劇場公開日 2021年2月5日

  • 予告編を見る

「ひとりの天才をとおした教訓。」ディエゴ・マラドーナ 二つの顔 caduceusさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ひとりの天才をとおした教訓。

2021年2月8日
Androidアプリから投稿

天才であるがゆえに、最短距離でつかんだ成功。人間的成長を追い越し、その手にした栄誉。
ペレが語った「彼には、まだ覚悟ができていない」という言葉が、‘’ディエゴ・マラドーナ‘’という若者の危うさを、よく表わしている。
誰か、その純粋にサッカーを愛する若者に、言ってあげられる人はいなかったのだろうか。
誰か、‘その若者を諭してあげられる人はいなかったのだろうか。
天才の挫折といえば、よくある話かもしれないけれど、やはり天才は多くの人の、夢であってほしいと願う。
「‘’マラドーナ‘’よ、栄光の代償はある。それを君は払うつもりがあるか。」
誰か、それを彼に言ってあげられなかったのだろうか。
成し遂げた偉業という強い光がつくり出した影が、彼を心を覆っていく姿を見ることに、感情移入できない自分がいる。
天才の気持ちは、永遠に、天才しかわからないものなのかもしれない…。

caduceus