泣きたい私は猫をかぶるのレビュー・感想・評価
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既視感
手描きと3DCGを融合させた、奥行きあり、様々な動きに快感がある作画。
ジブリ出身の作画監督・横田氏の女の子の表情と猫の動きはとくにいい。
名匠・佐藤順一監督と、こちらもジブリ出身の柴山智隆監督のコンテ、演出により、テンポのいい場面が続く。
志田未来と花江夏樹の声も心地よい。
そして……それらを全て破壊するセリフの絨毯爆撃。
主人公はもちろん、ここに出てくる人々は大人たちも含め、誰もが自分のことしか考えておらず、居心地の悪い世界に生きて機嫌が悪く、思い通りにならず悔やみ、自分の居場所を探してフラフラしている。
経済も人間関係も八方塞がりな今の中学生〜大学生(または20代)の世代が感じている憤りを反映した設定なのは理解できるが、陰鬱すぎるのと、さらに彼らが何を感じているか、何に今困っているのか、気持ちまで説明セリフなのがきつい。
喋り過ぎキャラばかりの世界。
そして、恋愛は理屈じゃないとはいえ、主人公がなぜ日の出くんに惚れているのか、男キャラの魅力がわからない。
「感じさせる」表現が少ないからだ。
せいぜい、家が嫌いで入るのに気合が要る、というのと告白のところくらいか。
また、表面上は『耳をすませば』『猫の恩返し』パスティーシュに、『鎌倉ものがたり』『ユンカース・カム・ヒア』『君の名は。』の切り貼りのような世界。
着地点含めて、「どっかでみたな」というパターン踏襲に過ぎず、既視感の嵐。
いや、私がスレたおじさん過ぎて、新しい表現になじめず、対象年齢じゃないのかも?
素直に恋愛ファンタジーを楽しめる世代には、お勧めします。
久しぶりにこんなに素敵な映画を見た
花江夏樹さんが、声で出演しているとの事なので気になって見てみました。
志田未来含め、色んな方が声を当てていますが、本当に素敵な作品だなと感じました。
感動含め、猫が大好きなので道端で歩いてる猫も実は………なんて考えてしまいました!笑
個人的にアニメーション、作画が綺麗でそこも見入ってしまいました。見て飽きないというか、本当に素敵です。
舞台は愛知県の常滑市。聖地巡りは絶対行くしかないです。
もしもいつか上映できる日が来るなら、私はもう一度この映画を劇場で見たいし、友達も誘って一緒に行きたいと思います!
最高だった!!
最近Netflixで配信されてて、観てみたんですけど、ほんとうに面白いかったです!
自分的には「君の名は」は話題だったから観たけど正直こっちの方が面白かったです!!!
主人公の元気な みよちゃん(ムギちゃん)の悩みも複雑で、本当は本音を言いたい…でも言えない…だから普段「猫をかぶる」
日の出くんの悩みも、本音を言えないもどかしいところもよくでてて思春期の悩みもあり凄く
どうなるんだろうとソワソワしながら観てしまいました。
みよちゃんと日の出くんと出会ってから2人が成長して変わっていく感じも素敵でした。
そして猫の仮面を被って猫になるのも猫をかぶると上手くかけてる様で良かったです。
あと猫目線の映像も綺麗で、猫が大好きなんで凄く可愛いくて癒されました。
中学3年生の頃の気持ちに戻れた
常滑市の海と坂の風景がとてもいい感じでチューニングされていて、映像だけでもすごくよかった。幻想的な猫島の風景は、うっとりするくらいに美しい。猫島の中心にある樹は、いわゆる世界樹なのかな。
志田未来は、声優としてもうまいね。明るいんだけど、無理している部分もある思春期の女の子をうまく表現していた。芦田愛菜も『海獣の子供』でハイパフォーマンスしていたけど、子役出身だと基礎ができてるのかな。
観客動員目的の俳優やタレントがいないと、やっぱり映画が締まるね。その上、山寺さんがいるからばっちり。劇場で見れなかったのは残念だが、配信の良さを生かして好きなシーンは何度もプレイバックできたからよかった。
