「普通って何?」まともじゃないのは君も一緒 玉川上水の亀さんの映画レビュー(感想・評価)
普通って何?
「婚前特急」の前田弘二監督と脚本担当の高田亮さんが再タッグを組み、成田凌さんと清原果耶さんがダブル主演した本作は、数学一筋で生きてきたコミュ症の予備校講師の大野と経験は無いが恋愛雑学だけは豊富な香住が、「普通の恋愛」を巡ってラブコメディーを繰り広げていく。
出演作の殆どでエキセントリックな役柄が多い成田凌さんだが、本作でも遺憾なくその〝変人〟振りを発揮しているが、今回は良い意味で飄々と〝抜けている〟ている感じで共感を覚える。
そして、やはり今時の学生役が多い清原果耶さんだが、香住は毒舌で小悪魔的な要素はあるが、キュートが滲み出る。
予備校講師の大野は世間知らずで、容姿は良いので女の子から好意は持たれるのだが、満足に会話も出来ず、デートでもギクシャクして上手くいかない。
そんな大野に対して教え子の香住は「普通じゃない」と唯一指摘する存在なのだが、香住の憧れの人にステディな相手がいることを知り、大野をけしかけて横恋慕しようと企てる。
ここから大野の〝普通化計画〟及び香住の〝横恋慕作戦〟が並行して進行する。
果たして2人が進めるミッションはどのような顛末を迎えるのか?
大野と香住の何とも噛み合わないやり取りが楽しく、笑いを生む。
やがて2人は「普通」を追求する中で自分自身を見詰め直すこととなり、本当の思いや気持ちに気付いていく。
ほのぼのとした本作からは「普通って何?」、「普通であれば幸せなの?」という問い掛けられているような気がする。
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