ルース・エドガーのレビュー・感想・評価
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主人公の抱えている問題がピンとこない
人種の問題とか、養子の問題とか、周囲の期待に対する葛藤とか、考えさせられる要素が色々詰まった映画です。 なんだけど、、、 肝心の主人公が抱えている問題が明確に描かれていないせいか「なぜそんなことをするの?」とか「なぜそんな風に受け取ってしまうの?」とか、ピンとこない部分が多々あって、正直なところよく判りませんでしたというのが感想です。 モヤっと理解はできるんだけど、、、 人種の問題が身近にない平和ボケしている日本人には難しいテーマなのかもしれません。 余談ですが、、、ティム・ロスが普通のお父さんを演じているのが個人的には衝撃的でした。
一筋縄ではいかない…
ミステリー仕立てで最初は、ルースが優等生だがモンスター、という話かと思っていたがそんなに簡単ではないのだった…
人種に対するステレオタイプな見方と、一見ポリティカル・コレクトな見方、どっちも結局それぞれのBoxにハマっているだけ、という身も蓋も無さは、今まさに起こっているブラック・ライブス・マター運動とそれに対する「暴動」というレッテル貼りにも対応しており、問題の根深さを物語る。
一筋縄ではいかないンだよね…
結末のハッキリし無さはそれを物語っている…
始まりは…
紛争下のエリトリアで生まれ、幼少期に白人夫婦の養子となった頭脳明晰17歳の高校生が、生徒を型にはめてみる教師と対峙する話。 出性の境遇を乗り越えた優秀な生徒、という役を求められるルースの提出したレポートに、危険な思想があると指摘するウィルソン、というところから展開していく。 表向きと腹の内のギャップをみんながみんな抱えた状態で、それを少しずつ出したり、ミスリードをしたりという流れに、ある程度の立場だったり力がある人間なら、こんなにも簡単に印象操作が出来てしまうんだよなぁ…という怖さや悍ましさを感じる。 終始誰かしらが覆面をして腹にイチモツを抱えている様な気持ち悪さがついてまわって、しかもこの終わり方。 自分的には結構好みだったけど、苦手な人も多そうなイメージ。
ナオミワッツ見たくて。。
物語とかよく分からず ナオミワッツ見たくてみにいきました。 肌の色ってアメリカだと相当根深い ものなんだなぁと。 ガーフレンドが、いかにも日本人アジア人だったのが 白人、黄色人、黒人 の映画なんだなあと。 スポーツ推薦の生徒を 退部させてしまい。 奨学金も止まってしまう。 これは、教師としてその子の将来を奪うひどい事 そのリベンジだったのかな?
アイスカプチーノが大好きな・・💦
・・ステファニーが一番こ、怖い・・😅
彼女こそ何者・・?
私の前を歩く20代のカップルが「だから何?ど~ゆ~結末💦?」食べかけのポップコーンをしまいながら少々ご不満げに話していましたが・・それなんですよね~
観た人がそれぞれ結末に疑問を持ったり
中途半端さや曖昧さをその人なりの考えで深めたり・・
登場人物の心の闇や行いの賛否・・人種差別、権力特権等を振り返る実にスリリング感ある傑作作品でした・・
綺麗なカール・ルイス走りをしていたルースがラストにがむしゃら走りをした後、流れたエンディング曲がアフリカ語?それにも何かのメッセージがあるのかも・・?
ナオミ・ワッツ、オクタヴィア・スペンサーと
堂々と肩を並べる程「出来過ぎ君・・か?」
を完璧に演じたケルヴィン・ハリソンJr!
延期になっている彼の「WAVES/ウェイブス」の公開にも期待が膨らみます!
・・映画館が再館し上映時間や上映館スケジュールを自身のスケジュールと見比べ「あたふた」と調整する幸せを心から感謝したいです!!
