デンジャー・クロース 極限着弾のレビュー・感想・評価
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これが戦争。追体験させられる真の姿と、怒涛のアクション!!
【賛否両論チェック】
賛:戦闘での主人公達の姿が等身大で描かれ、戦場の怖さや戦争の悲惨さがひしひしと伝わってくるよう。アクションも非常に生々しい。
否:グロシーンがかなり多いので、苦手な人には向かない。登場人物も多く、関係性も分かりにくいほか、人物描写がやや浅い印象も受けてしまう。
まずレーティングこそありませんが、戦争映画特有の殺害シーンや負傷シーン等、グロく感じてしまうシーンがかなり多いので、苦手な人には向かないと思います。
歴史の闇に葬られてきたとされる実際の戦闘、「ロングタンの戦い」。突如その真っ只中へと放り込まれた者達の等身大の姿を通して、人間通しが殺し合う戦争の凄惨さが如実に伝わってくるようです。急に戦闘が始まったり、突然撃たれて命を落としたりと、戦場のリアルな描写には、思わず息つく暇もないほどです。アクションも勿論ド迫力なんですが、同時にかなりリアルで生々しくもあります。
ただ難点をいうと、登場人物が多いので、それぞれの関係性を理解するのに時間がかかるのと、その割には1人1人の人間性の掘り下げが結構中途半端で、なかなか感情移入しづらいところでしょうか。
内容的にも観る人を選びそうですが、重厚な世界観が光る作品でもありますので、アクションが好きな方は言うに及ばず、是非ご覧になってみて下さい。
観賞中。ずっと固まって観ていた感じ。
「特別な荷」以外に女性は登場しません。
正に戦場の悲惨さを訴えるような作品。
前線でベトコンに囲まれたオーストラリア兵を救出するストーリー。
援軍も出せず基地からの迫撃砲で援護するんだけど、味方の10メール位先のベトコンに着弾させるシーンが凄い。
あんなに正確に着弾させる事が出きるのか?
GPSも無い時代。
どうやって座標を調べるのか?
気になるところ。
銃撃戦のシーンより、静かになった前線の方が恐怖感があった感じ。
いつ撃って来るのか?
ホラー映画の様。
涌き出る様な死を恐れないベトコン達の数もハンパ無い。
事実を踏まえた作品と言う事にも驚き。
最前線に弾薬を補給する方法が雑なんだけど合理的。
アメリカ軍の戦闘機は何もする事が出来ず。
あっけなく飛び去らないで欲しかった。
装甲輸送車がメチャクチャ早い。
そしてそれが天使の様に見るのは観賞した人なら誰もが思うところ。
この手の作品にありがちなエンドロール。本人と役者さんが似過ぎ。
唯一、ホッコリしたのは迫撃砲の砲兵がみんな上半身裸のマッチョマン。
彼らじゃないと重たい砲弾は装填できませんね( ´∀`)
自国万歳
オーストラリア映画で、ベトナムを舞台にオーストラア軍と北ベトナム軍の1966年のロングタンの戦いを描いた映画らしい。
ほぼほぼひたすら戦闘シーンで、108人のオーストラア軍に対し、スターシップトゥルパーのごとく途切れることなく押し寄せてくる無数の敵との戦いを描く。
激しい戦いの中で何人もやられていくなど次々に襲ってくる絶対絶命のピンチに遠距離からの味方の迫撃砲で、凌いでいく豪軍。
メッセージ性のある物語を求めるのではなくただひたすら戦闘シーンを楽しむ作品。
で、まさに自国万歳の映画でした。
臨場感はあるかな
予告で謳っている実話というのがあまり作品内では生かされてなかったような気はした。勝手ながら実話ベースというだけあって内容のあるストーリー展開を期待していたが、銃撃戦がメインのゲームのような映画作品に思えた。
まぁそれが臨場感は少なからずある為、臨場感を楽しみながら鑑賞することはできるが、緊張感はあまりないようにも思えた。良くも悪くも第三者の視点から外から見るような作品だったというのが個人的な率直な感想か。
エンドロールでも追悼シーンがあったように、20歳そこらの若者がベトナム戦争に参加し命を落としたのは忘れてはならない事実である。
そういう点では見て良かったと思える作品だったと解釈してる。
撃つだけの映画
ベトナム戦争に参加したオーストラリア軍が行った、1966年8月の「ロングタンの戦い」を描いた作品。
南ベトナムの農園地帯・ロングタンでオーストラリア軍がたった108人で、南ベトナム解放民族戦線の2000人と対峙し、わずか18名の死者だけで退けたという本当にあった作戦。
迫撃砲の自部隊への「至近着弾(デンジャー・クロース)」が、その作戦を可能にしたという史実を基に、無限ともいえるほど湧き出てくるベトコン相手に、ひたすら撃って撃って撃ちまくる(時々撃たれる)シーンだけの映画でした。
シナリオはグダグタ。
まさか令和の世に「中隊長、国に帰ったら俺、婚約者と結婚式を挙げるんですよ」ってセリフを聞くとは思いませんでした。
上長(大隊長・准将)がクソ野郎とか、テンプレのあらし。
映画としては正直面白くありません。
ただ、ミリタリー系映画好きとしては、戦闘シーンを丁寧に描いているだけで、多少採点は甘目に。
★は1か2でもよかったかも。
エンディングで、演じた役者と実際の兵士の写真を並べて見せるのですが、近年稀に見る、まったく似てない感がすごかったです。
エンドロールが長過ぎるざんす!
