配信開始日 2020年6月18日

「メインターゲットの視聴者層は喜ぶだろうがどれだけリーチできるかが課題」泣きたい私は猫をかぶる 全沢さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0メインターゲットの視聴者層は喜ぶだろうがどれだけリーチできるかが課題

2020年6月25日
PCから投稿

幸せ

好みの絵柄のアニメ作品で特に小中学生の女の子は喜ぶ作品だと思う。ただNetflixでの配信という形に公開を変更したことで、その層にどれだけ作品が届いたかどうかが気になる。劇場公開できなかったことが残念なのは否めない。
内容については私好みの絵柄で美しく、最後まで飽きずに見せてくれた。ヨルシカの音楽の使い方も新海誠ほど巧みとはいえない(作風の都合上どうしても比較してみてしまう点はご了承いただきたい)が、いい感じにフィットしていたと思う。
ただ、キャラクターの動機づけが少し惜しかったように感じる。恋愛への繋ぎ方を考えるともう少しキャラクターたちの様子を繊細に描写してもよかったのではないだろうか。
あとは「猫の世界」の描写ももう少しあってもよかったと思う。全体的に説明不足な感じがしているのが惜しいところである。(と色々書きはしたがいざこの尺で全て説明していたら詰め込みすぎと指摘することになっていたかもしれないのでバランスはなかなか難しいところかもしれない)
上述のように色々と新海誠作品と比べられそうで大変だとは思うが、ヒロイン(というか主人公か)の仕草や表情は非常に豊かで個人的には新海作品のヒロインより魅力的だと思ったのでここはよかった。声優さんの演技もいい。
色々ツッコミどころのある作品ではあったが視聴後の満足感はあったので見て損な映画ではないと思う。ただこの映画のためだけにNetflixに入るべきかと言われると疑問はある。後からでもいいので状況が治ってから改めて劇場公開しても良いのではないかと思った。

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全沢