劇場版 きのう何食べた?のレビュー・感想・評価
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【”家族”両親、友人を大切な存在と認め、温かく想う気持ちをキチンと描いた作品。そして、大切な人と一緒に作り、食べる料理は美味しいのである。同性愛を描いた邦画のイメージを払拭してくれた作品でもある。】
ー 料理上手な弁護士、シロさん(西島秀俊)と、明るい美容師のケンジ(内野聖陽:あんな明るいキャラを演じているのは、初めて見た気がする。)との、相手を思い遣るが故に、ドンドン悲観的な妄想を催す様がとても、オモシロイ。
二人の複雑な心模様を、西島さんと内野さんの絶妙なモノローグで綴って行く・・。ー
◆感想
・シロさんと、ケンジの仕事仲間、友人、”お買い物仲間!”達が、二人の関係性を自然に受け入れている姿が良い。
ー ここには”同性カップルだから・・”と眉根を寄せる人はいない。ー
・だが、シロさんの母(梶芽衣子)が、毎年正月に息子が連れてくるケンジを”良い人だ”とは分かっていても、二人が帰った後に、具合が悪くなってしまうと言う事実を、ある日シロさんは、両親から告げられて・・。
で、ケンジの誕生日祝いに、京都旅行に行った際に、シロさんはその事実を告げ、深々と詫びる・・。傷つく、ケンジ。
ー シロさんの母も、二人の関係を認めつつも、自慢の息子の生き方を、年代的に受け入れられないのだろうなあ・・。
この映画では、シロさんの母親を悩める人間として描いている所が、良い。分かってはいても、気持ちが付いていかない・・。ー
・この映画の特長として、美味しそうな料理制作のプロセスを、キチンと描いている所がある。
「かもめ食堂」を、少し思い出す。
大きなキンメのアクアパッツァ(豪華だなあ)や、簡易版ローストビーフ(ここ、凄く参考になった・・。)、リンゴのキャラメル煮の作り方と、美味しそうな食べ方、おせちの黒豆の煮方・・。
ー 原作も、TVドラマ版も読んでないし、観ていないが、こういうシーンがキチンと描かれているのだろうなあ。ー
・友人の小日向(山本耕史)と、年下の同性の恋人の航(磯村勇斗)との関係性も、アクセントとして良い。
ー 航が、3日間急にいなくなって、航の好物のポテチが沢山入った袋を両手に必死に探す小日向の言葉。
”大切な人が、自分の前から消えてしまうかもしれない・・”
シロさんと、ケンジはその言葉を、”自分事として”捕らえてしまい・・。
シロさんの妄想が、ドンドン暴走していくシーンが、オモシロイ。ー
・ホームレスのおじさんの裁判員裁判のシーンは、問題提起であろう。
ー ここは、もう少しキチンと描いてほしかったかな・・。ー
・シロさんが、両親に”正月にケンジさんを連れて来ないで欲しい”と言われた事に、キチンと自分の考えを述べ、正月は豪勢ではないが、キチンとしたおせち料理をつくり、二人で過ごす姿。
ー シロさんの言葉を素直に受け入れる両親。
シロさんも、正月以外の時には、頻繁に高齢の両親の元を訪ねる事を決意する。ー
<桜の花びらが舞う中、シロさんとケンジは”シロさんが母親と作った肉団子”を美味しそうに口にする。
自分達が徐々に老いて行き、死を意識する年齢になったシロさんとケンジ。
今作では、お互いの親の老い、死も含めて、少し切ない部分もキチンと描いている。
この作品では同性カップルを終始温かい視線で、笑いも絡ませながら、描いている。
邦画で、同性愛を描いた作品は、私の記憶では暗いトーンの作品になりがちで、「性の劇薬」のようなナカナカな作品もあったが、そのイメージを払拭してくれた作品である。>
移り変わる季節と時間
穏やかに、時に傷つき流れていく2人の時間に、こころが暖まり、穏やかな気持ちになれる映画でした。
賢ニの髪型は、ドラマの時からいつ切り替えるのか気になっていたのですが、ちょうど朝ドラで短髪になったので、最高のタイミングでしたね!
