「脳は身体のことを思いのほか知らないのだろう。」アンダードッグ 前編 はるさんの映画レビュー(感想・評価)
脳は身体のことを思いのほか知らないのだろう。
スポーツで上手くなるには反復運動の練習は欠かすことができない、そして効果的な成果を得られる練習方法はこれ以外他にはない。脳で考えて身体を動かせば微妙に遅れる。頭より下の身体で考えさせることのできる者が勝つ。それがボクシングというスポーツなのだろう。
「噛ませ犬」というのは業界用語なのだろうか?ビジネスになるボクサーを育てる為にあてがうファイターボクサー、勿論、興行として盛り上げられる相手でそれなりに場の空気を読み取り演技可能なボクサーのことを言うのかもしれない。この役割を担って長く続けるにはボクシングは余りにも過酷な商売だ。だからこの映画の主人公が所属するジムの会長は怒鳴り続ける。
「やめちまえ!もうお前には輝きなんかない!」と・・・・・。
確かにそうなのだ。ほんとにやめるべきなのだ。彼は。
この映画の前編はリングの上で疵を負ったボクサーをとことん追いつめ、逃げられないようにしてしまう。トラウマから逃れられるのはリングの上しかないのだと言いたげで、「後編」へといざなうのだ。
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