青くて痛くて脆いのレビュー・感想・評価
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誰が悪い訳じゃなく人は皆誰かを不幸せにしてる
吉沢亮、杉咲花の演技がとても良かった。
吉沢亮の全くカッコ良いと感じさせないダッサイ大学生は凄い。
印象深かったのは後半、楓が大学院の先輩と話すシーン。誰もみんなその場しのぎで誰かを利用してる。
欅坂46のI'm ont という楽曲の歌詞に
誰が悪い訳じゃなく、人は皆誰かを不幸せにしてる。残酷なくらい他人事なんだ。
というものがある。楓を苦しめたのはまさにこれだろう。ぜひきいてみてほしい。
がっかり
いっちゃってる陽キャを
いっちゃってる陰キャが追いかける
ただの学生サークルのはなし
ストーリ性を持たせようと
平和だの誹謗中傷だのを
盛り込んでいるがなんともお粗末
10代~20代前半の若い世代は何か感じるのかもね
日本映画こんなんでいいの
なんかよくわかんない
1stデーにはしご観賞であまり観る気は
なかったものの目当てのついでに
感想としては
色々ちぐはぐ
予告がうそっぱちすぎ
超小さいスケール
それでいいのかってオチ
思想的に共感できない
自分がターゲット層でないのは
わかっているけど全然わからん映画でした
入った大学で人と距離を置こうとする性格の主人公田端楓が
偶然知り合った秋好寿乃の世界を平和にするとか武器を無くそうとか
いって始まったサークル「モアイ」
そのサークルは次第に巨大化し就活サークルに進化したが
自分の理想と違ってきたモアイを楓は壊そうと
スキャンダルを友人の薫介と捜し回ります
その中でモアイがどう変わっていったのか
秋好との関係がどう変わっていったのかが
説明されていきます
…いや説明されるはずなのですがあんまりよくわかりません
どうも福祉系の活動をしていたら
福祉系の研究をしていた院生の脇坂と秋好が
デキていってしまい押しの弱い楓が自分から
離れていった感じまではわかるのですが
そこからどう就活サークルになっていったのかが
よくわかりません
ただ世界を変えるとかなりたい自分になるといった
歯が浮きそうなキャッチを使っているのは同じです
楓は秋好を「死んだ」と言うのですが
実際は死んでおらずモアイの中核で活躍しています
楓が私怨でモアイを壊そうとする感じにストーリーが
そこで切り替わっていきます
そして楓は遂に個人情報を流している事実を突き止め
懐柔されて止めに来る薫介を振り切ってネットに
リークしマスコミも巻き込んで大騒ぎになります
この作品はこの楓の行動を最低と呼んでいますが
同意を得ない個人情報のリークは法にも抵触するのは
当然ですからなんかここでみんなが楽しんでいる
事を破壊する根暗な楓というイメージを植えつける
展開に首をかしげます
実際自分の個人情報も漏らされているわけですし
その事態の説明に追われる秋好は楓がリークした
張本人と気付き嫉妬でそれをやったと楓を問い詰め
自分の理想のために楓を利用した
それを勘違いして気持ち悪いと罵倒します
なんかもうここでこの映画何がやりたいのか
よくわかりませんでした
てっきり個人情報のリークはサークルメンバーの
暴走で秋好は昔のまま変わっておらず
勘違いした楓が早まったという展開かと思って
いたらこれですから
それでいて楓の方が悪いという方向の展開は
よくわかりません
楓自身も後悔して自分がやりましたと懺悔したり
いなくなった秋好を探しに脇坂のとこへも行きますが
スキャンダルをリークしたのは最低だ
時には利用されるのも大事だみたいな事を言われます
は?
