薬の神じゃない!のレビュー・感想・評価
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中国映画もやるやる!!
マンガでもシリアスでもなく実話がベースで題材が面白そうだったので見てみたが、これが相当に面白く感激した。カメラワークに不安が少しあったが、それを上回る、俳優の演技に圧倒された。これだけ感情の強い人間じゃないと、金儲けから人助けから、気が付けば歴史的展開を起こすなどできないんだと、少し羨ましさも感じた。
主人公がどんどんカッコ良く見えてくる
最初、主人公はダメ男だ。
でも、物語が進んでいき、カネのためでなく、ヒトのために行動するようになってくると、俄然カッコ良く見えてくる。
定番とはいえ、主人公の成長する姿が見られる映画っていいな。
公開を楽しみにしていたので10月の初日に鑑賞。 2014年に中国で...
公開を楽しみにしていたので10月の初日に鑑賞。
2014年に中国で起きた医療問題をベースにした作品は、ポスターの印象からは思いもよらない展開がいくつものあって、予想外に号泣しちゃいました。
この時期なので、劇中にマスクをつけている人々の姿を目にするのはちょっと複雑な気持ちでしたけど、作品の当事者にとっては死活問題ですし、主人公と当事者との関係性を深めるポイントにもなってるんですよね。
(2018年の作品なのでコロナとは関係ありません💦)
キャラクターも素晴らしくて、
3枚重ねのリュさんがほんといい味だしてましたし、黄髪のボンが言葉少ないヤツなのに人情深かったり、義弟の刑事も筋の通った人でよかった。
そして、あんなところで、ゆっくりとみたいなこと言うからなにかと思ったら、、もうほんとベタな演出なんだと思うんですが、泣かされました。。
堅苦しさの無い感じから、シリアス度合いへの深め方というか切り返し方が見事だったし、ポイントポイントでこちらの心を揺さぶるエピソードがあって社会的問題もきちんと描きながら、エンタメ性も兼ね備わった作品でした。
終了寸前、滑り込み。泣けた!
おお、いつのまにか、最終日ではないですか。
滑り込みセーフ。観られました!
そして、ちゃんと、泣けました。
既に中国もこの映画の頃の時期を抜け、この当時、30%しかなかった白血病の生存率が、2018年では80%になったというテロップを観て、心底思う。「中国の人たち、よかったね」
飲めば生き続けることができるとわかっているのに、あまりにも高価のため、お金がなくなり、貧困の底に沈み、薬が買えなくなり死んでいく…
詐欺師が主人公に言うセリフ「唯一の病は、貧困だ」が、重たく頭の中に響き続ける。
その褒められない詐欺師さえ、密輸ジェネリック薬とは言え、"本当の薬を売って人を救った" という経験は人間として格別だったようで、主人公の名を明かすことはなかった。
健康保険の制度って、大切なんだなあ。誰もが、なってしまうかもしれない病気、その時に直せる薬があるのに飲めずに苦しむ、という状況を減らすために、健康な人が、というかたまたま健康でいる人が、お金を積み立てておこう、っていう仕組みだったのか。いい仕組みじゃん!
2週間ほど忙しさに押し潰されて、映画を観る気になっていなかったのですが、やはり、映画は格別です!
