バルーン 奇蹟の脱出飛行のレビュー・感想・評価
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自由を求める家族と追いつめる秘密警察
冷戦真っ只中の東ドイツで、気球を使って西ドイツに逃げようとした家族の物語。
当時の東ドイツがどんな社会だったのかが結構ポイントになる気がする。そういう意味では自由がない中での生きづらさ、窮屈さみたいなものがもう少し描かれてもよかったかも。秘密警察への恐怖や周りの人間に対する不安や不信は結構怖かったけど。
多少強引でも推し進めないといけない計画、じわじわと追い詰めてくる秘密警察の恐怖、予期していないトラブルの発生…。この手の逃走劇には必須の要素がきちんと盛り込まれていて安心できる内容。正直西ドイツについたー!って感動はそこまで味わえなかったが、ラストの雰囲気も含めてじわじわと感動を味わった。いいラストだ。昔観た「遠い夜明け」っぽいシーンだったな。
愛の不時着ならぬ、魂の不時着!
ベルリンの壁の崩壊をニュースで見ていた世代には、
特に観て欲しい秀作!!
西への憧れ、命がけの飛行、家族愛、
全てが絶妙なテンポで疾走します。
ヨーロッパ映画はなんか退屈で不条理で苦手、、
な人にも、おすすめな社会派エンタメ!
家族を追い込む秘密警察のリーダーを
演じた俳優、トーマスクレッチマンが、
旧東ドイツ出身でハンガリーなどを経由して
西ドイツへ脱出していたことが感慨深い。。
@東宝日比谷シャンテ
平和であることの幸せをあらためて実感。
現代日本に生きる私たちには、命を掛けてまで行う「亡命」に走る彼等の想いは、到底想像すら出来ない。
作品は、バルーンで飛ぶ当日から始まる。
なぜこの家族は2年も掛けて危険を犯しながら準備を始めたのか、それは語られていないが、幼い息子に「真実すら自由に言うことが出来ない。それがこの国なのよ。」と語る言葉に生活の不自由さが伝わってくる。
ただ、一度目の失敗の際、白い布で作られた気球の明るいこと!夜空に明るく浮かび上がる姿に絶対見つかるだろう^_^;と思ったら、別の理由で失敗に終わった。
捜査の手が忍び寄るなか、二度目(最後)のフライト。
所々に、えっ、それはまずいでしょ!と突っ込みたくなることも多く、、実話ならではの素人感が出てて、それがまたハラハラさせてくれる。
・・・物語の10年後に東西統一、ベルリンの壁が崩壊。それがどれだけ多くの方達に待ち望まれていたことか、あらためて理解できた気がする。
先々週の土曜日に鑑賞 この日は、 新宿シネマート→恵比寿ガ...
先々週の土曜日に鑑賞
この日は、
新宿シネマート→恵比寿ガーデンシネマ→WHITE CINE QUINTO→渋谷HUMAXシネマと4つの映画館をはしごしたせいか、ラストの本作品を観る前に疲労感が、、、
だったんですが、本作品が予想以上に面白く(時代背景や実話ベースということを考えると面白いという表現は語弊があるんでしょうけど)125分間全く飽きず、観終えたときには疲労感が爽快感に!
1989年にドイツ分断の象徴とも言えるベルリンの壁が崩壊し、翌年1990年に東西ドイツ再統一を果たすわけですが、
本作品はドイツがまだ分断していた1979年の東ドイツのお話し。
国境を越えようとして失敗すれば国境警備隊に射殺され、生活も一見自由さもありそうに見えてもシュタージと呼ばれる秘密警察や密告の目が光る時代。
同じ日に観た「マルモイ」もそうでしたけど、監視体制の下で生きてゆくことの不自由さは今では計り知れないものがあったんでしょうね。
と、少し重苦しく書きましたが、本作の主軸は別のところにあって、主軸となる部分の描き方がなかなかしびれる展開なので気負わず観られました。
決して派手さは無いんですけど、堅実な作りの中にドキドキするようなシーンが盛り込まれていて緊迫感があるんですよね。
幼稚園の先生とかホテルの部屋とか、、
後半はある意味競争でハラハラです。競い合う相手が相手だけに緊張感もあるんですよね。この相手となる方、どこかで見覚えがあると思ったら「タクシー運転手 約束は海を越えて」のドイツ人記者役を演じたトーマス・クレッチマンさんでした。
邦題イマイチ感ありますが、もう少し上映館を増やしてもいいのにと思える良作でした。
手堅い
ドイツ制作らしい真面目な映画です。笑いの要素は全くありません。気球ものの映画は偶然なのか、去年から今年にかけて数作、上映されてますが、この映画は東ドイツの国境越えと言う、当時では見つかったら最後、殺されるという事実を元に作られてるので、なかなかの緊迫感が有ります。それぞれのキャラもいかされており、なかなかよくできた映画でした。
ハラハラものだが、もう一歩。
追われつつ、脱出をはかる…という映画。
ハラハラや、秘密警察の恐ろしさなどを感じながら飽きない作品になっていた。
ただ、物足りない点もいくつか。
・追う側が悪者ではない面を描こうと感じられたが、中途半端だったかな、、、と。問題として深めて、何かしら展開に入れて欲しかった。
・逃亡に至るまでの経緯や、モチベーションを細かく描いて欲しかった。(私の勉強が足りないだけ?)
