劇場公開日 2020年10月23日

瞽女 GOZEのレビュー・感想・評価

全28件中、1~20件目を表示

3.5おしん

2022年3月31日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 まるで「おしん」!そんなに厳しい修行ってのは知らなかったぞ。少女時代に厳しいフジ親方の弟子になったハル。単なるイジメやん・・・だけど、本物のハルさんはそれがいい体験になったと思い出してるんでしょうね。盲目というハンディを背負った者の世を生き抜く力を与えてくれたんでしょう。  母親も夫が死んでからは鬼になったかのように躾をする。裁縫だって自分でやらなければならない。「みずとおし」?水通しでネット検索しても出てこないところからすると、「見ず通し」の意味なのかな・・・わからん。  そんなこんなで16歳のときに休養して新たなサワ親方についたハル。このサワさんがいい人過ぎて泣けてくる。小林綾子だったというサプライズもあり、やっぱりおしん時代に得た優しさから来てるんでしょうか。  全体的にはセミドキュメンタリーみたいな雰囲気で小林ハルの一生を描いていたけど、演技の面ではあまり魅力を感じられず、ノンフィクションであることを頭に描きながら見てしまいました。もっとえげつない親方に酷い仕打ちをされたシーンが大木の裏だったこともあり、声だけの演出!どこをいたぶってるんだろう・・・というのは後の医師との会話でわかる。おぞましい。声だけでも痛い・・・

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kossy

5.0大きな贈り物

2021年11月15日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

神様から貰った大きな贈り物の代償はあまりにも辛い試練。 修行と祭りの境で、 必死に生きた瞽女の素晴らしい生き様。 恥ずかしながら瞽女という存在すら知らなかった事を恥ずる一本。

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上みちる

4.5過酷で波瀾万丈な瞽女の人生

2021年11月1日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

弟子に「鬼」と言われ母の愛を知る。過酷な人生の感動の物語。瞽女を知りませんでしたが凄みの伝わる作品でした。

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tuna

3.5最後の瞽女

2021年10月27日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

2005年に105歳で亡くなった最後の瞽女、小林ハルの生涯を描く。 目の見えない女の子の将来を考え、母や祖父母は瞽女になるように計らう。 鬼のような厳しいしつけを経て、瞽女として旅に出る。 少女時代は川北のん、成年時代は吉本実憂が演じ、素晴らしい演技を見せる。 「はなれ瞽女おりん」を思い出してしまった。

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いやよセブン

4.5沁みますねー

2021年10月25日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

久しぶりに良い作品に出会えました。。日本人のマインドセットに刺さりますね。 配役もとてもよかったです。

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marochan

4.0切ない

2021年8月16日
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鑑賞方法:映画館

こんなに辛いことばかりの人生なのに生きることを諦めずただ受け入れ生きるために日々を重ねていくハルさん。不条理とはこういうことか?とモヤモヤした気分になりました。ハルさんのお母さんの決意に切ない愛と責任を感じ、同じ母として複雑になりました。ハルさんの我慢強さと真面目さ。瞽女さんの存在とはまた別に考えねばならぬこととはいえ、投げかける問題の多い映画と感じました。

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わんこ

4.0ゴゼとして壮絶な人生を105歳まで生きた小林ハル

2021年6月13日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

三味線を奏で、唄いながら、各地を巡業する盲目の女旅芸人・瞽女(ゴゼ)。国の無形文化財保持者で最後の瞽女、故・小林ハルさんの半生を描いたもの。 生後すぐに目が見えない事が判ったハルは、2歳の時に父と死別し、盲目でも一人で生きて行けるようにと7歳で瞽女になった。ハルが瞽女になる事が決まると、やさしかった母は、心を鬼にしてハルを厳しくしつける。母親の深い愛情に気づかぬまま、ハルは8歳でフジ親方とともに巡業に出た。瞽女として過酷な人生を歩んだハルは、フジ親方から瞽女として生きる力を、サワ親方から優しさを教えられ、一人前の瞽女として成長していったという話。 目が見える人を目が明るい、目が見えない人を目が暗いと言うことを知った。目が暗いからメクラなのかと。 ハルの子役川北のんが可愛かった。 目が見えなくても針に糸を通すなど裁縫が必要だったとは、厳しい時代だったんだと判った。 96歳の時の小林ハルさんの素晴らしい三味線と唄が聴け、もっと若い時はもっと素晴らしかったのだろうかと気になった。

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りあの

5.0見なくてはならない作品の1つ

2021年1月21日
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人間の強さを見せてくれた作品 自分はこんなに強く生きれるのか考えさせられた

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とよ

4.5小林ハルさんの圧巻の唄声!

