「まともじゃないでいいじゃない!」まともじゃないのは君も一緒 バリカタさんの映画レビュー(感想・評価)
まともじゃないでいいじゃない!
きた!僕の2021年邦画ベスト5級が!
すっげーおもしろい!おもしろい!おもしろーい!
脚本が見事、素晴らしい会話劇であるとともに、青春こそばゆドラマであり、そして、画一的で多数派になびくことを良しとしてんじゃない?な世の中にドロップキック一発!!な一作です!
でもって、この物語を演じる主演2人、成田さん、清原さんの演技がまぁ素晴らしい!いやはや、すんばらしい!稽古めちゃめちゃしたんじゃないかなー?2人の会話劇のキモはテンポとタイミングとリズム。そして絶妙な間。いやー、しゃべくり漫才真っ青。緩急織り交ぜて。これがあるから物語が成り立つほど。成田さんが見事だったなー、清原さんをリードしてる感。いやー素晴らしい役者さん。
清原さんも、負けず劣らずです。さすがの瞳の芝居、表情の芝居、見事だー。これこれー!これこれー!彼女の真髄でしょ?これ。
ドギマギが伝わる伝わるわっほーい!
もどかしさ伝わる伝わるー!わっほっほーい!
なぜか、経験が伴わない恋愛指南女子高生がピッタリ。けど、こそばゆくなるアオハルパートばっちり!
演出も良いです。物語全体に抑揚が効いてメリハリのある流れが心地よいです。勝手なイメージですがフランス映画っぽかったです。街中歩きながら会話するシーンとかね。
けど、本作テーマはなかなか深いと思うのです。
フツーってなに?皆と同じってなに?歩調を合わせること、自分を我慢する・・・でいいんだっけ、僕たち?
と強く強く訴えるわけです。
まともじゃないの「まとも」ってなに?それって手枷足枷になってない?って。
色んな声や音がする森。色んな形の植物や生き物がいる森。その中の一部でいいんじゃない?って。森の中の他と違う自分、自分と違う他を認めれば受け入れれば、周りの音も風景も心地よくなるんじゃないでしょうか?
とにかく可愛らしくて楽しい映画です。
春にピッタリ!
観に行くべき作品です!傑作です。