「加害者と被害者、どちらであることを願うのか」望み kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
加害者と被害者、どちらであることを願うのか
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原作は未読。
高校生の息子、中学生の娘と暮らす夫婦のもとに、息子が殺人事件に関わったかもしれないと連絡が来る。息子は同級生を殺したのか、それとももう一人いるとされる被害者なのか。
息子が加害者なら殺人犯(もしくは殺人事件の共犯)、被害者なら命を亡くしているという状況。息子のイメージは人に危害を加えるようなことはないと信じ被害者であることを願うか、どんな状態であれ生きていることを願うかという選択を迫られる姿がよかった。どちらも親としては理解できる考え方かもしれない。どちらなんだというのがミステリー的な要素。
でも、観終わった後はそんなことよりも家族の絆を感じる。亡くなってしまったからこそ、前に進もうとしていた息子の思いが胸に突き刺さった。
「朝が来る」といい、ミステリーだが感動させられる作品が続いている。なかなかいい傾向だ。
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