「Life Less Ordinaly」まともじゃないのは君も一緒 Masuzohさんの映画レビュー(感想・評価)
Life Less Ordinaly
今週は新作が少なく観るものがないなぁ
といったところでなかなか評判がいい今作を
2週ほど遅れながら観賞
成田凌は「糸」
清原果耶は「花束~」「望み」以来でしょうか
ちょくちょく観ます
感想としては
確かに面白かった
シナリオ自体は決して捻りはないけど
ダブル主人公の演技力で作品が引き立っており
「普通」「普通の恋愛」とは何ぞやという
親近感あるテーマに挑めていたと思います
意識高い系に憧れ周りの友達を
見下しつつも恋愛経験ゼロのJK香住は
ルックスは悪くないものの数学オタクで
それ以外の「普通」のことは何も知らない
予備校講師大野を堅物と馬鹿にしており
自分は意識高い系のおもちゃ会社社長宮本に
入れあげていました
ところが宮本は実際に会うといい加減な奴で
そのうえ婚約者がいる事を知り
大野に恋愛の何たるかを教えるついでに
宮本と婚約者の間を裂いてやろうと画策します
面白いのは香住が憧れていた宮本にかなり
最初の段階で疑問に感じているところ
恋愛でも何でも数学的に理屈で何でも考える大野と
感覚的に捉えてて感情をうまく表現できない香住
このやりとりが面白く一見トンチンカンなようで
的を得た事を言ってるのが大野で
香住は理想をうまく言葉で説明できずついには
自分の大野への気持ちにすら気が付けていない
部分が映画の焦点にしっかりハマっていました
大野は香住の差し金で宮本の婚約者に接近
しますが普通を装って悩んでいる婚約者には
素朴な大野が新鮮に映るのを香住が理解できず
おかしな方向に進んでいくとこは笑えました
結局香住も全然普通の人ではなかったのです
世間の一般的な認識を反映した「普通」という感覚が
一番難しくそれを目指して皆悩みを持ったり鬱になったり
しているという現実をうまく表現する映画でした
だいぶ遅れてですが観れて良かったです