「普通。パラサイト感を期待したのだが。」望み panpan00さんの映画レビュー(感想・評価)
普通。パラサイト感を期待したのだが。
内容が薄かった。
描きたいものが分からなかった。
パラサイト半地下の家族のような展開かと思ったら、そんなことは無かった。
石田ゆり子の若作り、綺麗さが、高校生の息子を育てるいわゆる主婦像からかけ離れている。もしかしたら夫が建築士で富裕層だから奥さんは綺麗なのかもしれないが、違和感は拭えない。
タイトルの望みとは殺人事件の容疑者である息子が無実であって欲しいということなのか、薄い内容だ。
タダシが死んでいることは非常に悲しいのだから、もう少し盛り上げれたのでは。そこからエンディングに向かうストーリーは蛇足に感じた。
エンディングの森山直太朗の歌が良かった。
ストーリーざっくり。
年始の1週間程度(1/5~8くらい?)の出来事。
石川家は4人家族。
父は建築士、母は書籍関係の仕事をしている。子供が二人おり、長男タダシは高校生で妹は中三で高校受験を控えている。
タダシはサッカー部で活躍していたが、先輩の故意のラフプレーで膝を痛めてしまう。サッカーを断念したタダシは結構腐る。ある時、短刀を購入するが父に取り上げられてしまう。
ある日タダシが外出すると、その日は戻ってこなかった。父、母が心配していると、10代と思われる男の遺体が見つかったニュースが流れる。タダシかもしれないと不安がよぎるが、翌日の新聞で死んでいたのはタダシの同級生のヨシヒコであった。息子ではなかったと父母は安心するが、ヨシヒコは殺されていて、遺体の発見時に逃げた二人の男がいると報じられているので、もしかしたらそのうちの一人がタダシかもしれないという新たな不安が二人を襲う。
ここで父母の考えに相違がある。
父は息子が加害者になるとは信じていない。母は息子が加害者であるかもしれないと思っている。
また、妹は受験で頭が一杯で、もしも兄が殺人を犯していたら自分は志望校に合格できないであろうと不安になっている。
犯人が見つからないのでネット上で色んな噂が流れることになる。石川家は息子が加害者である汚名で、嫌がらせを受けることになる。例えば家の玄関に卵を投げられていたり、壁にスプレーで悪口が書かれていたりした。それに加えて、マスコミが石川家に集まってきている。
加害者の家族に対して、世間は容赦ない。
タダシの父の取引先(工務店)社長から、今後、取引しないと関係性を切られてしまう。工務店写真の古くからの知人が殺害されたヨシヒコの祖父であったためだ。また、タダシの父は加害者家族であるという噂から、建築依頼を受けていた家族からも断りの連絡が入る。このままでは仕事が継続できない危機に堕ちる。
犯人の一人が見つかった。もう一人の逮捕も時間の問題となった。母は、息子に美味いものを食べさせてあげたいと、記者に話す。
父は取り上げた短刀が無くなっている事に気付いたが、その後、タダシの部屋の机から短刀を見つけ、やはり息子が加害者では無いと確信する。
父はヨシヒコの葬儀に参列しようと葬儀場を訪れるも、参列を拒否される。
タダシが見つかったと警察から連絡が入り、父と母は警察に送られ遺体安置所に向かう。遺体安置所でタダシの遺体を確認し、父、母は泣き崩れる。
真相は、タダシに怪我をさせたことが許せずヨシヒコが同級生A,Bと三人で先輩に報復した事が始まり。同級生A,Bは金銭目的であったが、ヨシヒコはそうではないので、先輩に怪我を負わす。その先輩が不良グループに泣きついたことにより、ヨシヒコは50万円支払うように脅される。ここで初めてタカシはその事実を知る事になる。
同級生Aとヨシヒコが揉める。ヨシヒコがナイフを取り出したことで、タダシもナイフを持っているかもしれないと思った同級生Bは、やらないと自分がやられると思いタダシを殺してしまった。
タダシの生存の望みは叶わなかったが、タダシが加害者では無いという望みは叶った。中三の妹は無事高校に合格した。