なんかもういいです
誰にも共感できないヘンな映画でした
アニメでやった方がまだハルヒやエヴァのような
受け入れ方が出来たかもね
今年1番響いた作品
予告で何度も見ていて面白そうだと思い鑑賞しました。また、「君の膵臓を食べたい」と同じ原作者ということで、かなり期待して見に行きました。
結論としては期待以上でした。
吉沢亮が演じる楓の心情に、良くも悪くも共感してしまいました。自分の今の状況を勝手に解釈して、話し合いもせずに被害妄想をする。しっかりと気持ちをぶつけていれば、分かり合えたかもしれないのに。人はしっかりぶつかって傷つけ合わないと、成長しないし、その人との関係も進まないんだと、この映画は教えてくれました。
終盤に楓と杉咲花演じる秋好が言い合うシーンが本当に圧巻でした。秋好の心底からの「気持ち悪っ!」がグサグサささりました。
また、その後の脇坂さんと楓が話しているシーンで、誰しも人を間に合わせ使って生きている、というセリフがあったかと思いますが、いや、ほんとにそうだなと思いました。
そして、この映画は刺さる人には刺さるけど、刺さらない人には刺さらない映画だなとも感じます。少なくとも主人公のような気持ちになったことのない人には、楓はただのヤバい奴にしか見えないと思います。
僕はドンピシャにささりました。今年、これを超えるような映画はきっとないです。
モアイと地球と??!!!
まあ個人的には、Mr&Msスミスみたいなアクションてきなバカバカしさを取り入れつつ。
VFXとかも入れて。
壮大さと妄想てきな遊びでやっちゃって欲しかった。(笑)(笑)
まあ、人間も動物なのかとか。
人間だけが社会をもっているのか??とか。
いろいろ思いを巡らしながら、もう一歩ですな。(笑)(笑)
もったいない。(笑)(笑)
潰し方ももっと派手にやって。
そしてビルとして、今度は逆につぶされてみたいな。
やりあいでぐちゃぐちゃで。
でも最後はなんかみんなハッピーみたいな。
そんな映画を僕は観たかったような気がしなくもない。(笑)(笑)
シリアスストーリー潰しあい疑心暗鬼
敵をだますにはまず見方から、アクションVFX,コメディーセクシー映画をつくって欲しかった。(笑)
次回はお願いいたします。(笑)(笑)
Disnyさん~~~適当に修正してあげてください。(笑)(笑)
まさにタイトル通り
青くて痛くて脆い話だなあと思いました。
自分は学生を卒業して結構経ちますが楓みたいな気持ちになることは高頻度であります…。
なので作中でも楓の気持ちに感情移入してしまい胸がきゅっとなる場面が沢山ありました。
確かに傍から見ると一方的で気持ち悪いんですけど、当人はその瞬間色々考えて勝手に傷ついて崩れてる時ってあるよなあと。
なので秋吉との対面の時はずっとなんだが苦しかったです。
最後にはきちんと楓が傷つくことも受けいれて前に進む展開でよかったです。そう出ないと多分ものすごくモヤモヤ消化不良が残る映画になった思います。
Blue Auch Et Fragile!!!!????
うーーーーん。
なんかわかるような、わからないような。
少し真面目に観てしまいまして。(笑)(笑)
コメディー感がないし、アクションもない。(笑)(笑)
でもなんか、アイロニー的な、ジェラシー的な。(笑)(笑)
まあよくわからないけれど、みんなあってるし、みんな間違っているみたいな。(笑)(笑)
被害者も加害者も一般的にはそれぞれ社会とのかかわり方に問題がないとはいえないのが一般論みたいな。(笑)(笑)
完璧な人はいないけれど。(笑)(笑)みたいな。
まあ国家も間違いを起こすのは過去にもあったようなどうなのか。(笑)
会社もしかりだし、その延長線上の学生さんのサークル??みたいな。(笑)(笑)
適当な暑さは熱さはいいけれど、致命的にはならないでねみたいな。(笑)(笑)
まあ、うーーーーーん。
現代的というか。どうなのか。
まあやりたいようにそこそこやっちゃってください見たいな。
なんか久ぶりでしたので、こっちも暑く、熱く、厚く、最初から結構みてしまいました。(笑)
あとは、アクションシーンでサークルで映像制作みたいのを入れて、ぶっ飛んだ画が欲しかった
ような。(笑)(笑)
まあスクラップ Et ビルド だとか。
壊す力で創造するだとか。
いろいろあるみたいですな。(笑)(笑)
組織と個人と、社会と、まあ難しい映画ですな。(笑)(笑)
そこそこ楽しめましたし、女の子がかわゆすです。(笑)(笑)
青くて痛くて焼きもち嫉妬そしてやっぱ青い
いやー青い
後半の2人のシーン
ある一言を言われたあとの吉沢亮くんの表情
あ、あれ?お、おれ。あ、あれ?
