劇場公開日 2020年10月9日

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「その時家族は」望み aMacleanさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0その時家族は

2020年10月21日
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鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

幸せな一家を襲ったトラブル。家族が殺人事件に巻き込まれて行方不明に。その時何が起こるのか。

建築士の父親(堤真一)、校正の仕事を家でこなす母親(石田ゆり子)、サッカーに情熱を燃やす高校生の長男の規士(岡田建士)、難関校への受験を控える長女の雅(清原果耶)。ステレオタイプな幸福な一家。
長男が怪我でサッカーを諦めたところから、少し雲行きが怪しくなる。ある晩「ちよっと」と言い残して外出したまま、帰らなかった。そこへ、長男の同級生が殺されたと言うニュースが。仲間数人も行方不明になっているようだ。果たして、長男は加害者なのか、被害者なのか。

崩壊していきそうな家庭と家族。それぞれの心情が入り混じり、途中から心理ドラマの様相を呈してくる。身心喪失状態の母親を石田ゆり子がじっくりと演じる。たとえ犯人であっても、生きていて欲しいという負の感情に押しつぶされそうな、母親の抱える心情の闇を、よく表現していた。朗らかなイメージが強い女優さんなので、途中ミスキャスト感があったが、最後まで見て納得。
長男を信じてはいるものの、ネガティブの要素から浮かびあがる疑念を払いきれない父親役の堤真一。嫌がらせや仕事への障害も重なり憔悴していくさまを、こちらも熱演。
犯罪者の家族というレッテルに怯える長女の清原果耶も、しつかりと存在感があった。出番は少ない本来の主役の長男岡田健士、内心が見えにくい男子高校生を好演、爽やかです。

堤監督の真面目な方の作品なので、ラスト15分ほどは賛否ありそうだが、正当な落とし所ということで、観賞後の後味はすっきりした。

AMaclean