胸が悪くなる秀作…
ルースが何者なのかという事ではなく、 この映画には今社会が抱える問題が 詰め込まれていると思いました。 人種差別、偏見、紛争、教育、家族の在り方、 子育ての難しさ等…それぞれの立場に絡ませ、 全てを炙り出していると感じました。 個人的な話になりますが、私には 3人の息子がいます。 何とか笑警察にお世話になることなく 育ちましたが、彼等を見て来て いつ加害者になるか、いつ被害者に なるかわからないなという危うさを 彼等から感じ、それを 認識しながら見守って来ました。 子育てに悩んだ時、ある人に、 手をかけるのと目をかけるのとは 全く違うと諭された事があります。 なるほどと眼から鱗だった ことを思い出しました。 良かれと思っていた事が、 子供にとって息苦しさだけだった かもしれないと、猛反省をした 苦い思い出が蘇りました。 母がルースに守ってあげたいと 話しますが、当時の自分と重なるようで 切なくなりました。その言葉は単に 親の自己満足だけなのよ、と。 ラストシーン、凄い形相で 何かを振り切るよな勢いで 走るルース。あれが本当の ルースの気持ちの現れのよに思えて、 胸が痛くなりました。 話は変わりますが、昨今痴漢を する人は、高学歴、高収入、既婚者で 側からも幸せを絵に描いたよな家庭で、 見た目も決して悪くない人が加害者に 多いと、ある被害者の講演会で 精神科医の先生がおっしゃっていた事も 思い出されました。 ひと昔前は、悪そうな人は 振舞いや外見で想像がついたし、 あるいは爆音を轟かせながら走っていた 若者達に迷惑だわと思っていましたが、 そっちの方がある意味 健全だったかもしれないと思ったり。 今はどこに悪が潜んでいるか 全くわからない世の中になったと思いました。 日本の田舎で暮らしている私が、 きっと思うことも考えることも 無かっただろうなと言う事に 気付かせてもらえる、こういう映画 との出会いに感謝します。
【無理に箱に入れようとすると、綻びが出る・・・。”良きアメリカ人”として受け入れられたい人々の葛藤する姿を描き出した作品。】
<アフリカ移民で、現在は白人夫婦エイミー(ナオミ・ワッツ)とピーター(ティム・ロス)の養子、ルース・エドガーは劇中、スピーチの得意な「オバマの再来」と呼ばれている笑顔の素敵な”好青年”として描かれる。> ー”オバマの再来”ねえ・・。大変だなあ、ルース・・。- ■印象的なシーン ・ルース・エドガー(ケルヴィン・ハリソン・Jr:初見)の流麗なスピーチを厳しい目つきで観る歴史教師ハリエット・ウィルソン(オクタヴィア・スペンサー)。 彼女が出した課題に、ルース・エドガーが提出したレポートは、過激な民族解放を訴えていた黒人フランツ・ファノンの思想を肯定するものであった・・。 ・”良きアメリカ人”になるべく、厳格に生きて来たハリエットが精神を病んだ身内の女性を見捨てずに世話をする姿と、その行為に伴う”良きアメリカ人”の振る舞いをするルース・エドガーに対する葛藤する姿。 ・ルース・エドガーのロッカー(箱)に無造作に誰かに入れられた紙袋。それを切っ掛けに起こる一連の騒動。 ・ルース・エドガー自身も”ある出来事”以降、母エイミーの事を「エイミー」と名前で呼ぶシーン。 ルースを”良きアメリカ人”になるように育て、且つ”私は、不幸せなアフリカの子を育てて来た自負があった”エイミーの複雑で哀しそうな表情。 ■秀逸なシーン ・一人、涙を流しながら誰もいないホールでスピーチをするルース・エドガーの姿。 そして、満員の聴衆の前で笑顔を浮かべながらスピーチをするルース・エドガーの言葉。 ”母は、私の名前が上手く発音できず、”Luce"と名付けてくれました。”光”という意味です。けれど私は”Loose”だと思い、戸惑いました・・。”と、にこやかにエイミーの顔を時折見つめながら話すシーン。 ー私は、この”Loose”という単語をルースの思いを察し、敢えて、”ダブルミーニング”として、解釈しました。- 彼は更に”アメリカに来て、本当に良かった・・”とスピーチを続ける。 <ルース・エドガーの本当の姿、思いとは・・。 劇中、語られる様々な人種偏見問題も絡ませながら、謎が少しづつ深まり、誰もが疑心暗鬼になっていく過程が秀逸で、少しづつ物語に引きずり込まれていった”イヤミス風”作品。 けれど、実は悩める人々の”ヒューマニティ溢れる”作品。 ラスト、普段見せたことが無いような、厳しい表情で疾走するルース・エドガーの姿・・。 ”誰でも、【類型的で、求められる型】に嵌められたくはないよな!”と思った作品。 心地よい鑑賞感は得られないが、現代社会の抱える問題を鋭く抉った秀作ではないかなと思った作品でもある。>
箱の中のルースとハリエットの闘い、箱の外からの善意の脆弱さ
努力、敬意、善意、良心、信頼、誇り、名誉…
光をあてれば、素直に輝くはずの、誰にとっても支えとなるものであり、それらに恵まれていることについて胸を張って語ることの許される正の概念の数々です。
そして、ルースはそのすべての象徴……のはずでした。
それにしても。
劇中でルースが行なうスピーチ。
チャンスと努力に対してのフェアネスに溢れたアメリカを讃える言葉がこれほど空々しく聞こえてくる体験は初めてでした。もちろん、このところ毎日のように報道されているアメリカでの差別への怒りのデモの影響も大きいと思います。
・エリートの黒人と〝いわゆる黒人〟というめちゃくちゃ大雑把なのに断固とした決めつけによる括り方。
・いくら光をあてても、箱の中まで届くのはわずかでしかないという諦め。
差別される側からの視点だけでも辛いのに、箱の外から光をあてようとしているナオミ・ワッツの側の人間にとっても、自分のこれほどの善意や愛情は伝わっているはずとの思い込みがいかに脆弱だったかが突き付けられるのは(スクリーンを観ている我々にとっても)意外ときついな、と感じました。
『あなたは人間の本性を見抜けるか』とポスターには書かれていますが、ルースとハリエット、どちらも箱の中の人間として置かれた運命の中で、どうやって生き延びていくか?
