薬の神じゃない!のレビュー・感想・評価
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不覚にも泣いてしまいましたが、、、
良エンタメ映画です。
テンポ良し、
人物キャラ良し、
話は面白い
泣き所あり、
実話が元に。
ほら?楽しめる鉄板揃いです。
なので、準備してないとジーーンと
涙が頬を伝います。
不条理な政治に翻弄されるのは、
利益優先の企業に翻弄されるのは
民なんですな、悲しいけど。
物語は予告編で感じた内容を大きく裏切る
事はありませんでした。
よく言えば王道エンタメ。
悪く言えば、あざとい盛り上げ、泣かせたい演出が
多かったかな?
泣かせよう演出に、乗ってしまいましたが。(笑)
主人公の行動動機、前半納得。後半足りない。
後半のためにも前半描き方が足りなかった気がします。
また、薬品会社の裏事情、政府の背景描いても
良かったんじゃないかなー?
社会派に振れとはいわないけど、なんかね、、、
全てたやすくできてる感が否めない。
人間関係の描き方もちょい物足りない。
刑事さんとのとってつけた感じの雰囲気、
いただけないなー。
もっともっと面白くできたのでは?
けど、オススメしたい作品です。
観て損無し。
いい意味で裏切られた~
タイトルなし(ネタバレ)
慢性骨髄性白血病の薬、グリベック(イマチニブ:2001年に登場)を巡る実話かどうかは相当怪しいお話。
中国映画ですが、主人公はじめ、主な
登場人物がわりかしチャーミングで、親近感を感じました。
そのドイツの製薬会社の薬は値段が高くて買えない人がほとんど。家も売り払って、借金して自殺するくらい高い薬。その背景には、中国の外国製の輸入薬に対する高い関税と製薬会社と政府の役人や大臣との癒着があるわけです。インドから密輸した強壮剤専門の薬局の店主の主人公はある日、ひとりの患者からインド製の後発医薬品(ジェネリック)を密輸して欲しいと、顔の長いマスク三枚重の男から頼まれます。コロナじゃなくて、免疫が下がって感染しやすいからマスク三枚重ねです。国が認めない医薬品なので、個人輸入して、個人の責任で使う場合は許されるかも知れないが、密輸して営利目的で販売することは法に抵触する訳で、リスクが高すぎるわけです。でも、店は貸し店舗で、家賃を払うのもやっと、父親の医療費もままならない主人公は一攫千金を狙って、単身インドへ。
顔の輪郭とか雰囲気がムロツヨシみたいでした。髪型と目は宮本浩次っぽくもあり、あちらでは人気のコメディ俳優だと思われます。しかし、タバコ吸いすぎ。みてるこっちもニコチン中毒になりそうなぐらい。
インドの社長は小売り価格なら売ると。中国での販路を広げて、代理店契約すればさらに安い卸価格で売ってやると。そこで、依頼したマスク三枚重ね男に話すと、知り合いの患者はたくさんいる。患者が通う教会の神父さんは晩年の長門裕之みたいな感じだった。英語が達者なので、インド人との電話交渉、発注係です。幼い娘が白血病のポールダンサーのシングルマザーは堀北真希がちょっと年取った感じで、患者団体の旗頭。SNSを駆使して注文を集める。そして、地方出身の精肉工場に勤める茶髪(黄毛)の若い男が加わり、5人のチームができあがる。その結束がとてもよくて………泣けました。対する刑事役の人もまずまずイケメンで、最後は味方に。
でも、さすが中国です。彼の他にもすでにグリベックの偽物を手広く売っている偽医者?がいる。ドイツの製薬会社の中国社長が売上に支障をきたしていることから、上海警察署長に検挙を依頼する。そいつと警察の三つ巴でドラマは進んで行きます。
最初はお金儲け目的でしたが、最後は仏心、慈悲心が芽生えて、赤字覚悟で販売します。人はこうも変われるのか? と感心します。それで、邦題も、【薬の神じゃない】になったんだと思います。
チームのうち、ふたりは命を落としますし、主人公は懲役をくらいますが、これを契機に、値段は下がり、後発医薬品も認められて、5年間で3割以上は死んでいた患者が95パーセント助かるようになったとのことでした。
この時期、中国政府のイメージアップも兼ねてではありましょうが、とても良かったですよ。
ちなみに日本では、2020年現在、グリベックは1錠2200円。後発医薬品は800円です。
2001年当初は3000円以上で、3割負担でも、1ヶ月10万円ほどクスリ代がかかったみたいです。
クスリの開発にはお金と時間がかかりますからね。でも、日本のジェネリック薬品会社は大杉漣。なんか、あやしいなぁ。
これはいい映画だ
鬼滅より泣いてしまった。
前評判に偽り無し!