猫という視点の生かし方
スタジオコロリドさんの前作にあたるペンギンハイウェイを見たときからファンになり、netflixで公開されるときを今か今かと待ち、実際に見たときには期待を裏切らない良い作品でした。
恋愛ファンタジーであり、恋愛をとおして成長していく主人公美代と日之出を中心に描いた作品であると思います。変人すぎる美代は本来私たちの日常には、見ることのない存在になっていますが、彼女の過去そして息苦しい現在を時間をかけて深掘りすることで共感できる良いキャラクターになっていました。しかし、そこに時間を割いた分、猫たちの住む浮島、御神木というファンタジーの要素が薄くなり、生かしきれなかった印象があります。
ここで本題に入ります。美代はお面屋からもらった面で猫になるのですが、この猫になれるという映画的効果は「猫になって好きな人に会いに行きたい」という思春期の少女の妄想を叶えるような見るとニヤニヤして楽しめることだけではないと思います。それは美代に、美代とは違う別の猫としての視点を与えることに大きな意味があります。当初美代は誰からも愛されていない、だから日之出に愛して欲しいと考えています。だが、猫の視点から見る世界は自分を心配してくれる友達、家族そして日之出がいることを気がつかせてくれました。そのことが彼女を成長させ、周囲を受け入れそして日之出に対しても一方的な好きといってもらいたいから相手を幸せを願う好きって言いたいに変化します。この猫という視点は作品に説得力を持たせる上で効果的なものだったと思います。
独特の目線での作品づくりが大人にも響く!
スタジオコロリドさんの作品は『陽なたのアオシグレ』から好きですが、『ペンギン・ハイウェイ』で更に好きになっていたため、今作もとても楽しみにしていました!
各作品とも独特の目線での作品づくりをされていて、作中のキャラクターと同年代の人が観て共感する部分もあれば、大人にも「そういえば昔こんなことを考えていたなぁ」というような童心に帰った夢のある気持ちを思い返させてくれます。
緩急つけた展開も去ることながら、ワクワクさせてくれる作品づくりを心がけているスタジオコロリドさんの良さが滲み出ている作品です。
Netflix独占配信ということで、今後の周知方法が課題ではありますが、こんなステキな作品がこのような状況でも世の中に出てきてくれたことはとても嬉しいことです!
今後も観て応援するとともに、できるだけ多くの人に観てもらえるように口コミを広めていきたいと思います。
期待したものが期待通りに出てきた良作
秩父三部作,特に始まり方は『ここさけ』を思わせる.
期待を裏切らない内容で,安定して面白かった.
特に,秩父三部作のような雰囲気を持ちながら,ファンタジー色(伝奇色?)全開な猫の世界は新鮮で面白い.劇場公開の予定はないらしいが,短期間でいいから公開してほしいと思った.あの色彩と雰囲気は劇場で味わいたい.
「浮いた子」が苦手な人にはあわない作品かもしれないが,
もともと万人受けする作品ではないと思うし,そういうもんだと思って観るのが吉.
終盤少し巻きに入ったような印象があったのが,あまりよくなかった点か.
とはいえ,総じて満足.
太郎はかわいい
おもしろくないとは言わないけど、話はいまいちだったなぁ。深みがあればいいというものでもないけど、結局何も起きてないに等しいストーリーだった。
他のユーザーさんの評価が低くなかっただけに、残念だった。
ネコはかわいかった。
舞台は愛知県常滑市。焼き物散歩道がとても綺麗に描かれている。 登場...
舞台は愛知県常滑市。焼き物散歩道がとても綺麗に描かれている。
登場する猫が皆可愛く表現されていて顔が綻びました。
劇場で観たかった
劇場で観たかったな、これは!