その闘い方の必死さ、考え方の違いがあるだけで、人格的な欺瞞やサイコパス的な要素があるわけではないと思います。
モヤモヤすぎて見るのがしんどい
結局なんなの?
と、エンドロール見ながら呆然。
謎多すぎ。それぞれの気持ちがわかりにくい。
誰にも感情移入できなかった。
脚本に問題ありなのでは。
ルースも、父母も、ガールフレンドも、教師も
結局みんな信用できなかった。
普通にいい人、校長先生だけやわ(笑)
不完全燃焼。見たこと後悔。期待外れ。
いっそのこと「真実の行方」のノートンみたいに
最後に『してやったり」の悪どさがあった方が良かったと思う。
とにかく何を訴えたいのかわからない映画。
伝わりにくい
人種、見た目、印象。 思い込みや、型にはめた類型で、人を判断するアメリカ社会をえぐる一作。 義母役のナオミ・ワッツと、養子のルース役ケルビン・ハリソンのW主人公。 ルースとは「光」。 黒人が暗く閉じ込められる箱の国で、彼は光となるのか?光が逆に濃い影を新たに作るのか? 教師の周りで起きた事件の真犯人が誰かという謎解きもなく、心情を台詞で吐露することもない。 淡々と状況証拠だけ積み上がり、真実の判断は観客に委ねるという、観客に厳しい作り。 むしろ説明しないのが本作の重要なポイントとして作られていることは理解できるものの、ほとんどの人はわかりにくさに「ぽかーん」として、「で、伝えたいことは何?」と戸惑って終わりのような気がしました。
善と悪 光と陰
ルース(光)の暗い部分は本人の生い立ちなのか、性格なのか、家庭環境なのか、学校の教師や大人たちの作り上げた虚構なのか。アメリカの持つ長い歴史と後ろ向きの文化なのかもしれない。 ヒューマニズムと捉える映画なのだろうが、もっとサイコサスペンスの部分も引き出した描き方でも面白かったかも。モヤモヤが残るのはそのせいかもしれない。 総じて観てよかった^_^
モヤモヤする…
作品のストーリー性は単純で見易さはあるのだが、これはどういう視点で見たら良いのかわからない。そこが難しい…
あくまで僕個人の見方は、ウィルソン先生に対する一連の嫌がらせや事件はルース本人だと思っているが、作品内でも描かれているように、確固たる証拠がない上でそういう判断は偏見や思い込みからくるものであるのまた事実。その辺をワクワクしながら最後まで観ていたのが結局答えを描かれる事なく作品は終わった為物足りなさは感じた。
この作品のように確固たる答えは描かれず、各々が創造し楽しむ作品も数多くあるが、この作品に関しては個人的には描いてほしかったと強く感じてしまった。
ルースが明らかに犯人と匂わせる描写は数多くある為、その辺を良くも悪くも裏切られる展開を期待してずっと見ていた事もあって、何もなく終わるのは消化不良。
オチまではかなり作品に引き付けられ、ワクワクして見ていただけにモヤモヤした気持ちで劇場を後にする事になった。
果たしてルースは仮面を被った悪魔なのか、それとも評判通りの優等生な...
果たしてルースは仮面を被った悪魔なのか、それとも評判通りの優等生なのか。こればかりは答えが見出せない。 にしても、非常に興味深い内容だった。今までにないストーリー展開で。
cocoオンライン試写会
キャッチコピーに“恐ろしい怪物“なのか?とあったので、主人公ルースが何かしでかすのでは?とソワソワしながらの鑑賞。ナオミワッツ演じる母親目線で観ると、息子のルースを何度も疑ってしまい、かと言って今までの様に信用も出来ず、ルースとの間に目に見えない壁が出来てしまいましたね。終盤の小屋のシーンは何が隠されているのかとドキドキしたけれど、想像していた事と全く違ったのは良かったものの、母親としては複雑な想いですね。結局ハリエットの様な教師がいなければ、彼は何もしなかったのでは?と思ってしまう。彼女が彼をこうさせてしまったとしか思えない。ルースは計算高いから、この先も上手くやっていけるでしょう。しかしデショーンは結局あのままなのかと思うと、彼が一番不憫に思う。
アメリカという「箱」
アメリカで暮らす黒人へのレッテルやステレオタイプの苦い部分を暴いた一作。 中心人物のルース・エドガーの容姿やスピーチ時の佇まい、さらに劇中で出てくるフレーズ「YES WE CAN」に象徴されるように、明らかにバラク・オバマを意識している。 オバマの大統領就任で人種差別が減るかに思いきや、むしろ差別どころかヘイトが増大してしまった今のアメリカ。 劇中、オクタヴィア・スペンサー扮する教師が、アメリカを「箱」と表現する。暗く閉ざされた「箱」には、わずかな光しか差さない。 ルースという名には“光”という意味があるが、はたして彼はアメリカの光明的存在なのか。
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