いい映画!だけどちょっと古めかしいかなぁ。
ストーリーが一級品。
落ちぶれた薬局の親父、ポールダンサー、くせビジュアルの白血病患者、枯れた牧師、金髪の兄ちゃん というメンバー構成もアベンジャーズ感があって素敵。
飽きずに見ていられるし、考えさせること山盛り。メッセージも奥深く切れ味も抜群。文科省推薦とかで、学校で見せた方がいいと思う。もりもりためになる映画。
しかしあえて言うなれば、アジア映画ということで韓国映画と比較してしまい、そうなると表現や演出の古めかしさが否めない、ということ。
2018年の映画ということだけど、肌感覚的にはそれよりもも少し前の名作映画を見ているような触感。「韓国でこれ撮ってたら、えらい傑作になってただろうな」とどうしても考えてしまう。
『ダラス・バイヤーズクラブ』のマシューマコノヒーを想起させる、王伝君のビジュアルはイカしてる。刑事役の周一囲は完全に粗品でした。
薬の神は生きる希望を売っていた
こりゃ中国で大ヒットするのもわかる。テンポよし、キャラ立ちもバッチリ、笑わせた後にくる涙のかつあげ。中国映画でここまで感動したのは初めて。
だめ男を絵に描いたような主人公のチョン。結婚は失敗。インドの怪しい強壮剤を販売する店を営むも閑古鳥で、家賃も払えない。金持ちと再婚した元妻から一人息子の養育権を手放すように迫られる始末。このチョンがインドとのコネクションを活かして白血病のジェネリック薬をインドから密輸するところから物語は始まる。
密輸仲間の面子が面白い。汚らしい長髪と三重マスクがトレードマークのリュ。このマスクが感動の伏線になっている。
白血病の娘を持つポールダンサーのお姉さんはちょうどいい感じの美人。ネットワークの中心人物。
それに加えて下手くそな英語を話す牧師と無口茶髪カーリーヘアー君の4人組で密輸した薬をさばいていく。
実際にあった事件と年代を変えているのは、中国政府当局を意識してのことだろうし、この作品自体が庶民のガス抜き目的で製作されたかもしれないけれども、映画としての出来は文句なし。江戸時代に御公儀の規制がありながらも浄瑠璃や歌舞伎が花ひらいたように知恵を絞れば映画も面白くできる。
後半は、コメディタッチが一転して社会派シリアス調が強まり、徐々に心が揺さぶられる。白血病患者であるお婆さんが、必死の思いを刑事にぶつけるシーンで目がウルウル状態になり、裁判所から移送されるシーンでは、涙でスクリーンが霞んでしまった。
こんな面白い映画は、久しぶり。ハリウッドの穴を中国映画で埋めてくれるといいな。
全編釘付けな内容だった
あらすじからジェネリック薬に奮闘する真面目な話かと思っていたが、欲望も人情も絶妙に展開すり熱いエンターテイメントだった。
次々と集まる仲間もまどろっこしくなく役割を果たし、サクサク物事が進むのが気持ちいい。
本当に困っている人々が助かるだけに、法律って誰の為なんだって痛烈に感じてしまう。
自分の事だけじゃなく、同じく薬が手に入らない仲間の事も考える多くの人々の団結力。
善意だけでは続かないけど、供給する側とされる側が互いに譲歩する仕組みが上手く行く秘訣なんだっていう事に頷き、泣かされた。
忠告しておく。この世の病はただ一つ。貧乏だ。
2002年の上海。うらぶれた、街のインド秘薬店。
まさかこの冒頭をみた時、最後に軽い嗚咽を誘われることになるとは思ってもみなかった。
そもそもモチーフとなった実話のこともよく知らず、白血病患者を相手したペテン師のコメディなのかと思っていた。普段そうやって、あまり映画のスジを仕入れずに、予告を見た直感で観る映画を選ぶことも多いが、この映画は見事にそれを裏切られた。それもごく、期待以上に。
ただの、裏路地の、細々と、ちょっと胡散臭い、商売もイマイチで、家庭も上手くいっていない、媚薬を売る店主。導入はなめらかに。ドタバタ絡めて金儲けに精を出す。次第に知れていく、患者たちの現状。とばっちりを受ける前に逃げるものの、その後の展開はそうくるか。そうか、あなたの中にはそんな善人が住んでいたのか。自分では、単に罪滅ぼしのつもりでしょうが、他人が見れば立派な善行。それは、ラストの沿道のシーンが強く物語る。
人は、知らず知らずに他人を貶めることもある。逆に、知らず知らずに他人に善を施している時もある。それはその人の心の底にある性根が左右する。
「情けは人の為ならず」だなあ。店主は、自分のことなど構わずに、患者に情けをかけた。それが、最後に自分に返ってきた。そう、「情けは人の為ならず、巡り巡って己が為」。それを地でいく物語。
そうそう、もうちょっとましな邦題にしましょうよ。「!」はいらんでしょう。
観て良かった
タイミングよく、近くの映画館で観られた。
初中国映画!
韓国映画以上に俳優さん達がわからないけど、それが逆に良かったかな?
ちょっと小太りの主人公、どんどんハンサムに見えてくるのは、なぜか?不思議な魅力があった。小太りなんだけど。(しつこい)
良くも悪くも中国だなぁ、と感じる面もあった。
そして家族や近所の人同士の繋がりが日本よりずっと強い国だと改めて思った。
好きなインド映画の雰囲気も感じられ、笑って泣けた。
しかし最近まで白血病の治療に保険が適用されなかったとは。
もう絶望感しかないじゃないか、と思う。
別れた奥さんの弟(でいいのかな?)、刑事役の。小栗旬に似てると思ってのは私だけか?
