子に会いにいけば良いのに、新しい自分に出会えるかもしれないのに、そう思っていた。ほんのちょっとだけ降りてみて、ダメならまた戻って来れば良いじゃない。
けれど、広すぎる世界、変わり続ける時代、多すぎる情報、戸籍はあっても、年齢、性別、資格なんかで篩にかけられ、どうやって生きていけば良いのか、この先に何があるのか、悩み続け、迷い続ける今は、少しは共感できるかな。コロナ禍の中、本当に先が見えない。
今回、完全版では幼少期のエピソードも増え、ぶつ切りに感じられた1900の半生も、以前は唐突に思えた廃船の中の1900の現在へのつながりも感じられた。
病院船の中で、1900はどんな演奏をしていたのだろうか。
マックスは知らないので、語ることができないし、観客も聴くことはできない。
ダニーとの別れの中で、ダニーと入れ替わるように1900の元へ届いた微かな「音楽」。そんな儚い演奏を想像してしまう。
1900の音楽が死で始まり死で終わるのは、あまりに寂しいから、最後に彼は音楽そのものになったと思いたい。
サントラもオススメです。
映画の醍醐味
映像、音楽、映画作品としての総合評価は★5つ!
海の上のヴァージニアン号という豪華客船の中だけのいわゆる密室劇なのに、
とにかくスケールがデカくて、なんだろう海のパワー? 装飾の豪華さ??
終始、自分も大海原を旅する乗客? 乗組員?? になった気分だった。
だけど、だけど、
わたしは、1900に船から降りて欲しかったよ…。
終わりなんて誰も判らないのに、
彼は臆病者だよ。
違う世界で生きてみて欲しかったよ!
マックスも無理やり、引きづり降ろして欲しかったよ!!
だから、★4つな気分…。
ただラスト、1900は本当にあの廃船に居たの?マックスの希望的妄想??物語???
映画って、ノンフィクションやドキュメンタリーや、事実に基づくお話や、いろいろあるけど、
この現実にありそうで、無さそうで、ありそうで、いや無い無い!
と自問自答しちゃえる作品って、本当に面白いし、
これが映画の醍醐味だなー。と、つくづく思いました。
全シーン美しい。
イタリア完全版で、初めて観ました。3時間近い作品だけど、音楽も、撮り方も、言葉も、どのシーンも隙がなく、かっこいい。美しい!
彼の最後の決断は普通だったらぜんぜん理解できないんだけど、それまでの全シーンをもって納得させられてしまうんだよなあ。
特に好きなシーンは、嵐の中で船内を巡りながら演奏するシーンかなあ。ファンタジックで心が躍る。
でも決闘シーンもいいし、一目惚れした女の子を見つめながら演奏するシーンもいい。あんなロマンチックな一目惚れシーン見たことない!
美しい映画だと思います。
初演の時、見逃して後悔していた本作。およそ20年の時を経てイタリア完全版で戻ってきました。都会の映画館で1日1回のみの上映だからとはいえ、平日なのに満席。ちょっとびっくりしました。
登場人物がみな温かい。冷静に考えればファンタジーなんでしょうけど、最近こういうテイストの映画ってない気がします。なんか寂しいなぁ。
陳腐な表現ですが、すべてが美しく感じました。
残された友人が切なかったですが、楽器屋の優しさに救われます。彼にはずっとトランペットを吹いていて欲しいです。
自分の拠り所というものが無かった天才ピアニスト
多分、これは観る度に印象が変わる映画の一つです。
1900年の1月にアメリカ行きの豪華客船の上で拾われ、”1900”と名付けられた男と深く関わったという、トランペット吹きのマックスの告白。
”1900”は天才的なピアノの才能が評判となり、富と名声を手に入れることが可能なのに、戸籍が無いまま海の上で一生を過ごし、朽ち果てた船とともに人生を終えます。
短いインターナショナル版を観た時、色々疑問が湧きました。
なぜ戸籍が無いままだったのか。
ジャズ対決をした時、なぜ最初は勝つ気が無かったのか。
強く心惹かれた少女をなぜ追わなかったのか。
やはり船を降りようと決心したのに、なぜ突然止めたのか。
戦争が始まって客船は病院船となってしまっても、そして廃船となっても、留まったのはなぜか。
今の私が受けた印象は、”1900”には執着というものが無かった、という事です。「なぜ?なぜ?なぜ?…陸の人間は理由を求めすぎる」と彼は言いました。
ジャズ対決でも、相手の実力をすぐに見抜いたのに、2曲目までは相手を勝たせてもいいと思った。
絵の額が落ちて、船を降りる気になったのに、タラップの途中でふと未来を想像し、先が見えなかったからと下船を止めた。マックスには「終わりがない場所では音楽を奏でられない」と語りましたが、投げた帽子が海に落ちずに陸に届いていたら上陸したのではなかったか、と思いました。
”1900”は次々と美しい旋律を作り出し、”神の領域”の演奏技術もありましたが、たまたま音楽の才能を持って生まれただけで、音楽に執着はそれほど無かったのかもしれないと思えたからです。そしてそれは、船上で生まれ、十分な教育も受けられなかった彼には、自身が拠り所とするものが何もなかったからではないかと思うのです。
でも、もっと後に観たらまた違う感想になるかもしれないです。
不思議な味わいのある作品ですが、見どころは音楽シーンで、ジャズ好きにはたまらないと思います。
ひきこもり聖者
時間に余裕ある時に、またゆったりと観たい。
最初と最後がいまいちで、むしろ短縮、省略してほしい。女子部屋パートもやめてほしい。
友人との出会い、初恋、ピアノ対決はもっと尺あってもよかった。
かつての時代、アメリカ、ニューヨークは旧大陸からの大衆が未来に夢を見る存在だったのが、自由の女神、ビル群で湧き立つ。
唐の都、ローマもそういう湧き上がる夢の街だったのかも。
トランペット奏者の回想だが、本当にそうなら世界的に話題の人物だろうけと。。
シンゴジラは、ゴジラ概念の存在しない世界だった。ゴルゴ13もドラえもんも007と同じあの構造か。
そう観れば、ファンタスティックな世界は、やはり船の爆破と共に消えるべきだったのですね。。
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