ハウス・イン・ザ・フィールズ
劇場公開日 2021年4月9日
解説
モロッコの山奥で暮らすアマジグ族の姉妹の慎ましくも美しい日々の営みをありのままに捉えたドキュメンタリー。アトラス山脈の自然の恩恵を受け、数百年もの間ほとんど変わらない生活を送り続けてきたアマジグ族。弁護士を夢見る少女カディジャの姉ファティマは、学校を辞めて結婚することになる。カディジャは大好きな姉と離れ離れになる寂しさ、そして自分も姉のように学校を卒業できないかもしれないという不安を募らせていく。写真家としても活躍するタラ・ハディド監督が5年にわたって現地に通いアマジグ族と寝食をともにし、失われてゆく生活様式や文化を記録しながら、人々の内なる思いを紡ぎ出していく。
2017年製作/86分/G/モロッコ・カタール合作
原題:Tigmi Nigren
配給:アップリンク
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2021年6月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
家族が語るパートをはさみつつ
説明のナレーションもなく
基本は映像+自然音だけで進んでいく
写真集をパラパラと
めくっていくようなイメージの映画
遠い国の全く異なる民族なのに
村人の歌う歌が
懐かしく感じて不思議
今の時代にも
それが義務だからと言って
一度も会ったこととない人と
結婚する人がいるんですね
ラストの結婚式は
村人総出のお祭り
太鼓の音で血が騒ぎ
盛り上がるのは万国共通のこと
花嫁の衣装とペイントが神秘的
2021年5月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
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歌は誰のためにあるんだろうと思った。映画の中でいろんな人がいろんな歌をうたうんだけど、愛の存在を信じられる歌もあれば、子ども時代から愛国心を定着させようという意図を感じる歌もあるし、「携帯電話」が登場するから比較的最近作られたんだろうに絶望的に古くさい女性観を押し付ける歌もあって。
婚約者のことを「話したことがない」「何も知らない」「聞くところによると穏やかな人だって」と話す姉が、微笑みをピン留めしたみたいな顔をしていた。彼女の婚礼はものすごく長くて、村人総出で一生懸命はしゃいでいて、外堀埋め感はなはだしい。木の実をかたっぱしから食べていたあの妹ちゃんが弁護士になっていてほしい。
きれいな画がいっぱいあったのに、地面を農具みたいなので掻いて水を流していたよく分からん画がなんでか印象に残る。
2021年4月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
「結婚するのが義務だから」
お姉ちゃんのこの言葉が、胸にズンッと響きましたわ。
産まれてきた場所、育つ環境で、こうも生き方が変わってしまう。
ただ、そこに不満を感じず、幸せを感じられれば良いのだよね…。
風景、自然とともに慣習に習って、素直に育った姉妹。
なんだか優しかった。
周りが変化を強制する必要はないのだ。
2021年4月15日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
姉が結婚して離れる寂しさと、外の世界への関心。
まだ世界が狭い少女のドキュメンタリー。
男性が民族楽器を奏でながら歌うファーストシーン、遠くから聞こえて来る祈りの時を知らせる声、ここでイスラム文化である事が印象付けられる。
慎ましく美しいイスラム文化を感じる暮らしぶりに、宗教は国を越えるんだと実感する。
実際に共通する言葉もチラホラ聞こえて来るし、食文化も似ている様に見えた。
姉が結婚し遠くに行く、静かに訴える少女のナレーションがいっそう寂しさを感じさせる。
一方で盛大に行われる結婚式。
地域の1番の楽しみなのだろう、鮮やかな衣装と歌や踊りが賑やかで静かな暮らしと対象的だった。
しかし、受け継がれる儀式や祭典、地域の誰もが芸達者なのが驚きだ。
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