2021年1月8日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

興奮

旅は優しい人と ともにすると祭り 厳しい人と 共にすれば修行 エンドロール後の 小林ハルさんの 歌声は 96歳とは思えない それこそが 積み重ねてきた 修行の成す術 匠の業である そして映像が美しい 全体的に暗めだが 100年以上前の家や 山林の色合いなど とても良く それだけでも 楽しめるのに 女優さん1人1人の表情も よく捉えていると思う 2時間あっという間でした!

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H1DE!

2.5障害年金の必要性

2020年12月19日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

怖い

幸せ

盲目少女の成長話。 ドキュメンタリー風だが没入感はある。 瞽女の並々ならぬ努力、偉大さを感じた。 良い点 ・良い題材、感動的 悪い点 ・所々演出が安っぽい ・タイトルの気取ったアルファベット表記 その他点 ・鑑賞者の年齢層が高め

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猪古都

4.5財産になる作品

2020年11月22日
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鑑賞方法:映画館

この作品を通じて初めて瞽女(ごぜ)の存在を知りました。生まれながらにして盲目と言うハンデを背負って生きていく主人公の壮絶な生き様には本当に衝撃を受けた。母と娘の究極の慈愛が心に染みて前半から思わず目頭が熱くなりました。 これから生きていくうえで自らの財産になる作品でありこの作品に出会えたことに感謝します。 瞽女力は人生を豊かにするの言葉通りに小林ハルさんの名言が強く心に残りました。 「良い人と歩けば祭り、悪い人と歩けば修行」 「次の世には虫になってもよい、明るいさへもって生まれてきたい」 「その運命を恨まず、人の幸せを妬まず、人を差別せず、人に楽しみを与える」 2020-207

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隣組

4.0良い人と歩けば祭り、悪い人と歩けば修行

2020年11月15日
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鑑賞方法:映画館

昭和の頃までは、まだ盲人の旅芸人が存在した。かの津軽三味線の高橋竹山氏もそうだ。娯楽のない地方の農民たちは彼らの来訪を待ち望んでいただろう。今では成立しないエンタメだ。また、様々な話を聞くことも楽しみだったに違いない。それは富山の売薬さんたちに求められたものと同じだ。それゆえに、望まれるものにはその喜びと使命感があった。 集落の皆が集まって、純粋に瞽女さんたちの歌に聴き惚れる渇望感。それは、かつて日本の農村が貧しかった風景そのものなのだけど、そこには心の豊かさを感じるのだよなあ。 この映画は、最後の瞽女と呼ばれた小林ハルさんの物語。真実がどこまでかは知れないが、その過酷な人生にそう差異はあるまい。はじめの親方は厳しかった。しかも、イジメもあった。それでも、彼女は母の戒めを胸に耐えた。そのご褒美のような二人目の親方。しかし、そのあとに・・。禍福はあざなえる縄の如しとはまさにこれ。苦労を修行と心得て、幸せを祭りと楽しむ。その信条のように。そしてある時気付くのだ、母の慈愛の言葉を。鬼となった母の、深い愛を。 物語の演出の良さもさることながら、役者陣の皆さんの素晴らしさ。端役で出てくる何人もの有名役者も含め、おひとり、おひとり、真摯に役に没頭するその姿の気高ささえ漂っていた。

