「あのベースギターはやっぱシドニーが弾くのかな?」透明人間 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
あのベースギターはやっぱシドニーが弾くのかな?
いきなりジアパゼム5mgという薬品が登場する。古くから使われている抗不安薬なんですけど、睡眠薬としては副作用も多く依存性も高いし、妊婦に使用すると胎児に危険を及ぼす薬。まぁ、この薬に関してだけは間違いだったかな・・・
しかし、新しいといえば新しい。従来の透明人間モノといえば、肉体そのものを透明化するものが多く、完全に見えなくするためには全裸になることが必須。1933年の『透明人間』なんて、大雪の中で登場するので、犯罪を犯す前に風邪をひいたり挙句の果ては凍死しちゃいそうな作品でした。したがって、可視化するために包帯を巻いたり、サングラスをかける必要もありません。透明スーツを脱ぐだけでOKです。
全裸にならなきゃならないという設定はもう古いのか?『インビジブル』(2000)でもH・G・ウェルズの原作を踏襲して、全裸の透明人間だったのですが、ドラえもんやハリー・ポッターのようにマントが透明化してくれるという設定に代わり、ファンタスティック・フォーなどヒーローものでは既に特殊能力として備わっている。この作品はむしろ007の透明ボンドカーに近い発想かもしれません。
物語は超個人的な利己主義によって逃げた女をいじめるというストーリーで。直接危害を加えるのではなく、周囲の人間を死に追いやるという下劣な性格の科学者エイドリアン。もうSFというより完全にホラー。普通なら幽霊となって恐怖を煽るプロットをそのまま透明人間に転用しています。
それでも後半に入ると、VFXにより不気味な透明化スーツの存在が明らかになってくるし、誰が着てもすぐ透明になる便利グッズとなっております。包丁が宙に浮くというシーンが最も怖いところで、背筋が凍り付きそうになりました。残念だったのは雨のシーン。天気予報という伏線によって、水をはじく映像も期待していたのに、上手く表現できていませんでした。この点は『インビジブル2』の方が上。
kossyさん、コメントありがとうございます!
最近犬が出てくる映画を立て続けにみてるせいか犬の事ばかり気になるんですよね、この映画雨の伏線もっと重要だと思ってたんですがイマイチでそこは確かにきになってました。