みたいなもう完全に青い
トレーラーではひとつの事柄をとにかく隠していて
ミスリードさせようとしていたので
中盤に1回あ、あーってなる。
で、当然モアイは悪者!!
みたいな展開で私たちにみせていくんだが
後半のシーンで
我々も気づく。
ところであれ?なんで吉沢くん怒ってだっけ?笑
ておもったころに
当の本人もあれ?ってなってる笑
見てる側との呼吸感というか
周波数というのか
ピッタリだった。
青くて痛くて脆い
妬みとかは嫉妬とか
構ってくれよとか
こっちみろよ、いじけてるんだぜ?おれ
みたいなその人間関係の難しさね
青い。
青かった
そして
青かった笑
また原作越えてきたぽい
住野よる先生も
痛いかもな笑
青くて痛くて気持ち悪い
「秘密結社モアイ」や「秋吉がこの世からいなくなった」などの予告からサスペンスやミステリー的な映画と思って観てしまうとちょっと物足りないかと思います。
そうではなくてとても青くて痛い青春映画として観ればなかなか面白いです。
秋吉がおもわず洩らした「気持ちわる」。
たしかに、ほんとうに気持ち悪い主人公。
自分では何もせず、自分から距離をとり、そのあげくそれを人のせいにして被害者意識を持つ人。こういう人はよくいますし、若い時にはありがちな失敗かと思います。
でも気持ち悪いまま終わらずに、楓が最後にそのことに気づいてくれて良かった。
意外と余韻が残る映画です。
観るなら今!
楽しいとかドキドキしかないキラキラした青春物語の方が嘘くさくて、みんな本音の本音は隠しながら生きているだけで、こっちがリアルなのでは?大人になってからはもっとうまくやれば良かったと思うけど、どうしても負に引っ張られてこういうもどかしい感情と折り合いをつけながら生きている時期あったな。
という主人公の楓への共感はしつつ、汚い方法で人を陥れることへの嫌悪感や自分のやったことが招く惨事への想像力のなさへの侮蔑を感じた。
散々自分を止めるチャンスがあったのに止めなかった楓だけど、ラストはしっかり自分に向き合おうとする。これが青春なんだと感じた。
結局作者は全部ひっくるめて、みんなどう思う?と世の中に問いたいんだろうな。今観るべき映画なんだろう。
キャストの演技が非常によかった。楓役をやり切った吉沢亮には称賛。実写化でキャラにはめてく演技しか見たことなかったから、この手のものもこんなに上手いんだと驚き。杉咲花から溢れる強さはすごい。期待通り。柄本佑も岡山天音もよかった。個人的に好きな俳優の清水尋也の役はもう少し掘り下げてほしかったけど、脇役なので仕方ない。彼もしっかりテンだった。原作には出てこない森七菜と光石研も正義感への違和感のひとつとしてしっかり表現されていて熱演がよかった。
観るならいつかではなく近いうち観ることをおすすめします。
後味悪い作品。いい歳した男が、好きな子を他の人にとられていじけてダダこねてるだけの物語。
最初はサスペンスかミステリーっぽく、杉咲花さんが悪役に回って彼女を正していくみたいな物語かと思っていましたが、物語が進むたびに拍子抜けてしまいました。主人公が杉咲さんが裏切ったのだと物凄く彼女のせいにして戯言を吐いていたのには笑ってしまいました。彼女は最初からずっとひとりぼっちになりそうな彼に気を遣って接してくれていたし、あげく、あなたの望む方向にいかないモアイになっていってないかとわざわざ聞いてきてくれていたのに、そういう彼女の心遣いに少しも気付いていないアホさ加減に拍子抜けしてしまいました。彼女と同じ方向を見るチャンスはいくらでもあった。彼女に告白するチャンスだっていくらでもあった。それを全部潰してきたのは彼だというのに、大好きな彼女のせいにする始末。もう見ていられませんでした。ただ、一つだけ、彼がいうことに賛同できることは、彼女の方から彼に接してきたということ。あの接し方は勘違いする。まあ、女性はタダでは男にあんな風に接してこないから俺なら裏がありそうだなとは思うけど、疑わない人ならコロっとその子を好きになってしまうよ。その部分については、彼を利用するために近づいたと言われても否定はできないと思います。まあ劇中ではしてませんでしたけどね。この作品の意図はなんだったんだろう。正直全然わかりません。俺にはただ胸糞悪い映画だったとしか思えませんでした。
