護られなかった者たちへのレビュー・感想・評価
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原作とは「同名」の完全別作品です。
ここまで酷い原作改変・・・・というより完全別物とは驚きました。
原作では善人面した外道達への復讐だったのに映画では逆恨みの犯行に近い。
特に上崎を善人設定にした意味が分かりません。
原作では震災の悲惨さ、行政の無慈悲さ、家族愛について考えさせられたけど映画ではあまり伝わってこなかった。
役者さんの演技がいいだけに余計に残念です。
震災、生活保護に言及した社会派ドラマ
公務員の人に一見はしてほしい。
ストーリーなどは他の方のレビューがわかりやすいので割愛します。
私は生活保護担当ではないですが、生活に困窮する市民に対応する課に属する公務員です。
本作品を鑑賞する前は、自分の職種への意識などありませんでしたが、ストーリーが進むにあたり、その意識はより強く考えさせられるものへと変わりました。
本作品で出てくる行政業務における原理原則という考え方。これは、公平公正な行政を行うには特に重要な考え方だと思っています。不明確であったり臨機応変であれば、それはかえって、混乱や不平等を生みます。
そして、この考えに従った判断により、対象から外れることもあります。
本作品は、この対象から外れた人達に対して、原理原則だから仕方ないと終わるのか、それとも、終わらすべきではないとするのか、私自身もこの葛藤は業務の中であるので、凄く意味を持った映画となりました。
生活保護制度を通し、本作品のメインとなる対象者以外に、不埒な対象者、同情はできるがルールを破る対象者なども描かれ、原理原則の是非について考えさせられる作品でした。
最後に、終盤に犯人がSNSであげるメッセージがあります。これは本当に重要なことだと思います。
難しいテーマ 善悪とは?
登場人物、全員が『善人』である。(?)
Amazonプライムで視聴。
お勧めいただき、早速観てみました!
間違いなくいえるのは、良い作品でした!
役者陣がGOOD!
佐藤健、阿部寛は安定の…!ってところです(^^)
この作品は観る人によって解釈が違うと思います。
何が善で、何が悪か?
殺害される人も『善人』で、殺害する人も『善人』でした(?)
この『善人』の基準とは何か。
『この人は良い人、悪い人』の基準は人によって違う。
利害によって違う。
距離感で違う。
主観、客観で違う。
人•時•所で違う。
シチュエーションで違う。
そして、みんながみんな、自分の考えこそが『正義』だと思っている。無意識に。潜在的に。
『弱者は見捨てて構わない』と思う人もいる。
一方で『弱者を虐める、権力者からは搾取しても構わない』と思う人もいる。
さらに、『弱者を虐める者は殺しても構わない』と思う人もいる。
どれも間違いである。
いずれも、ここに欠如しているのは『愛』である。
お互いを『思いやる気持ち』。
本作の登場人物たちも、それぞれが『思いやる気持ち』がある『善人』達である。
しかし、立場によって、利害によって、『憎しみ』が生まれる。
本当に難しい問題だ。
この問題が、民族規模、国家規模の憎しみになると『戦争』になる。
この世界から『憎しみ』が無くなる日を願うばかりです。 『憎悪』を捨てて、『愛』や『許し』に変わる日まで。
映画最高!
阿部寛濃い演技はノーサンキュー
東日本大震災×生活保護
がどんな化学反応起こすのかなと思っていたが
拙的には落ち着いた感じがして
響かなかった良質な作品。
佐藤健もなんかすごくなったね。
うんうん
お前は父親か
60点
イオンシネマ草津 20211016
重いテーマだけど、キャストも素晴らしく良質な映画
震災の悲劇の根深さと社会の闇の根深さ。
迫力満点の演技は鑑賞推奨。だが、、
原作は全く知りません。作家さんも存じないです。という前提でイオンシネマの試写会にて鑑賞。
東日本大震災の塩釜辺りの架空の土地が主要舞台。震災被害からの生活再建に生活保護にまつわる諸問題を絡めた作品でした。 観終わって気付いたのですが、悪人(犯罪者ではない)は誰一人登場しなかったよなあ。と。
個人個人(立場や状況、条件)によるズレ具合から社会的整合性を欠いてしまう不条理さを上手に描いています。そこを役者さんの素晴らしい演技でなされますので引き込まれました。特に阿部寛、佐藤健には凄みで溢れています。倍賞美津子はもろに東北のおばちゃん、あーこんな人も結構いたなあ、でした。永山瑛太の気弱だけど芯はしっかりもっている人物の表現などなど、みんな素晴らしくてこれだけで満足できる作品でした。役者がいいとここまでいい映画になるんですねえ、と改めて感じます。 それからキレイにフラグ回収していく気持ちよさと意外過ぎる結末には爽快感すら覚えました。
しかし、とある場面に映っちゃダメなモノがばっちり映り込んでいる(恐らく霊的ななにかではない)とか、安っぽい説教が唐突にやってきたりするところは白けました。また、震災時の人間関係のすれ違いと10年後のそれがほとんど活きていないことには疑問をもちました。
惜しい、残念なところもあるのですが、いい映画だったと思います。
普通は幸せだね。みてらんない。
重い…
「護られなかった者」としての「おかえりモネ」
いろんなことを考えてしまう映画だった。
この映画のテーマはなんだったのだろう。
原作は読んでいないのだが、映画自体の内容が、
いい意味でも悪い意味でも、あまりにも散逸していて、まとめることができない。
(ここからはどーでもいいこと)
ところで、つい最近、思ったことだけど・・・
実名を晒していると、その内容はとんでもないほどつまらないのに
「共感」の数は多くなるみたい。なんで?