総じて、東西ドイツの分断の無情さを感じられるハラハラもの、というところ。、
こんなにイラッとするほどハラハラドキドキする映画は久しぶり。 さあ...
こんなにイラッとするほどハラハラドキドキする映画は久しぶり。
さあ!という所でことごとくトラブルが起きるんですから。
最後はお向かいさん家族の平和を祈るばかり。娘さんまで西への脱出に心動かされるなんて皮肉なもんですね。
一般人の行うミッション
やはり当事者のドイツ制作だけに意味のあるテーマ
若い方はドイツが分裂してたことなど知らないだろうが失敗したらどうなるのでしょうかね今の北朝鮮の様な社会 実話ならその後彼等が西側でどの様な人生をおくって来たのか少し紹介してほしかったが‼️
ストーリー的には最高に面白い。
東ドイツから西ドイツに亡命する為、気球で脱出飛行を試みる2つの家族の物語のドイツ映画。
一回目の脱出飛行は国境数百メートル手前で墜落し失敗に終わる。その時残した痕跡やら風向きやらを分析し逃亡を企てた家族を探し次第に追い詰めていく秘密警察。
果たして2回目の脱出劇は成功するのか!
という感じでハラハラ感を感じるストーリー。
いいんだよ、いいんだけどハリウッド的な作りになってないんだよな。照明のあたり方やら役者さん達の演技やらが…。
そんな感じでなんか古臭さを感じてしまうんだよなー。
ハリウッドでリメイクして欲しいわ。ま、題材的にちょっとムリか。
★は、3.5と4の間の3.8ぐらいやな。
★★★☆
たかが処方箋されど処方箋
ほんの小さなミスが破滅フラグを招く。ひやひやしました。地味にこそこそ脱出を図るつもりが、スパイ映画みたいな展開になるとは。しかし東側って相当辛い世界だったようですね。で、アメリカ大使館員に渡したタバコの箱はどうなった?
ストレートに脱出劇。
ドイツの分断、つい最近の事すぎてリアル。ベルリンの壁の岩破片を名古屋駅で配ってたこと思いだしたり…。
バルーンの逃避行からスタートするから回想録が始まるのかと思ったらそれからいろいろあっての再トライ。取り締まる側もあんな感情だったのか…と。
アナログな脱出劇がハラハラドキドキにみれました。
ハラハラドキドキ感が満載で大満足!
東ドイツから熱気球で西側に逃亡する実話ベースのストーリー。
終始ハラハラする展開で自分好み。
一回目の逃亡が西側数百メートルで墜落して失敗。
その気球の残骸から逃亡者を秘密警察が探し出す展開。
再度気球を作って逃亡を計画するんだけど、秘密警察が逃亡者を見つけ出すか、再度気球で逃げられるのか。
どちらが早いのか。時間の勝負。
北風にならないと西側に気球が飛ばないジレンマ。
真夜中に気球を膨らます時のバーナーの光が今にも見つかりそうな緊張感が凄かった。
とにかく気球がデカイ。
自宅で良くあんなに大きい気球を作れたのか?感心するばかり。
エンドロールは実際に使った気球等が映されるんだけど感動で涙か溢れてしまった位、満足度は高かった感じ。
西ドイツのテレビ番組は面白そう( ´∀`)
自分メモ
https://youtu.be/XWD7KQ2kdN4
職人2人がタッグを組んでの奇跡‼️
強圧的な政治体制とそれを維持するために自国民に手枷足かせを強いることが行政の目的となってしまう国家。
その怖さは今の香港を巡る報道がリアルタイムで教えてくれますが、現在の日本人は実体験でなく、想像の世界でそれを感じるに留まっていられることにあらためて、幸運なことだとその境遇に感謝したくなりました。
この映画で描かれた実話に基づく奇跡は、電気技師と縫い物上手な理系オタク、この2人の究極の職人技がなかったら、実現できませんでした。
縫い上げたバルーンを広げて寸法が適切か、強度や平衡バランスはどうか、実際に飛ばしてみての火力や燃料の注ぎ足し具合はどうしたら適切か、などの実験が
殆どできない、取締り当局にバレないことが必須という工程からいきなり本番です。
ふた家族8人の命を運ぶのにっ!
