「【理由】」アンダードッグ 前編 ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)
【理由】
この作品は、ボクシング映画には欠かせないと考えられがちなハングリーとは異なるテーマがあるように感じる。
前編は、闘う理由を探すことがテーマだと思う。
晃は闘う理由がないまま闘っているのだ。
惰性、食べるため、太郎に良いところを見せたいとか…。
もしかしたら、もう一度、世界チャンプを目指せるかもしれないという微かな期待もあったのかもしれない。
だが、全て曖昧だ。
だが、宮木にエキシビジョンの試合で、圧倒される。
宮本が強いからではない。
とにかく必死に食らい付いてくるファイティングスピリットと、その背後にある判然としない理由、そして、それを後押しするジムのセコンドなどにだ。
理由があって闘うものは強い。
晃は、それが何か知る由もないが、圧倒されたのだ。
宮木は、晃にボコボコにされたが、自分の道に決着をつける。
親の七光から抜け出すのだ。
何気なく過ごす日々。
仕事をするにしても、僕達は何か意義を見出せているだろうか。
それに真摯にというか、真面目に向き合っているだろうか。
後編は、晃と龍太との運命が交錯していく。
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