「【百姓とは、"百の仕事"をする人。林檎農家の一人息子がお笑いの道を志した、本当の理由とは・・。】」実りゆく NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【百姓とは、"百の仕事"をする人。林檎農家の一人息子がお笑いの道を志した、本当の理由とは・・。】
-長野県には、仕事で年に数回訪れる。日本三大車窓と言われる善光寺平の絶景を眺めたら、直ぐに長野市に到着である。長野市には、日本最古の映画館もあり、時間が合った際には足を運ぶ。蕎麦も旨い。だが、昨年の台風19号による千曲川決壊により、流域は大変な被害を受けた。支援のため、度々現地に足を運んだが、林檎農家の被害も甚大であったと、被災された会社の方々から伺った・・。-
■印象的なシーン
・実の子供時代。吃音に悩んでいた彼が母の前ですらすらと喋るシーン
-成る程、だから実はお笑いステージに立つとどもらないのか・・。今は亡き母の嬉しそうな顔。実の未来が、仄かに見えたシーンである。-
・実の父親(田中要次:安定の演技で、作品を支える。)が、いつもしかめっ面である理由が、分かったシーン。
-息子を心配して、林檎の事を考えているからだと、思いながら観ていた・・-
・父親が実に、月夜に林檎畑を見下ろしながら、"林檎の交配の大変さと、しかし、上手く交配が出来た林檎が旨かった時の気持ち"を語るシーン。
-少し、沁みます。林檎って、実の事だよね・・-
・実の勝手で延期になった秋祭りに、実の偶発的だが、行いにより、お笑いのライバル、エーマが突如、登場するシーン
-巧くやられました・・。-
〈林檎農家の一人息子が、自分の進むべき道を長野県林檎農家の実情を絡めながら、描いた作品。
秋祭りのシーンなど、有り得ないのでは?などと突っ込まず(つい、突っ込んでしまった・・)、今作品の風合いを楽しみたいものである。
千曲川流域の皆様への気持ちも込めて・・。〉
■蛇足
・三浦貴大さんは、着々と名脇役の道を歩むのであろうか?今作品を支える演技を観ていると、主演作品も観たいなあ・・