緻密さや根気という資質からは最も遠いところにいる私には絶対無理な計画です。どんなに追い込まれたり、切迫した状況だったとして、精神的な馬鹿力が発揮できたとしても、物づくりの部分では全く役に立ちません。
なにかしら生命に危険があるほどの逆境から生き延びるためには、何らかの〝手に職〟がある人の方が間違いなく強いのだと思います。少なくとも、肩書きや権威は何の役にも立たないですね。
コロナや災害に見舞われることの多い昨今の世の中では、パートナー選びのひとつの基準として、手に職がある人かどうか、というのもとても重要なことのように思えます。
何もない私は本当に〝青くはないけど痛くて脆い〟ということに思い至りました。
当たり牌は海底にありがち
1979年東ドイツ、国境から約10㎞の町に住む家族が熱気球で西ドイツを目指す話。
「ゲンソク」では何でも手に入り、何のの不自由もなく暮らせる筈の東から、監視され抑圧された生活から脱する為に奔走するストーリー。
開始早々飛び立つも、凡ミスにより後200mのところで脱出は失敗。
この失敗で残してしまった遺留品により捜査の手がのびるは、街中には監視の目があるは、更にお向かいさんはシュタージだは、という環境の中、脱出方法を模索する様子はとてもスリリング。
日本人も〇〇ポリスがすぐに登場する国民性だから、世間の目とか、本当のことを話してはいけないとか理解出来るしね。
実際の話をベースにとはいうけれど、こういう出来事は成功も失敗も沢山ある筈だし、映画だから恐らく結果は…とは思いつつも、成功の度合いも色々あるし、どんな結末になるのかを含め最後まで楽しめた。
あらすじに書かれ過ぎちゃっていて、どうせここは上手く行かないよねとか、どうせここで捕まらないよねとか、思ってしまう部分があったのは勿体なかった。
粘り強い信念
「西ドイツへ脱出する事が家族の幸せなんだ」この強く粘り強い信念が奇跡の脱出飛行をさせたと思わせてくれる作品であった。
実話ベースという事あってやはり最後の結末というのはある程度想定できてしまう。しかしこの作品は、もしかしたら失敗してしまうんじゃないか…逮捕されてしまうんじゃないか…そんな不安を掻き立ててくれる緊張感が終始あり、没頭して作品を観ることができとても楽しい時間となった。
警察の捜査レベルはやはり今と違う点もある為か、結構再脱出までの時間に余裕があったようにも思えたが、その時間軸に家族の絆、愛情をうまく描かれており飽きさせない。
もちろん気球を飛ばす事においては一度失敗したり、その失敗から足跡を残してしまう事でいくつかのトラブルに見舞われるが、命を賭けた作戦にも関わらず家族間での大きなトラブルはあまり描かれていなかった。
そこには冒頭にも述べたとおり、彼らの中に確固たる強い信念があったからこそ方向性は一つに変わりなく大きなトラブルもなく遂行できたのであろう。
この家族のように脱出が成功した例はほんの一握りであって、多くは失敗し命を落としたという事実がある。
成功と失敗の差にはもちろん計画の確実性、綿密性もあるだろう。
しかしこの作品を見て思うのは何かにチャレンジする時は強い信念こそが大切だと思わせてくれる。
失敗と成功の紙一重の際に最後に味方してくれるのは運である。この運を引き寄せるのは強い信念だと僕は思う。
この辺は気持ちの問題かもしれないが、そういう大切さを再認識させてくれる作品であった。
誰も信用できない東独からの脱出
まるでゲシュタポのような秘密警察に、彼らとつながる一般の密告者たち。
疑心暗鬼に満ちた、国全体が監獄状態だった東独からの脱出を図る名もなき家族の姿は、戦時中の脱獄サスペンスを観てる感覚になる。
これがまだ40年ちょっと前の出来事というのが、さらに驚きを増す。
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