劇場公開日 2021年10月1日

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「見つかった」護られなかった者たちへ とぽとぽさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5見つかった

2021年9月16日
Androidアプリから投稿

大震災 × 疑似家族モノ = 過去と今をつなぐサスペンス/ミステリー。価値ある題材だけど、いかんせん感情がついていかなかった。護"られなかった"と聞くと一般的に受け身・受動態な気がするけど、そこには能動態としての「できなかった」"can not" の意味も込められているよう。そういう「あのときもっとこうしておけば…」という自戒・自責、後悔に反省の念みたいなものも、多少ご都合主義的符号性もはらみながら最後にはしっかりと昇華する。途中の雨天でのチェイスシーンは見応えあった。説明しがちで中だるみ感否めない。生活保"護"目には目を。
スターモードでストイックな佐藤健もいいけど、今回は役者モード。やさぐれ怖い感じも出せる。安定の阿部寛もいい、こういう役柄似合いすぎ。友罪モードでサイコパス味ある瀬々組常連・永山瑛太(つまり東出の得意そうなやつ)。絵に描いたように説明係な林遣都。他にも実質出番ワンシーン+αくらいしかない役どころでも結構知った顔が揃っている。佐藤浩市は今回休み。瀬々監督のフィルモグラフィーには2(3?)種類のタイプの作品があると思っていて、本当に自分の作りたい(けどお金にはならない?)ものはクラウドファンディングや小規模で製作し、一方で普段はメインストリームの原作モノも監督している。本作は『ロクヨン』『友罪』パターンか。『糸』のような恋愛系もしていて、佐藤健は『8年越しの花嫁』にも出ている。次の『とんび』も阿部寛出演。

とぽとぽ