人の負の感情を爆発させる映画
私は、すごく主人公に共感できたので、かなり刺さりました。なんとなくですが、この映画はストーリーというより、メッセージ性を強く意識して作られたのかなと感じました。
それまで、自分が傷つきたくないから人と距離を取って生きていた楓が、今まで散々痛いやつだとバカにしていた秋好にその生き方を肯定されることで徐々に心を開いていく。しかし、その秋好が楓と共にふたりで作った秘密結社モアイはだんだんと大きくなり2人だけのものではなくなっていき、秋好も楓がある意味憧れていた、理想を追い求める姿ではなくなっていく。そして、楓は秋好に対して、憎しみや怒りといった感情を持つようになる。
その心情の流れも手に取るように理解できました。自分は1番の親友だ、と思っていた友達が、急に割り込んできた他の人と仲良くなっていったら、嫉妬や疎外感を感じますし、それはほとんどの人が身に覚えのあることだと思います。そういう、ほとんどの人間が抱えているけども、プライドを守るために隠し続けている負の感情を、この映画はテーマにしているので、なかなかグサッときます。
俳優陣の演技も素晴らしかったです。特に吉沢亮さんは、演技力の高さを見せつけられた感じですね。これまで彼が演じてきた、「ぼくは麻里のなか」や「リバーズエッジ 」などでの少しダサかったり、闇を抱えていたりする役の経験が最大限に活かされていたと思います。歩き方や走り方などのふとした仕草をとっても、吉沢亮を感じさせない演技は圧巻でした。彼はブレイク前にダークな役はたくさん演じていたといえど、やはりキングダムやなつぞらからのギャップが凄いですね。改めて演技の振り幅に驚きます。
杉咲花さんやその他の脇を固める俳優さん達もとてもリアルに演じていて良かったです。森七菜さんと光石研さんのシーンはよく分からない涙が溢れてきました。森さんは今後の活躍も楽しみです。
この映画はきっと、主人公の心情を理解できるかで評価が分かれるんでしょうけど、私は完全に楓くん側の人間なので、この映画をつまらないと感じる人とはちょっと友達になれないかもしれないです(笑)またもう一度、もっと大人になってからも観てみたいと思える作品でした。
痛くて脆い
正に青春の苦い思い出の中に必ず一回は経験したことがある。
自分に共感していると思って信じていた人が、いつも間にか自分と
違うひとと自分の知らない話題で盛り上がり、共鳴する姿にショックと
裏切りを感じてしまう。それが若さと未熟さだと理解するには時間が必要。
まるで若いころの自分に出会った気がした。
予想外の内容だったが…
予想していた展開と違い、ある意味期待を裏切られたが、内容は正直微妙。
一部の口コミで原作を後から読んだ方が良いと書いてあったので、読む必要はありそう。
今回の作品で改めて杉咲花の声が苦手であることを実感した。
大きな声を出すシーンでは、キンキン声が耳につき、物凄い嫌気に襲われた。
どの作品も大きな声を出してばかりで、役の幅が狭い。
気持ち悪いが気持ち悪い
原作を読まずに鑑賞。杉咲花と吉沢亮の言い合いの中から出てくる、気持ち悪い。これがどうも気持ち悪くて。
戦争のない世界を、って言ってるような痛い人が言うセリフではないな、と。元々、そういう性格だったのか、3年間で変わってしまったのか。この部分と、人間みんな埋め合わせ、の部分がキーのはずなので、もうちょっと丁寧に持っていって欲しかった。今の構成で、あの気持ち悪いを成立させるなら、キャストの問題な気がする(浜辺みなみや松岡茉優なら違和感なかったかもしれない)が、杉咲花だったこその、前半の痛さ、だったはずなので、そこは難しいのかな。
