劇場公開日 2020年6月12日

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「前半の不気味さが台無し」ホーンテッド 世界一怖いお化け屋敷 克晴さんの映画レビュー(感想・評価)

2.0前半の不気味さが台無し

2020年6月16日
iPhoneアプリから投稿

緊急事態宣言と自身の体調不良により丸2か月もの間映画を自粛…
映画館よ!私はついに帰ってきた!
っつって最初に観る映画がコレなのは自分でもどうかと思います。

殺人鬼によるお化け屋敷、ってのは結構定番のネタですが、本作、序盤のお気楽モードから徐々に実害が出てくるまでの不気味さはなかなか良く出来てます。

が、殺人鬼が本格的に動き出してからがいただけない。不気味さは吹っ飛び、お化け屋敷要素もなくなってただの監禁ものになり、そのくせグロゴアは中途半端、殺人鬼の行動原理も不明。散々もったいぶった「殺人鬼の正体」も、「……で?」というしかないしょぼい有様で。
話のテンポもなんだかおかしく、早足とノロノロが忙しなく交差します。それが怖さとかに繋がってればいいですがそんなこともないし。

個人的に一番ダメだと思ったのはやはり殺人鬼の描写ですね。
怨恨でも快楽でもない、本当に殺人をする理由が「ない」。設定上殺人鬼ってなってるから殺します、ぐらいの薄さ。そこが弱々だから、殺し方にも全然面白みがない。
せっかくの前半が丸々台無しです。

あとから気づいたんですが、脚本があの終始矛盾に塗れた「クワイエット・プレイス」の人なんですね。
そら設定も人物描写もいいかげんなはずですわ…
この脚本家コンビは個人的にブラックリストに入れときます。

克晴