本当なら5点なのですが、唯一あのホームレスのおじいさんの裁判の行方がだけが気になってしまって…。
キュート
二人が仲良しで良かった。京都に行ってカレーうどん食べたくなった。
シロさんのお母さんの気持ちもわかるけどケンジの気持ちを考えると泣きそうになる。
ちょっと笑ってちょっと泣く。ほのぼのの映画です。
とにかく心洗われる映画
予告を見て面白そうだとは思いましたが、想像以上に良くて、こんな丁寧に心の動きを表現してくれる映画は何年ぶりに観たのかなぁ。
西島さんと内野さんの仲の良さも伝わってきて、会場内が優しい雰囲気に包まれていきました。
結構笑わせてもらい、泣きそうになる場面もあり、松村北斗君目当てで来たのですが、俳優さんが皆役を楽しんでいるのがよく分かり、コロナで痛め付けられた心が洗い清められていきました。
本当に、良い映画です。
ずっと見ていたい二人♡
映画館全体が温かい空気に包まれているかのような、こんなの久しぶりの感じでした。
みんな同じ箇所でクスッと笑ったり時には声を出し気味で笑ってしまったり、いい時間でした。
内野聖陽さん、最高です。前半はずーっとケンジばかり見てしまう程、いちいち面白い。それも西島秀俊さんのシロさんが淡々としているからなのか、凄く良かった二人。
笑い、ウルっとしたてまた笑い。
難しい家族問題これこらの問題も織り交ぜつつ、正解なんて分からないけど、とてもいい答えだったのでは。
他の役者さんもそれぞれいい味出していて…山本さん面白かった。
とにかく終わらないでーと思いながら観た映画でした。
スピッツの歌声にも癒されました。
ドラマ観てた人は絶対観るべき(笑)
最初から笑えるシーン満載だし、チラッと泣けるところもあります。優しい映画です。今回は賢二と史朗の気持ちに少し本音が出てるところとか、小日向と航に振り回されて気がつくとことか?史朗と賢二のお互いがお互いをかけがえのない存在なんだって気付いて...意外と男同士カップルでも本音で話さないことってあるんだなぁって思いました。男女のカップルは異性だから考え方の違いがあるから当たり前に思ってだけど、嫌われたくないとか壊したくないとかって人間なら当たり前なんだなぁって気付かされたところです。私はどんな形であれ、本人達が幸せならいいって思いますけど、本人達の家族も皆んなが賛成なわけないんだなぁって、理解してもらうまで話して納得いくとこまで持っていくって大変だなぁって思いました。とにかく、料理はどれも美味しそうで真似て作りたくなりますよ。朝一で観たからお腹が鳴ってしまいました(笑)
大好物
ドラマ版は4話まで鑑賞。原作は未読です。なので完全にわか状態で劇場に凸りました。
初日の昼間、祝日と重なり満員御礼の盛況っぷり。年齢層も幅広く、初日の興行収入もかなり良かったみたいなので大ヒットが期待されます。
なのですが、自分としては少々乗れなかったなと思う場面が多かったです。もちろん良い映画ですし、好きだなーと思える部分もあったのですが、どうにも何か引っかかってしまいました。
まず良いところを。この作品物語の筋としてBLというジャンルを組み込んでいるのですが、同性同士の恋愛に抵抗を覚えてしまう人(映画の中でもシロさんのお母さんがソレ)もいるはずですが、今作はそこに違和感を覚えさせない作りになっているのが素晴らしいです。性行為をするシーンなんて全くないですし、せいぜい手を繋ぐくらい。BLとなると過激な濡れ場で役者の演技を際立たせる作品が多いのですが、今作はありのまま、自然体を見せているので見ていてとてもほっこりする気持ちになります。これは原作からドラマ、そして映画へ引き継がれたナイスなバトンだなと思いました。
次に飯テロ映画としての需要。今作品のご飯はどれも美味しそうでした。リンゴのカラメルスライスにハーゲンダッツをのせるなんて豪華な事を朝から…朝からやるなんて贅沢…だけどしてみたい!なんて妄想を実現してくれた料理の映像にはよだれがでちゃいますし、ブリ大根にローストビーフ、締めの肉団子とヨダレどばどばな料理がたくさん出てきます。映画になるとここが疎かになってしまうのではと懸念していましたが、ちゃんと軸に据えているので一安心です。
で、ここから引っかかった部分のお話。やはり元がドラマベースという事もあり、ドラマ的演出が多く見られたなと思いました。先程の飯テロシーン、ドラマの演出をそのまま持ってきており、ナレーションベースで説明したり、たまに口に出して説明したりとこれはレシピ映画だなと思いました。どうしてもこのスタイルには違和感を覚えざるを得なかったです。
あとワタルくんのセリフや行動にはイマイチ共感できませんでした。孫が必要とか人を困らせるとか、物語的には少しノイズになっている感じが否めませんでした。磯村くんの演技力が素晴らしいのもあってそう思ってしまいました。あと田渕くんも礼儀がなってなくて正直嫌いです笑