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栗太郎

4.0【”次の世には虫になってもよい、明るい目さえ持って生まれてきたい・・” 現代社会の福祉の礎になった女性達が懸命に生きる姿を描いた作品。】

2020年11月8日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

幸せ

■「瞽女」:三味線を弾き、独特の唄を披露しながら各地を回る盲目の女性旅芸人。彼女たちは、村人たちにとっては、唄で束の間の娯楽を提供してくれ、且つ重要な各地間の情報伝達を担う貴重な存在であった。  ・新潟県で生まれた小林ハルさんは、幼年期に失明してしまったが、母親トメの”娘の将来を想って”鬼のようにハルを厳しく躾る。  ーもう、最初っから小さなハルさんの健気な姿が染みてしまう。  小さな針穴に”全身を目にして”糸を通す練習をする姿。  雪の中、草鞋に素足で、川に向かって唄う”寒声”で、声を鍛える姿・・。ー  ・そして、ハルは小さいながらも、瞽女として、いじわるで食べ物に執着するフジ親方に鍛えられる。   村に着いたら、庄屋さんの家に行って挨拶をしてから”門付け”に出掛けるハル達。礼儀正しい彼女たちには、村人たちも基本的に優しい。   けれど、トメが若くして亡くなった時も(父は既に早逝している・・)ハルは泣かない・・。  ートメの想いが届いていない・・。-  ・その後、優しいサワ親方(小林綾子:東北でタイヘンな経験をする少女と言えば、この人ですよね・・)についたハルは楽しい旅巡業を続けるが、幸せは長くは続かず・・。  ー怒涛のごとく襲い掛かる不幸の数々・・。”もう、止めてあげて!”-  ・ハルは親方になり、小さなハナヨを弟子として受け入れ、且つて自らが母に躾けられたように、ハナヨを厳しく躾けるが・・ふと、ハナヨの姿が且つての自分の幼き姿とダブって見え・・。  ー漸くハルに届いた亡き母、トメの想い・・。沁みます・・。ー <厳しい日々を、笑顔を浮かべて懸命に生きるハルの姿、歌声が心に響く。  今は無き「瞽女」の存在を、世に知らしめたと言う民俗学的な意味を考えても、意義ある作品である。> <2020年11月8日 刈谷日劇にて鑑賞>

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NOBU

4.0つい最近まで日本は貧しく、そして豊かだった。

2020年11月3日
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映画の構成はちょっと。。なところもあるのですが、瞽女と呼ばれる盲目の演奏家を知れた。 つい最近のような70年代まで、風雪に耐えながら山野を歩いてひたすら旅をしながら三味線を奏で歌を歌う。 高度経済成長期の恩恵にも浴さず、日本人が忘れ去ろうとしている障害と共に生きる術をつい最近まで守り、生きるために必死にひたすら続けた人達がいたことに感動しました。 母に鬼のような躾を受け、親方には死ぬほどの修行を強要され、仲間にさえ意地悪をされ、子供の産めない体にまでされ、言われなく蔑ずまれ、差別され、騙され、弟子にまで食い物にされ、引き取り育てた養女にまで冷遇され、どうしてここまで不幸を背負い続けなければならないのか。 母の死に目では、鬼としか思えない母の死に、涙一つこぼす事はなかった。 しかし、数十年後、引き取った養女にその養女が一人で生きていけるための厳しい躾と稽古をしていた時、ふと自分も母と同じことをしていることに気付き、母が自分を誰よりも愛していたことに今更ながら気付き、涙を流す。 全ての運命をを受けいれ続け、誰にも頼らず、誰をも妬まず、その運命をひたすら受け入れ続けられたのは きっと母の苦しみを理解し、その教えを守りたかったのではないかと思う。 娘にも家族にも鬼と恨まれても娘が生きていくために歯を食いしばって厳しく育てた、そんな小さい娘を残して心配で死にきれなかったろう母の愛、どんなに辛い運命も受け入れ続けたことが、母の愛に気付いたからこそ、その愛に気付けなかったからこそ、自分を許せず自らへの罰だったのだとしたら、もうそんなに苦労しなくても良いんだと抱きしめたくなる。 血の涙を流すような母の愛も、死んだ母の教えを必死に守る娘の姿も、もうすぐ全てが消え去ってしまう物なのだろう。 でも、親子のその生き方を同じ日本人として尊敬するとともに、自らを恥じるばかり、少しでも次世代に残さなければと思う。 良い人との旅は祭り、悪い人との旅は修行、残りの人生をこの言葉を心に生きていきたいと思いました。 そして、その瞽女を国宝とする度量がこの日本という国にあった。そこに少しだけ光を見ました。

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Kazu

4.0埋もれさせるには勿体ない作品

2020年11月2日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

瞽女さんの事を恥ずかしながら本作で初めて知りました。ハンディを持って生まれてきた子供を自立させるひとつの方法として唄があったんですね。その唄は、庶民の日々の暮らしに楽しみや彩りを与えた。芸術の持つパワーやハンディのある女性が置かれていた環境を描いた作品として、沢山の人が勇気づけられる作品だと思います。 フジ親方や手引人の歪んだ人柄もサワ親方の仏の様な人柄も上手く描かれていて、人間はそう単純ではないですよね。目が見えないハンディによって受けた様々な出来事は人を歪ませる事もするし親切にもする。また、山を越えるって現代の登山服や登山靴を履いていてもハンディが無くても相当大変なのに、目が見えなくてあの格好でやっていたのが想像を超えます。他所の家を転々とするのも肉体的にも精神的にも相当な負担ですよね。 洋画では芸術家を描いた作品が良く公開されていますが、この日本でも伝統芸能を描いた作品が公開されてとても嬉しく思いました。しかも瞽女さんが主人公だなんて、埋もれさせるには勿体ない作品だと思います。貴重な日本文化を描いているので、国外でも評価をされる作品ではないでしょうか。

