「思ったよりマイルド、でも最高のエンタメ。」ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ Zundaさんの映画レビュー(感想・評価)
思ったよりマイルド、でも最高のエンタメ。
前作でヴェノムが大のお気に入りキャラになり、めちゃくちゃ楽しみに観に来た今作。
ぶっちゃけて言えば、グロも虐殺も物足りないし、1作目の方が脚本も丁寧だったと思う。
それでも最高のエンタメだった。
頭を空っぽにして、細かい事は気にせず楽しめる人にはぜひオススメしたい。
・カーネイジについて
登場シーンの咆哮がカッコ良すぎた。いかにもやべー奴の誕生って感じでゾクゾクした。
教会でのシーン、ファーザー発言にヒエッってなった牧師に「お前じゃない!」って律儀に訂正するところで笑った。そういうとこ、ファーザーにソックリだぞ。
・クレタス&シュリークの狂カップルについて
クレタス、良いキャラしてる。シリアルキラー故の危険な魅力を持ってる。
エディに対して、何で殺人鬼の過去を書かないんだ!って言ってたところ。気の毒な過去を持つ彼に同情はした。でも結局、イカれた殺人鬼になったのは自分の選択。エディにしてみても、それを主張して何になるって感じだったんだろうな。
ウディ・ハレルソン。全体を通して狂気を感じる最高の演技だった。「Soon come chaos」のボイス最高。
シュリークは、パイレーツ・オブ・カリビアンのカリプソ役だとすぐに分かってテンション上がった。カリプソの時もそうだったけど、この女優さんのセクシーでミステリアスな雰囲気が妙に好きなんだよな。
・アン&ダンについて
相変わらず良い女と良い男だわ。ダメダメな元カレだぞ?今カノの元カレだぞ?ここまでサポートしてやるのかってビックリした。聖人過ぎやしないか。
アンが下手したらエディ以上にヴェノムの扱いを心得てて笑える。
そういえばチャンさんもすっかりヴェノムと仲良くなってたな。
・そんなエディ&ヴェノムについて
パンフレットでも語られていたけど、今作は彼らのカップルみたいな喧嘩別れ→復縁の話。
アメコミヒーローお決まりの自業自得というか、"彼ら"が自分で蒔いた種から始まった大騒ぎ。でも今回のトラブルがあったからこそ、お互いが唯一無二である事を再確認できた訳だ。
ヴェノムの魅力は、頭良いし強くてカッコいいけど、無邪気で子供みたいな奴ってところ。
そんな破天荒な存在に振り回されつつも、何だかんだで彼を信用して上手くやっていけるエディも、やっぱり魅力的な主人公だなって改めて思った。ダメ男っぷりは増してるけど。
トレーラーで使われてた歌「ONE」は、彼らと、この映画の雰囲気にぴったり。
この曲みたいにどこか哀愁漂うけど、茶目っ気があってぶっ飛んだダークヒーロー、それが"彼ら"ヴェノム。
今後も活躍が楽しみだ。