と、ファンの方には大満足、爆笑もおきていましたが、映画らしさが無くて少し物足りない感じがなかったです。ただ、ドラマとしては面白いなと改めて感じたので、ドラマと原作を楽しんでいこうかなと思います。
鑑賞日 11/3
鑑賞時間 12:00〜14:15
座席 O-9
隣にいる人を大切にしたくなる良作。
シロさんとケンジ、そしてその周りの人々を愛を持って描いた一作。
ドラマでも原作でもそこはずっと丁寧に描かれるんだけど、劇場版はそれを約2時間に凝縮した感じ。
シロさん、ケンジはもちろん、小日向さん、ジルベール(ワタルくん)、佳代子さんとそのご家族、シロさんのご両親、ケンジのご家族、シロさんの職場の同僚、ケンジの職場の同僚、そしてスーパーマルエイの店員さんまでみんなみんな愛おしかった…。
色んなパートナーの形があって、色んな家族の形があって、色んな生き方があって、色んな考え方がある。
この作品の登場人物ももちろんそれぞれが違う人生を生きてきたから、意見や価値観の違いもあって、だからわかり合えないこともある。
シロさんとケンジという2人のパートナーの形をわかってはいても、身体の理解が追いついてこないシロさんのお母さん。
孫や子どもが産まれることの喜びや家族の繋がりに否定的な言動を取るジルベール。
でも、それでも、その相手と自分の相入れない部分も含めて、相手を大切にすることはできるのだと、本作を観ていて思った。
シロさんとケンジが、シロさんの誕生日ディナーのレストランの帰り、寄り添って歩く後ろ姿に、そしてお花見で2人空を見上げる姿に「私もこんな風にパートナーを大切にしたい。2人で年月を重ねていきたい」と思った。
2人は理想のパートナー像だ。
パートナーを大事にするってどういうことかわからなくなってしまったら本作を観れば良い。
シロさんとケンジの在り方が一つの答えだと私は思う。
以上は総括的な感想で、あとは印象に残ったとこ。
・予告から京都旅行主軸の話かと思ったら、京都旅行あっさり終わった(笑)。シロさんの優しさに動揺しまくるケンジが可哀想だけど面白い(しかも後半でシロさんケンジの立場が逆転することになろうとは)。
・劇場版OP良かった…。この作品のOPはやっぱりOAUさんの「帰り道」じゃなくちゃ!
・この作品のお料理はやっぱりとても美味しそう。
りんごのキャラメル煮、シロさん黒豆、佳代子さんローストビーフ、アクアパッツァ、シロさんブリ大根、筧家肉団子、みんな作りたくなった(うちも小日向さんのような肉は買えないが)。
・シロさんケンジたちの周囲の色んな人たちのエピソードを交えながら、でも結局シロさんとケンジがお互い(パートナー)を大切にする、というテーマに集約させるストーリー運びがとても秀逸。だから細かいエピソードは多いのにとっ散らからないのよね。すごい。
・タブチくん原作以上の強者っぷり。
そう、タブチくん見て思ったけど、本作は登場人物の年齢層高めだからこそ(若者らしい若者ってジルベールワタルくんやタブチくんくらい?)の、懐の深さを感じる会話ややり取りもとても良い。
(ジルベールに対する筧さんたちや佳代子さんの余裕っぷりが好き。)
この作品観ると、恋の楽しい時期の盛り上がりもいいけど、一緒に生活しながら歳を取ることだってとても素敵なことなんだと思える(そしてそれはいっときの恋に燃え上がるより互いの努力が必要で難しいものなのだということも)。
・マルエイの無口な店員さんが笑ったー!嬉
平日午前中に行った映画館の観客も年齢層高め(男女比は女性が多めだけど男性もたくさんいた)で、幅広い年齢層に受け入れられてる作品なんだなーと思った。
マイノリティ、ジェンダーレスの課題を、上手に料理に被せ表現しています。
俳優さんの力を感じる映画です。
特に内野、西島さんが、いやらしさを感じさせない一歩手前のラインを見事に演じ、ある意味高貴な人情話になっています。
料理を挟む事で、心情的な流れを上手く処理し、物語を調理できていると思います。
役者さんって凄いと感じさせる映画でした。
苦手なゲイの話だが、観れた。
弁護士のシロさんとその恋人で美容師のケンジは2人で一緒に夕食を作って食べるのを日々の大切な事としていた。シロさんがケンジの誕生日に京都旅行をプレゼントした。ケンジは京都を満喫していたが、道中にシロさんからシロさんと正月に実家に行けないと言われた。この京都旅行以降、両方の親のこと、髪のこと、ゲイ友達のこと、などいろいろと悩ましいことが起きるという話。
ドラマは観てなくて劇場版で初観賞。
苦手なゲイの話だが、ベッドシーンも無く、キスも無く、手も繋がない、およそ恋人らしく無いゲイなのでなんとか観れた。
ただし、この作品から何を感じれば良いのだろう?料理の大切さ?多様なジェンダー?紅葉や桜の美しい風景?
イマイチだった。
シロさん役の西島秀俊はいつも通りだが、ケンジ役の内野聖陽のゲイ役はおかえりモネのお父さん役と真反対で上手かった。
おかえりモネと脚本が同じ安達奈都子なのは偶然なのかな?
