「佐藤健の新たな魅力発見。」護られなかった者たちへ かせさんさんの映画レビュー(感想・評価)
佐藤健の新たな魅力発見。
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原作は中山七里の同名小説。
被災地・仙台を舞台に、生活保護の実態を問う社会派ミステリ。
るろうに剣心主演の佐藤健が、役者として新たな境地を拓いた一作。
あの細面に野太いハスキーボイスというミスマッチを活かした、姿をみせない寡黙な殺人容疑者というキャスティングは見事。
刑事役の阿部寛や生活保護の窓口役ほか、周囲を固める俳優もみな安定感十分。
ただし清原果耶が好演したカンちゃん、この設定のみ、原作とは性別が違ったがゆえに色んな部分で齟齬が出てしまいました。
詳しくは語りませんが、清原さん、可憐で愛らしすぎです。
キャラの演技はよかっただけに、使い方がもったいなく思いました。
それでもリアルかつ魅力十分な人物たちによる、抑制の利いた物語は、社会保障制度の難しい問題を説得力をもって視聴者の心に訴えてきます。
ミステリファンや社会問題に注目する方、なにより佐藤健ファンに、ぜひとも見ていただきたい逸品です。
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