「【夢も笑いも中途半端な芸人ボクサーと、元日本ライト級一位ながらも、崖っぷちに立たされたボクサーが戦う理由を描く。安達紳の脚本の巧さと、それに応える森山未來と勝地涼の頑張りが沁みます。】」アンダードッグ 前編 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【夢も笑いも中途半端な芸人ボクサーと、元日本ライト級一位ながらも、崖っぷちに立たされたボクサーが戦う理由を描く。安達紳の脚本の巧さと、それに応える森山未來と勝地涼の頑張りが沁みます。】
ー 前編では、森山未來扮する元日本ライト級一位の崖っぷちボクサー末永晃と、夢も笑いも中途半端な二世タレントの勝地涼扮する芸人ボクサー宮木瞬の戦いが、最終盤に描かれる。
そして、二人と関係する女性達の姿が、物語に厚みを持たせている。-
◆感想<Caution !内容に触れています。>
・安達紳の脚本の巧さと、それに応える森山未來と勝地涼の頑張り(相当鍛えないと、あの動きは出来ないだろう・・、と10年前に名古屋の緑ボクシングクラブで”体験”をした男は思うのである。)には、敬意を表する。
・特に、森山未來の泥臭くも、ボクシングを辞めることが出来ない男の演技が心に刺さる。
- 別れて住む妻(水川あさみ)と、自分をヒーローとして見ている小学生の息子、太郎の期待に応えるために・・。-
・末永晃が、金を稼ぐためにデリヘル嬢の送迎をする日々。
- 一人のデリヘル嬢明美(瀧内公美)との関係性。似た者同士の匂いがするが・・。-
<圧倒的に優勢に試合を進める末永。試合の進め方にはTV局の思惑もあり、宮木を舐めている末永。だが、宮本の本心を理解する恋人愛のために、何度でも立ち上がる宮木の姿が心に沁みる。
密かに会場に観戦に来ていた父(風間杜夫)が、試合後意識のない宮木の病室を訪れ、愛に掛けた言葉。
一方、末永は多くの関係者から罵声を浴びる。
”もう、リングに立つな!”
布団にくるまり、悔し涙を流す末永。
面白すぎる今作は、後編に続くのである。>
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