劇場公開日 2021年1月29日

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「いろんなところがもったいない」ヤクザと家族 The Family のえみさんの映画レビュー(感想・評価)

1.0いろんなところがもったいない

2021年5月17日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

脚本、監督が残念。

力量のある俳優さんがもったいない。

カーネーションで好きになったオノマチさん、綾野剛、鶴瓶の息子が並んだ図はなんとなく嬉しかったけど・・・

今昔反社を描くなら復帰できるまでの苦労や過程を描くべき。これでは野良犬はのたれ死ね。
と言っているのと同じ。
せめてもの希望をボーイミーツガールに持ってくるところが、大人は無理だから後は若い人たちでどーぞ、
と言っているようで無責任すぎてぞっとした。

ヤクザと警察の癒着を写真に収めていたのならメディアに売って社会的に制裁すればいい。
写真に収める知恵があるのになぜバット?

日本映画のあまりな後退ぶりに文句の一つもいいたくなる。
ヤクザの迫力不足、
必要ないところで大袈裟に悲壮感に溢れて盛り上げようとするBGM、

主人公の背景も描かれていなければ、
他のキャストの裏側もない。オモニのおかみさんが働くようになった理由は?
学生だったユカが14歳の娘を女で一つでどうやって育ててきた?1分でもいいから入れて欲しかった。
その根性があれば人の噂も75日、否定しやり過ごしてそのまま役所に勤めていると思う。

5年以上産業廃棄物処理場で働いている元ヤクザが身元を簡単に明かすだろうか?
勝ち組のヤクザの家ですらなんだかちんまりとした普通の家・・・
いろんなところにツッコミどころがありすぎて

警察とヤクザの癒着を暴くところもあっさり、
恋愛面もあっさり、ラブシーンは体が見えないようにコソコソと・・

=あとは想像におまかせします・・あまりにも
観客に丸投げしすぎな内容だった。

映画は見た人に希望を与えるべき。
何か一つでも。14年の刑務所生活の描写もなしスマホの使い方はあっさり習得、14年経ったら浦島太郎じゃないですか。その馴染むところが
味わいが増すのに・・
ノワールでも、コメディにも、家族愛にも、
いくらでもころぶことができた題材なのに
もったいなさすぎた。

のえみ