「ペンギン・ハイウェイ」のスタジオ・コロリドが、岡田麿里を脚本に迎えて製作されたアニメ映画。
既にご存知な方も多いと思いますが、この映画は元々6月5日の公開予定だったものの、昨今の新型コロナによる自粛の関係で延期になってしまってました。公開の目処が経たない中、公開の権利をNetflixに売り渡したことでNetflix独占配信という形での公開になりました。
さて肝心の感想ですが、
これは結構好きでした!(*^^*)
まぁ、猫とヨルシカが凄く好きな自分にとってはかなり美味しいので完全に自分好みでした(笑)
自分は「さよならの朝に約束の花をかざろう」は大好きだけど、昨年の「空の青さを知る人よ」は好きじゃないです。
と言ったように、岡田麿里脚本の作品は個人的に当たり外れが激しいのですが、この映画は、"当たり"でした!
確かに問題も少なからずありますが、鑑賞を終えた後の満足感は大きかったです。
無限大謎人間を略して"ムゲ"と言われてる変わり者の女の子と賢人という男の子との恋愛模様がファンタジーを通して描かれてますが、二人の関係性が好きでした。
普段賢人はムゲに素っ気なく接しているものの、ムゲが猫になっている時は素直な気持ちを話すので、ムゲは段々と賢人の本音や秘密が解ってきます。
ムゲも同様に猫になった自分を通じて距離を縮めようとしたり、賢人の心の支えになりたくて行動します。
二人のそんなやり取りがたまらなく愛おしいです。
また、賢人に会いに行くために「猫」に化ける話ですが、猫にしたのが正解だったと思います。
猫は人間に対してツンデレだったり甘え上手な所があります。そういった猫の性質を通して描かれる人間模様が良かったです。
作画も良かったです。
特に猫のデザインがリアルで可愛いものになっているので、愛くるしさと妖しさの二面性も良かったです。
背景デザインも実在の街を再現していて良かったです。
何か、この映画を観てようやくあの気持ち悪かった「キャッツ」の呪縛から解放された気分です(笑)
後半のストーリー展開に関しては賛否あると思います。というのも内容が殆ど「猫の恩返し」に近いからかな?
でも自分は「猫の恩返し」より全然良かったです。
あの映画が嫌いだったところは、主人公が猫にされてしまった時に物凄く悲劇的になるのですが、主人公の心情が薄すぎて全然理解出来なかったからです。
しかし、この映画はちゃんとムゲの心の変化が丁寧に描かれるので、ちゃんと行動を理解することが出来ます。
自分、主題歌を担当したヨルシカが凄く好きなんです。
曲と歌詞の世界観にダイレクトにはまっているのですが、劇中でかかった3曲ともこの映画の世界観に非常に合っていた気がします。
ただ、キャラクターに関しては良くも悪くも岡田麿里らしさとスタジオコロリドらしさが出てる気がします。
特にムゲのキャラクター性が一番賛否割れるところだと思います。個人的には好きな方なのですが、最初の方で見られる突飛で奇怪な行動にはわりと引きました(^_^;)
変わり者に描きたかったのは何となく解りますが、流石にやり過ぎな気がします(笑)
あと、劇中で山寺宏一が演じた猫店主なのですが、人間に誘惑させるキャラクターは化け猫ならぬ妖怪らしさが出ているのですが、目的は理解できても、そこに関する行動理由が理解出来なかったです。
また、ムゲの家族問題や友達との関係性のその後が最後にダイジェスト形式で描かれますが、個人的にはもう少し噛み砕いて描いてほしかったです。
ただ、それを踏まえてもこれは充分オススメ出来る良作アニメ映画だったと思います。
話は少し変わりますが、この映画は延期が発表された直後にNetflixで配信される事が決定しました。
プロデューサーのインタビュー記事によると、どうやら延期を決める際に予めNetflixとの交渉を開始していたそうですね。そこでの商談が良かったために実現したとのこと。
「Netflix側から提示された金額が高かった」と発言されてるので、恐らく製作費よりも高く見積もってくれて、製作委員会サイドは黒字になったという予想が付きます。
昨今の情勢や映画業界のビジネスを考えればかなりの英断だったと思います。
自分たち観客にとっても有難い判断でしたが、同時に劇場公開されるものが出来なくなる現状はやはり寂しく感じます。
早くこの現状から抜け出して、映画館が盛り上がってほしいと感じます。
見終わった後にスッキリしなかった...。
猫になれる仮面、という発想にはとっても感動した。あたしも猫になりたいし🐈
ただ、男の子と女の子どちらにも共感出来なかった。全く共感できんかったというわけではなく、なんか自分だけ取り残されて進まれている感......?