予告、というより予想していたものとは全くの別物。そしてタイトル通りの物語
予告を見て想像したものとは全く違います。
ヒロインの秋好が死んだ、というのも物理的に死んだのではなく、主人公の楓が過去に理想論を語っていた秋好はもういないと勘違いしての比喩表現でしたし。
サスペンスや過激な復讐劇を楽しみにしていた人にとってはガッカリすると思います。
ただ、私はそれでもとても面白いと思いました。
青くて痛い理想論から始まった二人の関係は、少しのすれ違いで簡単に壊れてしまうほど脆い、というまさにタイトル通りの物語。
つまらない意地やプライドで自分に正直になれず、それが原因ですれ違いが起き、関係が切れてしまうというのは現実でもわりと起こりやすいことだなと、少し恐怖を覚えました。
人のうわさや目に見える情報のみを信じることであの人はこういう人だ、最低だと決めつけてしまうところや、炎上の様子もとてもリアルで最初から最後まで面白かったです。めちゃくちゃ盛り上がる、というわけではないですけど。
それと、フリースクールにいた中学生の女の子と担任の会話にもすごく現実感を感じました。
私自身、元不登校で似たような体験をしたことがあり、「元気な様子が見れて嬉しい」「学校に来ない?」「みんな待ってるよ」などの言葉一つ一つが私の過去と重なり鳥肌が止まりませんでした。不登校を経験した方で先生のトラウマがある人は見るのが辛くなると思います。
途中で秋好は結局生きてるの?死んでるの?とわからなくなったりしましたが、それでも今こうして面白かったと言えるのは終わりが良かったからだと思います。
いままでにいろんな映画を見てきましたが、ここまで終わりがいいと思った映画はそんなにありませんでした。
なりたい自分になるために、あの悲劇をもう繰り返さないように変わろうとしている楓の様子はもちろん、「ちゃんと、傷つけ」に心を打たれました。
傷つくことを、傷つけてしまうことを恐れすぎず、自分の気持ちをぶつけ話し合う。
一見簡単そうに見えるそれは、本当はとても難しくてとても大事なことなんだと気づかされた映画でした。
文字通り、青くて痛くて脆い
青くて痛くて脆い大学生の話。
大人なのか子供なのかわからない境界線上に放り出され、何でもできそうで何もできず色々な感情に葛藤する世代である大学生。
少し前の「何者」という映画に通ずるところが多く、社会というよくわからないものに直面した複雑な心境を感じ取ることができる。
自分という特別であるはずの存在の内側から湧き出た納得できない想いの痛さがとても懐かしく思えた。
何が悪で何が善かはほとんど主観に寄るのだろうけど、自分が満たされたいという痛い正義に突き動かされる主人公の青さが見どころ。
気持ち悪っ
という杉咲さんの予告編ラストの言葉を、僕も鑑賞しながらこころの中で呟いてしまった。
近づかないことが一番傷つかない方法
そう思って生きてきた楓にとって、秋好は近づいても傷つけられない格好の依存先だった。
だけど、彼女は楓に依存してるわけではない。
自分にとって彼女がそうでも、
彼女にとって自分がそうとは限らない。
普通に考えれば、当たり前のことだ。
この話は要は、
思春期をとてもとても遅く迎えってしまった
こじらせ青年の妄想復讐話なわけであるが、
「ちゃんと傷つく」
「自分の気持ちを言葉にする」
これを経験しておかないと、
とんでもない妄想人間になってしまうのは
僕たちもだ。
ラストのシーンで楓がちゃんと傷つこうと
決意できたのは、この映画の唯一の救い。
結果はわからないが、
どんな結果になったとしても
“なりたい自分”に向かって一歩踏み出せたんじゃないだろうか?
