「まともじゃないけど、まっすぐではある。」まともじゃないのは君も一緒 といぼ:レビューが長い人さんの映画レビュー(感想・評価)
まともじゃないけど、まっすぐではある。
2021年が終わり、多くの映画レビュアーさんがそれぞれの「2021年映画ランキング」を発表しています。私は面白い映画を探す際に映画ランキングを参考にすることが多いんですが、本作は複数人のレビュアーさんが名前を挙げていらっしゃったので鑑賞しました。内容についてはざっくりとあらすじを知っている程度です。
鑑賞した結論ですが、とても面白かった!!
主演の二人の演技が良いし、ストーリーも面白かったし、細かな演出も光っていたし、軽妙な掛け合いが楽しい脚本になっていましたね。『花束みたいな恋をした』『ひらいて』『彼女が好きなものは』などなど、2021年は日本の恋愛映画が強い1年でしたね。
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人とのコミュニケーションが苦手で数学一筋で生きてきた予備校講師の大野康臣(成田凌)は、このまま孤独に生きていくことになるかもしれないという不安を抱えていた。ある日、教え子の秋本香住(清原果耶)から「先生は普通じゃない」と指摘を受ける。生まれて初めてそのような指摘をされた大野は、香住に頼み込んで「普通」になるための練習をすることになる。
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私も理系大学出身の人間で、何でもかんでも「定量的に話して欲しい」と思ってしまう大野の考えが理解できてしまいます。そういう「めんどくさい理系男子あるある」が会話の節々に出てくる映画でしたので、理系の男性は必見の映画ですね。絶対に笑っちゃいますよ。
それ以外にも、軽妙な会話のやり取りで笑えるし、主演二人の演技で笑えるし。全体を通してコメディ寄りの演出が結構多かったように感じます。コメディは人によって合う合わないがハッキリ分かれてしまう映画ジャンルだとは思いますが、私は本作のコメディはかなり笑わせてもらいました。
自分の恋愛成就のために結託していた男女がいつの間にか惹かれ合ってしまうというのは、アニメ化もされたライトノベル『とらドラ!』を思い出させます。「ありきたりな展開」と言われてしまいそうですが、やはり王道で楽しめるストーリーではありますね。
役者陣の演技が非常に良かったですね。特に最近注目されている女優の清原果耶さん。会話の中で、コロコロと表情が変化していくところとか、それだけで素晴らしかったですし、コメディシーンでも表情変化がバッチリ活きていて大笑いさせてもらいました。
全編通してしっかり面白いし、ダレるシーンは全くないし、終盤の展開もなんだかスッキリする感じで私好みでした。観たことない方はぜひご覧になってください。オススメです!!