☆疑問に思ったこと
仮面屋さんはなんで寿命が必要なの?木が目覚めるとなんで「人→猫」になってしまうの?
あと、最後の猫達(元人間)が集まる場面はちょっと安っぽい気がする。最初っから登場してたきなこだけでもよかったのでは...?
最後から急にスピードが上がって、そんな簡単にくっつくの?っていうくらいあっさりゴール。もうちょっと男女の心情の移り変わりが知りたかったなあ。
☆良かったところ
面白そう見てみよう!と思えるところ
エンドロールの「それからのエピソード」的なのは良かった。
猫可愛い。
☆まとめ
犠牲が一人もいない、幸せな映画だったよ。
仮面屋さんがあっさりやられすぎてスッキリしなかった。
疑問を持たず、ただ暇だからなんか見たいなーって時に見るのがよい。
以上、独断と偏見による個人の感想でした。
雨後の筍、"日の出"を見ず!!
片想い描写が延々と続きますが、男の子の魅力があまり伝わらず、主人公は何も考えずに一方的に相手の人生に自分を委ねてしまう感じで、主人公自身には何もないので共感もできず、キツいです。顔が良いから、勝手に「日の出サンライズ!!」とのぼせ上っているだけではないでしょうか。後半ようやくストーリーが進行しますが盛り上がらず、魅力的なカップルが誕生したなと言う気持ちにもなりませんでした。同スタジオの「ペンギン・ハイウェイ」もつまらないですが、おっぱいで話のネタにはなりました。雨後の筍の一つに過ぎず、小学生カップルの初デートでも、もっとましな映画を観た方が良いと思います。
後半はジブリ映画みたいだが
猫になることの出来る仮面を手に入れた女子高生のムゲは夜な夜な恋の相手に猫として会いに行き…。
Netflixオリジナルアニメ映画。ジブリ作品のような展開ではあるものの、誰もが被っている表向きの性格と言う仮面に向き合う物語で暖かい気持ちになれる作品でした。
現実を痛いほど直視している"セカイ系"映画
予告編を観たときから映画館で見ることを待ち望んでいたけども、Netflixによる独占配信。今の状況を考えると英断と言って良いのかもしれない。
特に音楽とか映像美とかは"映画館で必ず見なければ!"という使命感を抱かせるようなものはない。ただ、"アニメ作品"でしか表現できないセカイ系映画だと思った。
主人公はそれぞれの生活背景から"現実から逃げる"日々を送っているように見える。でも、作品を見進めるにつけて、"逃げる"と思っていた行動が実は痛いほど現実を直視しているんだということに気付いてくる。逃げているんじゃなくて、『居場所』を探しているんだと。このあたりの脚本のさりげなさが見事。
告白シーンでとあるフレーズを言われたあとの涙までの表情の切ないこと。これは実写ではどんな名女優でも再現不可能だと思う。
お互いに"太陽"がキーワードで繋がっているのも良い。
不満点は少々ネタバレになるかもしれないが、
・なぜあの男の子が"主人公"に恋しているのかの説得力に欠けるように見えたこと
・寿命を奪うこと=悪と言い切ってるように描いていること
・猫の世界をもっと描かないと、カタルシスに欠ける(人間の世界でこそ生きていきたいという必然性を描いて欲しい ここについては意図的な空白(見る側に想像させるためにあえて語らない)ではないように思える)
でも、主人公の女の子の考え方には共感できるところが多くて、見てよかったと思える1本です。志田未来さんの声を特に違和感なく楽しませてもらいました。
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