何気に準主役な感じで最後までカッコよく映ってたな…(笑)
2020年、必見の映画
ネタバレさせたくないので、詳しい感想は書きませんが、芯のある映画です。
このレビューを見てくれている方で、まだこの映画を観ていない方は、残り少ない公開日の中で、映画館で鑑賞される事をお勧めします。
今回中国映画で多くの映画館で公開されている事に、意外な印象を受けましたが、このような良作を多くの方に届けて下さった映画業界の方に感謝をしたい。
面白い。絶対見た方がいい!
予想以上に面白かったし、泣ける。
中国の事情も、インドの事情も分かる。大作映画じゃわからない生活感を感じるから、余計に感情移入して涙が止まらなかった。
主人公は自分みたいなだらしない人間だが、だんだん変わっていく様子が良く、子供に対する愛情が大人を変えていく、良くある話の筋だが、俳優陣の演技力で飽きさせない。
私は、リウさんの家で、奥さんから感謝の食事のシーンで涙しました。質素な食卓で、白酒を飲む奥さんにジンと来て涙。
牧師に仏教の言葉で、笑い。
もっと公開する映画館増やした方がいい。
中国版、オバマケア?
別れた妻と息子の親権で揉めている精力剤専門店の店主が高額報酬に目がくらみ白血病のジェネリックをインドから密輸入して貧困層の患者に売りさばいていくのだが、暴利をむさぼる製薬メーカーや同業の詐欺師の存在を知るにつれ義賊のように変わっていくヒューマンドラマだ。
最初はタイトルとチラシの構成を見た時は、てっきりコメディ映画かと思ったほどである。
この映画の当初のテーマは、ずばり「貧乏に治療法はない」
格差社会は今に始まったことではないが、金持ちが生きながらえて貧乏人は早死にする社会は矛盾だらけである。エンディングで語られていたが中国でも健康保険が成立し、今では庶民でも手の届く価格でこの薬が手に入る。個人の力が患者たちを動かし国家を巻き込んで社会環境を変えた、民主主義や社会主義などと言ったイデオロギーを超越したところで本作の草の根運動は成功したのだ。これが主人公が成し遂げた最大の功績と言えるだろう。
慢性骨髄性白血病の生存率は当初30%だったのだが、本作で登場した特効薬のおかげで85%まで向上したそうだ。さらに詐欺罪で5年の実刑判決を受けた主人公は3年で出所したことがラストで紹介される。裁判後に護送車に乗った主人公を大勢の患者たちが感謝を込めて見送る場面は、あざとい演出なのだがやっぱり泣かされてしまう。最初は金銭欲、最後はヒューマニズム。その途中にあった悲喜劇を手際よくさばいたエンタメ作品だった。
面白かった!
将来のことをきちんと計画して、その通りに生きることが正しいとされる現代社会。子どもの頃から「今、ちゃんとしないと取り返しがつかないぞ」って脅される。
だけど本来、未来のことは予測不可能だ。どうなるかわからないときの、やむに止まれぬ衝動や決断こそ、何かを決壊する力がある。『TENET』では「無知の力」と言ってたっけ。
閑話休題。
本作の主人公は、不良少年がそのまま大人になったようなアウトローだ。不良少年のやむに止まれぬ思いが国家や司法に風穴を開け、ついに多くの民衆の共感が政府を動かした。
原題の『我不是藥神』は言い得て妙。
中国でこの映画を形にした監督は、主人公と同じように見事に民衆の共感を得た。
お風呂で息子の体をゴシゴシするシーンが好き。親の愛ってこういう瞬間に刷り込まれるよね。
マスクを外して
いやぁ、観てよかった!
笑って泣いて、色々と考えさせられて。
公開館数も少なく、ほとんど前知識もなかったので、映画ドットコムのオススメでなかったら観なかったかも。
自分とは関わりのない人が薬が手に入らないせいでどんどん死んでいく。
それをお金儲けのネタにするか、助けようとするか。できることには限りがあるけれど、誰かの役に立てる人生でありたいとしみじみ思いました。
それにしてもタバコ吸うシーンが多い!最近の日本には違和感があるほど。
主演はもちろんのこと、みんな演技が良くて中でも黄毛君役の章宇さんの抑えた表情がとても良かった。
プロパガンダ臭いところは中国映画だから仕方ない、それでも丁寧に作られて良質のエンターテイメントドラマとなっていました。日本もこんな映画作れないのかな。
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