「良作社会派ミステリーだが。。。」護られなかった者たちへ alphaさんの映画レビュー(感想・評価)
良作社会派ミステリーだが。。。
東日本大震災をベースに生活保護に紐付けられた殺人事件という題材は、良かったと思う。
ただ、時折入る佐藤健演じる容疑者の避難所生活の回想は、また別のドキュメンタリー映画を観ているようで、ミステリーという文脈を邪魔してしまっている気がした。
それがちぐはぐというか、一番違和感を感じたのは、ミステリーらしく最後に事件の真相が明らかになるパート。その辺りからミステリーにありがちな絵に描いた様などんでん返しを入れてくるものだから、急にフィクションに引き戻されるというか、冷めてしまった。
原作は未読の為、原作でどういう流れなのかはわからないが、映画としてはもっと上手く現実的な問題とフィクションを馴染ませる技量があれば傑作になっていたかもしれない。
何なら、犯人は佐藤健でサスペンスとした方が面白かったかもしれない。
逆にその辺りの違和感以外はあまり欠点がなかったように思う。
強いて言えば、もう少しテンポがいいと良い
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