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ミカ

4.0壮絶だった

2020年11月2日
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鑑賞方法:映画館

これでもかと辛いことが次々と…。でも、心は損なわれなかった。それは母の愛が守ってくれたから。子役がとにかくすごいっ! 小林幸子がどこで出たっけ、と思ったら、占い師だった。全然気付かなかった。 サヨめっ!あんたはろくな死に方せんぞ!

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ぷにゃぷにゃ

4.0良い。

2020年11月1日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、映画館

吉本実憂さんが、とても素晴らしいです。 (唄と三味線も良かったですしね) 最後、自分が、親方となって 母親の愛情には気づく所とか良かったですね。 もう少し、成年期描いてほしかったです。 しかし、ごぜさんという存在は、知っていたけど、 こんな過酷な人生があるとは。

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わわあー

4.5涙腺を止められず。

2020年10月31日
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鑑賞方法:映画館

歳のせいか涙腺が弱くなったか、いやあまりに悲しい切ない物語にただただ涙。生まれもっての盲目というハンディキャップを持つ少女をなんとかして一人でも生きていけるように厳しく育てる母。 ほんものの母の愛情が画面一面にあふれている。 前編、ただ涙するしかなかった・・・とても印象に残る映画でした。 子役の演技の素晴らしさ、きっといい女優になるのでは。

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ごったま

5.0光は半分闇も半分

2020年10月29日
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鑑賞方法:映画館

母性愛に気が付くまでの長い長い旅路。それを邦画の良さをきちんと取り入れつつ、情感豊かに描かれた絶品。 「ごぜさん」という文化を知り、記憶に残す為の作品としても素晴らしかったが、芝居がかった台詞回しや舞台演劇、なんなら紙芝居でも見ている様な場面転換等々に馴れてくれば、時に優しく時にえげつない、一人の人間の成長物語としても秀逸。 しかしやはり、母の愛への讃歌としての側面が入り口から出口まで心を離さなかった。「あーりがとぅ」の発音がしれっと親子だけだぶってるのが、もう…。 負の部分も容赦なく出てくるので、気持ちに余裕がないと持っていかれそうではありますが、是非とも観て欲しい作品です。

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lynx09b

4.0「鬼」のような母の愛が、「人を妬まず、人を恨まず」とハルの強く優しい心を育てた

2020年10月29日
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期待に違わない、いやそれ以上の魂を揺さぶられる、凄まじい傑作。 明治から大正、昭和へと日本が近代工業社会へと変貌するなかで封印されるようになった、近世の旅芸人や瞽女の文化や世界。 盲目の実娘がひとりでも生きていけるように、鬼の気迫で娘を育てる様は、母の愛と葛藤が画面を通じて伝わり、観ていてとても息苦しさを感じざるを得ない。 印象的なのは、瞽女さんたちを支えていきた「コミュニティ」の存在。それは近代化の波のなかで消失してしまった、地域的なもの、パブリックなものだ。障害を持つ方に対するインフラや道徳教育は現在のほうが進んでいるのかもしれない。しかし、彼らをサポートしていくような地域社会のなかでの寛容さは、今よりも近世の日本が持っていたような気がする。 あきらかに今の私たちは、生産性、効率性の名のもとに障害者を表舞台から遠ざけ、彼らとの距離をおいている。そのいきつく先が、2016年におきた相模原殺傷事件とネットでの不寛容な反応だ。それは社会的分断が顕在化する米国だけではなく、経済的なものだけではない精神的な日本社会の「貧しさ」。本作のようなテーマを歴史的なタブー扱いすることなく、社会に閉塞感のある今だからこそ私たちは過去と真摯に向き合う必要があるのでは。 作品のなかで気になったのは、全般的にナレーション箇所が多く丁寧すぎる点。瞽女さんの世界に疎い方が多いことを配慮してであればやむなしの措置か。 東京ではシネリーブル一館の上映だが、さらに上映館が増え多くの人に見てほしい作品。

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atsushi