毎度毎度と寄ってって~♪
弁護士のシロさんと美容師のケンジという同性同性カップルのコミカルで大人な恋愛物語を描いたTVドラマの劇場版
普段ゲイバレを嫌いベタベタすることのないシロさんが、ケンジの誕生日プレゼントとして2人で京都旅行に行こうと言い出し巻き起こっていくストーリー。
ウキウキ~からの折角の旅行だというのにシロさん何か隠してる…(゜д゜;)と一人勝手に不安になるケンジとか、いや~安定の乙女っぷりw
TV版に登場した人物勢揃いでいつもの如く、愉しく、優しく、温かく、時にアドリブ?とも思えるくだらないイチャイチャwwwがあったりと安定の展開。
そして40代という設定だからこその先々の不安や家族のことにと、同性カップルだからこそは勿論、同性カップルじゃなくてもあるような悩みに向き合ったり。
そしてそしてみごとな逆転とストーリーも素晴らしい。
TV版をまるっきりみたことないと人物像の細かい設定が判り難いとは思うけど、まだまだこの先もみてみたいと思える面白さだった。
TV版でロケ地となっていた中村屋が閉店したとのことでどうなってしまうのかと思っていたけれど、店員さん含めて登場してくれて良かった!チラチラ見切れる店名は違ったけどね(・∀・)
よかったホッコリ、泣けました。
原作からファンで、公開初日がレディースデーということですかさず見に行きました。お客様でいっぱい!そして私と同じお一人様多し^ ^でも始まると大画面に、いつものワールドが展開。画面は綺麗だしシロさんケンジ2人の気持ちになってキュンキュンしたり。2人の周りの人達も大人だから皆まで言うなな感じの優しさもあったり。大好きな人達だけが次々に登場する、安定の素敵な世界をこころゆくまで堪能できました。でも泣いた、笑った、劇場の皆さんと共に。恋人同士の切なさ、2人だから特に、時折感じる切実な感覚、劇場版はよりリアルに感じられる気がしました。ごはんも、もちろん美味しそう!マネしたい!パンフレット買えばよかったです^ ^
これからもずっと、冬を乗り越え、春が来る
台詞が恐ろしく練られていて、自分の人生を振り返らずにはいられない
社会生活の中での根源的な「自分の大事な人への思い」が真摯に描かれています
TVシリーズも素晴らしかったですが、本作はその点においてあらゆる作品の中でも群を抜いていると思います
ここから初めてでも観られると思います、オススメです
笑って、ジーンとして。これぞ映画。
台詞やシーンの対比、笑いの散りばめ方、所々に現れる、胸に響く言葉。素敵でした。
もしも男女のカップルだったなら…と思わせる切なさもありながら、そんなこととは関係ないと思わせる絆も、いつもより熱いシロさんも良かった。
ケンジの乙女っぷり、これはあの坂本龍馬を演じていたのと本当に同じ俳優か…?と疑うほどのあのキャピ具合。可愛かったー笑
そしていつもの通り、丁寧に描かれる料理と食事のシーンの温かさ、食べる幸せ、誰かと食べる喜びが、まるで自分のことのように身近に感じられて、心があったかく、まぁるくなったように思います。
多分レンタルして、また観ちゃう。
笑い溢れる最高の作品
公開初日に観に行きました。
主役の2人はじめ、皆さんが本当に素晴らしかったです!
アドリブでは?というシーンも多々あり、席からは笑い声のようなザワザワが結構ありました。
続編希望!楽しみにしています。
映画としては微妙、40分尺が丁度いい。
久しぶりのきのう何食べた。
映画の評価としてはやや不満。
「伝えるということ」が今作のテーマであったと認識。
それはそれで良いのだけれど、
不要なキャラクター&エピソードが邪魔だった。
具体的には美容室の新入りと裁判のくだり。
ここに時間割くならケンジの父親孤独死&実家エピソードに回した方が良かったのでは???
西島さん、スクリーンでお顔見ると正直老けたなぁと思うけど…仕方なし。
早めのドラマ2期を願うばかり。
相方と2人で見に行ってきました。
2人でこういう映画を見に行くって、もろゲイバレだねって、緊張しながら映画館に入りました。
見に行ってとても良かったです。
旅行先で2人並んで記念写真を撮ってもらったり、レストランでお揃いの指輪をはめ合ったりと、会場ではクスクス笑うようなことが、僕たちにはなかなか難しいことなんです。
自然体に生きるって、とっても尊いことだなと改めて思いました。
予告編でも流れた「俺は不幸じゃないと知ってほしい」と両親に向けて言った言葉は、強く胸に刺さりました。
私もカミングアウトは済ませていますが、今度帰省したときに、両親に伝えようと思いました。
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