「家族とは」望み しょたごんさんの映画レビュー(感想・評価)
家族とは
一級建築士の石川一登と校正者の妻・貴代美は、高校生の息子・規士や中学生の娘・雅とともに、スタイリッシュな高級邸宅で平和に暮らしていた。
規士は怪我でサッカー部を辞めて以来、遊び仲間が増え無断外泊することが多くなっていた。
ある日、規士が家を出たきり帰ってこなくなり、連絡すら途絶えてしまう。
やがて、規士の同級生が殺害されたニュースが流れる。警察によると、規士が事件に関与している可能性が高いという。行方不明となっているのは3人で、そのうち犯人と見られる逃走中の少年は2人。
規士が犯人なのか被害者なのかわからない中、犯人であっても息子に生きていてほしい貴代美と、被害者であっても彼の無実を信じたい一登だったが……(解説より)
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父、母、そして妹、それぞれが異なる感情や視点を抱えながらも、真実を求めて葛藤する姿が描かれている。
加害者、被害者、どちらでもあっても欲しくないという「望み」
加害者でも被害者でもいいからただただ生きてくれてさえいればいい、という「望み」
事件を通じて、家族がこれまで気づけなかった想いや秘密が浮かび上がり、愛とは何か、家族としての「望み」とは何かを問いかけられる展開。
サスペンスとしての緊張感だけでなく、家族のあり方を深く考えさせられる温かさと切なさが同居する作品。
観終わった後には、家族の大切さを改めて感じるとともに、日々一緒にいることだけでさえ幸せなことなのだろうと気付けると思う。
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