ぼくが性別「ゼロ」に戻るとき 空と木の実の9年間のレビュー・感想・評価
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性別を超えた先にあるもの
男性らしさ、女性らしさとは何か。そもそも「性別」とは何なのか。性同一性障害を持つ空雅は、自身の性別がなんであるかを追求していく。
中盤で登場する、78歳で性適合手術を受けた大学の元音楽学部長の言葉が、実に重い。
カメラが追う9年間の中で、空雅が到達する結論は意外といえば意外だが、納得もできる。
彼を追った9年間という長い年月を、84分という尺にまとめたあたりは、さすがTVドキュメンタリー出身の監督だけある。もっとも、劇場版よりも短いバージョンを先にTV放送していたようだが、致し方ないとはいえ、それが逆に本作の新鮮味(鑑賞欲)を削いでしまっている感が無きにしも非ず。
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