私、ガチのミリヲタです。言っても良いでしょうか?と言うか、言います。
この「ロングタンの戦闘」で命を落とした、南ベトナム解放戦線、ベトナム民主共和国、オーストラリアの人々のご冥福を心からお祈りします。
一番に言いたいのは、それ。
本格戦争映画でした。割と。胸がキュっとなる場面もあり。准将がクソと言う、テンプレ通りの流れもあり。ですが、結局のところ、映画として見てしまうと、つまらなかった。一番の違和感の理由は割愛するけど。
これは国内上映だけで終わらせて欲しかったです。
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6/20 追記
「反戦映画」と言う言葉を使う事自体、止めちゃっても良いと思うほどに、最近の戦争映画には、「強烈な反戦メッセージ」が仕込まれています。同時に、「敵=殲滅すべき悪魔」で「友軍=正義」と言う構図の否定が始まってから久しく。多くの戦争において「私たちこそが悪魔だった」と言う描写を全面に押し出す事も、当たり前になって来ました。要するに、今日日の戦争映画は「当たり前に反戦映画」なんで、「反戦」なんて言葉を、あえて使う必要が無いんだす。
で、言いたい。ベトナム戦争って何だったんよ?
今、この時代において、この映画は「ナシ」です。
オーストラリア国内で、退役軍人の集会ででも上映してくだされ、って言いたくなりました。
ロシア映画のT-34ですら、「あの時代、戦車戦を戦った全ての兵士に捧ぐ」でしたよ、最後のメッセージは。あのロシアが、ナチスの兵士たちにも鎮魂のメッセージを送る時代なんです。
俺、この映画、嫌いです。
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(蛇足)
◇オーストラリア軍は何故ベトナムで戦争しているのか?
オーストラリアは第一次大戦にも参戦しています。詳しい背景は割愛しますが、当時ニューギニアや西サモア、マーシャル諸島等を領有していたドイツは豪州にとって、ライフラインの確保の重要性と言う観点からは仮想敵国。また、国民の8割が英国系移民と言う背景もあり、33万人を派兵し、6万人が戦死しています。栄光の大英帝国一員であるというプライドがあり、英国の対ドイツ宣戦布告で、豪州は「自動参戦」の道へ進みました。
第二次大戦は、大英帝国のアジア支配崩壊の戦争でもありました。日本の圧倒的海軍力により、アジアの英国海軍は壊滅。欧州列強は、アジアから駆逐されるか、日本の敗戦後に起きた独立戦争によって植民地を放棄して行き、それに替わって世界のリーダーになったのは米国。第二次大戦で、自国領土と領海を自力では守り切れないことを、日本軍の攻撃で痛感した豪州は、「米国との軍事同盟締結」と言う、必然の選択をします。
国連やNATOという多国間の枠組みの中では、各国が集団的安全保障体制の下で自国の平和を担保することが一般的。その集団的安全保障体制を機能させるためには、加盟国が国力に応じて相応の軍事力を提供することが求められます。こうした流れの中、ベトナム戦争では、西側諸国が米・仏に追従してベトナムへ兵士を送り込んで行く事になりました。オーストラリア軍も、朝鮮戦争に続いて、最大8,000人を、この無益な戦争に派兵しています。
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