「息子が犯人であっても生きていて欲しいと望む母性」望み トシくんさんの映画レビュー(感想・評価)
息子が犯人であっても生きていて欲しいと望む母性
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今回は堤監督が奇をてらわずオーソドックスに撮ったので良い作品となりました。奥寺佐智子の脚本も秀逸だったと思います。
主役の堤真一がコロナ禍再放送していた左江内のイメージから一変シリアスな芝居も流石でした。この作品では息子が例え犯人であっても生きていて欲しいと願う母を演じる石田ゆり子がまた素晴らしかったです。息子の所在を訊きまわる、生きていると信じてスーパーに買い出しに行く。息子の情報を得るため週刊誌記者に接触する。このように暴走する母性を見事に表現してくれます。
何気に良かったのが淡々とシリアスに警察官を演じた加藤雅也と早織のコンビ。地味に二重丸です。
最後二択しかないなか家族間で望む結果の相違と軋轢。また少年犯罪に巻き込まれた家族それぞれの苦悩、心労。シンプルに思えて深い良質なサスペンスです。
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