「時の流れとは、残酷なのかそれとも…。」ヤクザと家族 The Family 茉恭(まゆき)さんの映画レビュー(感想・評価)
時の流れとは、残酷なのかそれとも…。
観終わってから、藤井道人監督がなにを言いたかったのか、ずっと考え込んでしまった。
単なる社会派ドラマとしてでなく、極道もんの生涯を描いたのでもなく、
なんだろう、この喉の奥に突っかかったままの異物がとても気になる。
しかし藤井監督がこういう設定の映画を撮る時、
一度は必ず背筋が凍るような場面を敢えてこしらえるのは、
なにか意図があるのだろう。
今はまだ解らないけど。
にしても綾野剛のキレッキレに終始、目を奪われる。
あぁ、この人きっと中身が空洞なんだろうな。
スルっと役に入り込んで、スルっと抜けてを繰り返す人なんだろうなと。
そこに良い出汁が出てくるのは、もう少し後の話なのだろう。
周りを囲んだ演者さんたちもとても良かった。
(宇野祥平さんが一瞬だけ出てて笑ったw)
時代とともに、
ヤクザも、モラルも変わっていく…。
それに乗っかるのが正しのか、抗うのが正しいのか、
自分の足元を見つめ直す、良い機会をもらった気がする。
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