「声を上げないと護られないのか?」護られなかった者たちへ shitoさんの映画レビュー(感想・評価)
声を上げないと護られないのか?
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映画は3.11で被災した人たちの悲惨さや生きづらさが描かれて身につまされるが、その中でも人々が寄り添い、擬似家族で身を寄せ合って助け合う姿に救われるが、物語が進むにつれその闇が明らかになっていく…
けいが餓死したことについては、行政側にも落ち度はあると思うが、けいも禁止されている自宅で暮らすことを選んだ手前、国の補助を受けづらかったのかもしれない。
しかし例えばけいが仮設住宅や震災補償、生活保護を拒否して自宅暮らしを希望したとしても、定期的な訪問やケアは必要なのではないだろうか。今回は生活保護担当者だけに押し付けていた感があったが、あんな歴史的大地震、津波の被害があり、かつ我慢してしまう高齢者をほっとく、もしくは生活保護担当者だけに押し付ける神経がわからない。
もしこのストーリーのままが現実なら国の怠慢と言われてもしょうがない。
声を上げる人ばかりいい思いをして、国や周りに助けを求めず必死に頑張る人たちに冷たい制度自体ちょっとどうなのかなと考えさせられた。
これからはそういう欠陥を補填すべく、声を上げなくても権利として、当たり前に、かつ公平にそういう補償を受けられる制度構築を国や自治体に期待したい。
今回はそういうことを考えさせられた映画でした。
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