『何者』
でもあったような
若い世代のアイデンティティを求める様と、
現代のSNS社会や意識高い系の組み合わせは
まあ〜心をかき乱す。
こういう話は、好物です。
【”世界を今より良くしたい!” 若き理想論者達の”些細な心の齟齬”の為に引き起こされてしまった事・・。どのような時でも、理想を持つ事を忘れてはいけないという、当たり前のことを思い出させてくれた作品。】
ー当初、楓(吉沢亮)は秋好(杉咲花)の、”自分には無い”率直に、他人の目を気にせず、理想を追求する姿に惹かれたのだろう・・、と思いながら見ていた。そして、それは彼女への恋心でもあるのだろうと・・。
だが、ラストに近いシーンで、大学の講義後、楓が秋好にかけた”ある言葉”を聞き、見事にミスリードされたなあ・・、と思った作品。ー
・楓は、最初から秋好の事を自分と同類だが、“青い、イタイ奴”と思われることも意図に介さず我が道を行く人として、憧れも込めて見ていたのであろう。もしかしたら、そこには恋心も少しはあったのかもしれない・・。
・二人で立ち上げた”世界をより良くしよう”という高潔高邁なスローガンを掲げたサークル、「モアイ」が”表面上”就活サークルになってしまう過程で、楓が「モアイ」を去り、秋好の事を”・・・”と表現するのは、彼が如何に「モアイ」の理想を大切にしていたのかが分かるし、それ故彼が取った行動も納得できるのである。
・今作品が、厚みをもって見ている側の心に響くのは、彼ら二人だけではなく、初期「モアイ」の二人がボランティア参加していたフリースクールの瑞希(森七菜)が不登校から徐々に自立していく姿や
後期「モアイ」に関わるメンバー、とうすけ(岡山天音)やポンちゃん(松本穂香)川原(茅島みずき)リーダー格のテン=チャラい男かと思いきや純情な良い奴、「モアイ」が、当初の理念を失っていない事も分かる(清水尋也)の姿がキチンと描かれている事であろう。
皆、夫々の想いを抱えながら、他人との関係性を保つことに汲汲としながらも、懸命に生きる姿にである。
・自らが起こした行動の過ちに気づき、涙を流しながら、全力で秋好の後ろ姿を追いかける楓の姿に救われたし、結果はどうあれ、彼が自らの理想を思い出し、一歩成長したことは間違いないであろう。
■楓の細やかな心の機微を演じきった吉沢亮さんの演技にも瞠目した作品
-今作は、若者だけではなく、万民に響く秀作であると思います。-
<忙しい日々を過ごす中、つい自らの理想(それは、壮大であったり、身近なものであったり夫々であろうが)を忘れがちな中、自らの理想を心の片隅に、いつも保有している事の大切さを思い出させてくれた作品。>
全92件中、61~80件目を表示