狭霧の國のレビュー・感想・評価
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ザ・アナログ
ゴジラに似た怪獣映画であることは間違いないのだが、人間の方は人形劇、やればできるだろうに、喋っているときに口も開かない、手抜きではなく意図的な演出、ストーリーも民話仕立てで全てが古風、CGの時代にあえて超アナログ技法で怪獣ものを造り上げた奇妙奇天烈な映画、怪獣も人間も造形物と言う世界観の統一というユニークさは評価できますが、佐藤大介監督のお遊びというか挑戦に無理やり付き合わされた感、人間ドラマも死んだはずの娘とか子殺しと不気味なサスペンス調、35分の短尺は予算の都合もあるのだろうが、2,3回観ないと分かり難いことへの考慮からかも知れませんね・・。
クラウドファンディングで予算を募ったらしいが、なんと大半が欧米の海外の怪獣ファン、日本の怪獣物は人気があるのですね、どうせ民話風にするなら犯罪調を排してファンタジーに寄せればファミリーで楽しめたでしょうに・・。
当然の帰結なのかもしれない。
佐藤大介監督と村瀬継蔵氏のトークショー付き上映で鑑賞。
人形劇と特撮怪獣映画って意外な組み合わせだなと思っていましたが、冒頭のシーンで「意外でもなんでもなくて、当然の帰結なのかもしれない」と思いました。監督自身がトークショーでも語っておられましたが、着ぐるみ怪獣は本物に見えない、ならば人間もつくりものにすれば、その世界観では着ぐるみであっても“本物”になる…なるほどなと思いました。そもそも特撮シーンはミニチュアだし、それ以外も模型になってしまえば違和感なんて生まれない…。ある意味、最終形態?
ところどころに他作品へのオマージュが散見され、ニヤニヤしながら観ていました。ですが、ストーリーはイマイチだなと思いました。怪獣映画の古典的な、と云うか、根底にあり続けているテーマだし、欠かせない部分を描いてはいましたが、あまりにもストレート過ぎて既視感がハンパ無かったです。
トークショーについて―。村瀬氏という偉大なレジェンドのお姿を間近で見られて感無量でした。ネブラの造形の話から、同日上映のバランの造形の裏話も聴けて満腹でした(笑)
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