ここに、その「いや〜〜〜〜〜〜〜〜な」例を挙げようと思うけど、
それをしてしまったら、コンプライアンス違反とでも言われかねないのでやめておく。
でも、実名晒しいい気になってる連中のコメントさっぱり面白くない。www
(ここまでどーでもいいこと)
(それを踏まえ)
この映画について言えば、何をわかっているのかなぁ。
ここに住んでいるのかなぁ。
この生活を知っているなぁのか。
この映画の人々の感情をどこまで受けてめているのかぁ。
生活の場所、失くしたのかなぁ?
12年も過ぎて、時間が経って、
そんななかでコメント読むにつけ、
むちゃくちゃ、当事者的なトラウマという毒を吐きたくなる!
ほら、映画にもあったように、「当事者性」という名の優越的行為・・・笑
そんなことを考えながら見ていたら
「おかえりモネ」という言葉こそ評価に値する言葉と思えてきた。
だって、襖に書かれていたじゃん。「お帰りなさい」って。
自分が生きた生活の場に帰るモネ・・・じゃなかった幹ちゃん
陰鬱内省系的演技こそ「助演」にふさわしかったモネ・・・じゃなかった幹ちゃん
朝ドラはそうではなかったけど、こちらの映画では拍手をしてあげましょう。
震災テーマのドラマにもう一度帰還したモネ・・・じゃなかった幹ちゃん・・・じゃなかった清原果耶ちゃん・・・。
また他には「公務員いるいる的」な永山瑛太が秀逸でしたね。クセのある演技ができるようになったことに注目。
まぁ、それはいいとして
3.11は
あの幹ちゃんをここまで追い込んだんだし、
泰久にいちゃんにも「護るべきもの」に対する強迫観念を絶えず与え続けていた。
そして、それは笘篠にとっても同様にトレースできるもので、
二人の「護るべきもの」が最後にクロスしたということだったね(ただ、この展開はどうだろう。やや陳腐すぎないか?)。
この映画で象徴的なのは「枯れ果てた献花」だろう。
今、ここにあるのは、
どう頑張っても、どう思い起こそうとしても、どう繕ってみても
ただそこに残る「枯れ果てた献花」。
一方では、いろんな「事後施設」ができたことで、
国内外の「インバウンド」を呼び起こしかもしれないが、
それによって、この地は「同情汚染」に塗れてしまった。
他方、扶助の様相をめぐって
この地は「繋がり汚染」にも塗れてしまった。
寄り添いや絆という言葉はその背後にある人々の苦しみや哀しみに目を背けさせた。
幹ちゃんの狂気ってもしかすると、そんなことに抵抗する一つだったのかもしれない。
「枯れ果てた献花」
これが、幹ちゃんの「正しい狂気」を強く印象付けていた。
#この間、
『PLAN 75』を観たばかりだった。
立て続けに「倍賞姉妹」作品とはね。
「倍賞姉妹」が、高齢者問題や生活保障制度を考えていく齢に達したという訳だね。
ってあくまでも自分の年齢から見てだけどね。
#科学館が病院とは、文学館で演説とは・・・ロケ地探しが面白かったね。
って、これって伊坂幸太郎作品じゃなかったよね。。。
難しい社会問題を描く見応えのあるミステリー
護られなかった者たちへ
中山七里さん原作の小説を映画化した作品です。小説を数年前に読みました。読んだきっかけは、よく目にする作家さんだったこと、Kindle Unlimitedがキャンペーン中で無料で利用できたこと、というミーハーでチープなものです。ミステリーかと思い読み進めたら根深い社会問題も絡めてあり、引き込まれるように読んだ作品でした。その作品の映画化作品をアマプラで発見して鑑賞しました。どこまでもアマゾンにお世話になっています。
連続して発見された殺人の被害者はいずれも人格者。殺されるような理由が見当たらない。懸命の捜査によって見つかった共通項を辿っていくと浮かび上がってくる社会の不条理。言葉にするのは簡単なようで、実際に当事者にならないと表現できないであろうやるせなさ、いらだち、人との関りを佐藤健さんと清原果耶さんが演じています。若い俳優さんに詳しくないので、佐藤健さんは泥酔した前田敦子さんをお姫様抱っこしてた人という程度の認識しかありませんでした。今回初めて作品をみましたが、目力の強さを感じました。単に細く整えられた眉毛がそう思わせているのかもしれません。清原果耶さんも同じく初見でしたが、本格的な作品向きな雰囲気を感じます。作品を選んで出演して欲しいという勝手な期待を持ちました。
東北の震災について、生活保護などの実態については全く知りません。少しかかわったのは、家が全壊または半壊した人たちに支払われる補助金の実態でした。地域によっては被害があまりなかったにもかかわらず、すこし塀が壊れた程度でも半壊として申請してウン百万という補助金が支払われる構図がありました。あのような構図は正義感の強い公務員だとメンタルを病みかねないです。性善説だけではやっていけないけど、自分の心の中で後ろ指を指すような行動はしないように自戒します。そうしたことを思い起こさせてくれる作品でした。
社会問題に関心がある人におススメの作品です。
護られなかった者たちへ
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