「三木聡に特撮愛はあるのか?」大怪獣のあとしまつ カルストさんの映画レビュー(感想・評価)
三木聡に特撮愛はあるのか?
公開日から酷評が多いので、あまり期待せずに観に行った。そのおかげで、途中退席という最悪のケースは免れたけど、全然面白くなかった。舞台装置はシンゴジラを借り、話の構成はウルトラマン「空の贈り物」と言ったところか。
よく言えばパロディーだが、過去の特撮作品のさわりだけをちょっとなぞっただけの浅い描写。現場のテント内で作戦に従事する防衛軍や特務隊、ドタバタして当てにならない政府首脳達など、シンゴジラそのもの。
そして、繰り返し出てくる韓国もしくは北朝鮮をイメージしたと思われる外国の報道官。面白くもなんともないし、単なるヘイトの垂れ流しに感じる。わざわざ韓国語に似た言葉を作って喋らせているところが、また姑息だ。こういう事態なら、他の国も色々言ってくるだろうに、そういうニュース映像はない。とにかく中途半端。
そして、全く笑えないギャグ(と三木聡が思っているセリフ)の数々。まるで「僕が撮れば特撮にこんなにしゃれたギャグを入れられるんですよ」と言わんばかりに妙なセリフをちりばめているが、これが全く笑えない。劇場でも(鑑賞者は少なかったけど)、笑い声一つ聞こえなかったから、私の感性がおかしいと言うことではなさそうだ。
現代ビジネスのインタビューでは「ウルトラマンやゴジラの直撃世代」とか言ってたが、子映画を観る限り三木聡に特撮に対する愛とかリスペクトがあるとは感じられなかった。
ラストシーン直前で、主人公の手首にキノコが生えていたのも意味不明。あれで何を表現したかったのか。
土屋太鳳の綺麗な顔が見られたので星0.5。
この作品は他の作品のオマージュだが、全く原作にリスペクトや愛情を感じず、バカにして汚す事で笑いをとれると勘違いしてるように見える
普通、作品にオマージュが入ると映画ファンならこのシーンねって喜ぶところだが、この作品はファンが喜ぶ演出にはなっていない
ただただ滑りまくる笑いのためにストリーの中にばら撒いてるだけ