「ビターでスイートなニューヨークの恋人たち!!」レイニーデイ・イン・ニューヨーク 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
ビターでスイートなニューヨークの恋人たち!!
今回のウディ・アレン作品は、今一番輝いてる若手売れっ子スター、
ティモシー・シャラメとエル・ファニングが主役です。
おかげで、断然に若々しく瑞々しい。
映画界の内幕が、散りばめられている所も興味しんしん。
ニューヨークを知り尽くした男ウディ・アレンのニューヨーク愛と
名所が楽しめる点もgoodです。
雨に煙るニューヨーク・・・もう、たまらなく素敵です。
ウディ作品としてもかなり内容はよく出来ています。
田舎大学のほやほやカップルのギャツビー(ティモシー・シャラメ)とアシュレー(エル・ファニング)は、ニューヨークにバスで向かい、ロマンティックな週末を過ごそうとしていた。(もちろんホテル泊の予定です)
しかし、アシュレーのもう一つの目的は、大学新聞に載せる有名監督ローランド(リーブ・シュレイバー)にインタビューすることでした。
アリゾナ生まれのアシュレーに生粋のニューヨーカーのギャツビーがニューヨークを案内す計画は、アシュレーが監督、脚本家おまけにフェロモン俳優ヴェガ(ディエゴ・ルナ)に
猛アタックされたことで狂いに狂ってしまいます。
このあたり、尊敬する監督(スティーブン・スピルバーグとか?)
好きな映画の脚本家やブラッド・ピット(たとえばの話よ!!)から相談されたり、
デートに誘われたらどうします?
田舎大学のBFを忘れて、舞い上がりませんかしら?
・・・なんて話が、ニューヨークの素敵なロケーション・・・ホテル・ピエールに
ホテル・カーライルそしてメトロポリタン美術館にセントラルパークを舞台に繰り広げられます。
名所が初心者向けなのもラッキーです。
(ギャツビーは実は凄いギャンブラーだし、ピアノの弾き語りまで得意・・・という
おまけ付き!!)
それにしてもエルちゃん演じるアシュレーは、シャラメ君をことごとく後回し・・・
こりゃー男ならいくら辛抱強くても、落ち込みます。
恋模様はニューヨークの天気のように移り気でした。
実はこの映画。ウディ・アレン監督の過去(40年近く前のセクハラ事件が再燃して・・・)
★★なんとこの作品はアメリカで劇場公開をされませんでした。
日本では公開されたんですが、出演スターたちはどんなに悲しかったでしょうね。
エルちゃんは出演を後悔するコメント発表しましたし、
出演者の殆どが、ギャラの全てをボランティア団体に寄付する騒ぎとなりました。
★★ウディ監督は失業状態で、毎年恒例になっていた新作の発表は
今後難しい状況です。
★セクハラの真偽は本人と当事者のみぞ知る・・・ですが、
セクハラの代償は大きいですね。
★☆★最近の情報ではアレン監督の新作が計画されているそうです。
パリで撮影がはじまるとかなんとか!!
共感とコメントありがとうございます
ウディ・アレン作品は、私としては良いものとそうじゃないものがあります。
本作ですが母の衝撃の告白のお陰で、「当たり」の方のウディ・アレンという印象になりました。
琥珀糖さんのレビューは、どれも凄く丁寧で深い掘り下げがあって…
わたし自身がレビューしてない作品含め、たくさん「共感」してしまい、ご迷惑じゃなかったか気にしてました(笑)。
ウッディ・アレンは、やはり本人出演があった頃が断然、切なく面白くて、本作は久々に彼らしい良作だなと感じてました。
新作があるんですかね?
彼の感性(見る側の私の感性も含めて)が錆びてないか、楽しみでもあり、怖くもあり。。。