2014年の実際に起きた事件を基に、話を少しだけ昔の2002年に設定。
これ、どうやら習近平・中国共産党政府を刺激しない為だったようだが、その辺の遠回しな批判的ストーリーがヒーローを生み出す。
コメディと紹介しているサイト、ライターも多いがコメディではない。
確かに中盤まではその傾向もあるがコミカルなだけで、後半はサスペンス要素も含んだシリアスな人間ドラマへと違和感なく変貌する。
中共政府を刺激せぬよう取り込んだフィクション的要素が結果としてドラマチックな展開を生み、それにより個性豊かな俳優陣が演じた登場人物も非常に魅力的キャラクターとして見る側の圧倒的共感を招いた要因になっている。
一見の価値あり。
最後に。
この手の製薬会社による暴利むさぼり、日本でも本庶佑京大名誉教授の研究チームが開発したガン治療薬効を小野製薬が「オプジーボ」として、ひと瓶73万円もの高値で売り出し大批判され、政府の介入により半額に下げさせられるや逆に売上倍増、なんて事例もあるなど我々にも身近ではある。
最近「真逆」の事例として、新型コロナ感染初期に効果的とされ、中国でも現地ジェネリックが大活躍した日本発の「アビガン」が低価格の万能薬すぎて医療薬関係者から副作用を理由に潰されかけ、承認前ではあったが安倍首相が「患者の自己責任」に於いて使用を促進させるなど、ジェネリックが普及しない日本でも医療薬にまつわる胡散臭い話は掘れば掘るだけ出てきそうだ。
複雑な気持ちになった。
・スイス製の高価な薬と、インド製の安価な薬が同じ効能っていうのに驚いたのと、人口が多いからなのかそういう物なのかわからないけと、白血病の方がすごく多くて驚いた。
・この話がつい最近までの事っていうのが恐ろしかった。
・密輸の段ボールに丁寧にロゴが入ってるのが、しょうがないんだろうけど何とかしないのかなぁと思った。
・密輸のシーンで、最初は少量なのに物凄く大変そうにやってたのが、代理店契約後はかなり大胆にやってて、やる前の絶対無理だろ感なんだったんだろうと思った。緩いなぁ、と。
・ちょいちょいギャグっぽい展開、ポールダンスを男のスタッフがしたりしたけど、全般がシリアスな話だったから、ジョークに見えなかった。
・病気になったら死ぬか自殺の二択っていうセリフがとても苦しかった。中国だけの話じゃなくて日本にもいえるし。
・後半、高い値段に比べてかなり安価に密売してたにも関わらず、自責の念から卸値で販売して罪滅ぼしをしていたのが泣けてきた。その薬も在庫限りとか、救いがない中での最善の行動が、これかぁ…と思ったら辛くてたまらなかった。
・楽しかったシーンは、全般、料理が美味しそうだった。
すっごく面白い
主人公のおじさんの雑でくだけた人柄がとても魅力的で、お金をガンガン稼いでいく中盤が痛快だ。シングルマザーのダンサーの部屋に行った時に手を出さない場面は、むしろ彼女の方が気の毒に見える。宅八郎似のおじさんが亡くなる場面と若者が主人公を逃がそうとして死ぬ場面が悲しい。
アメリカでは『ダラス・バイヤーズ・クラブ』という映画があったけど、中国は行政の締め付けがアメリカの比ではないので本当に命がけだ。中国や北朝鮮などアジアでは逮捕されたくないものだ。
ボロい薬局の店主が歪な医療制度に挑む中華版『ダラス・バイヤーズ・クラブ』
上海でインドから輸入した滋養強壮剤を売る薬局店主のチョン・ヨン。売上はサッパリでテナント家賃も払えないどん底の生活を送っているところに慢性骨髄性白血病を患っているという男リュ・シウイーが店を訪れる。国内で認可されている治療薬が余りに高価なのでインドに普及しているジェネリック薬を輸入して欲しいというリュの依頼を金目当てで渋々引き受けたチョン・ヨン、何とか輸入に成功するが今一つ売上が伸びないので販路を広げるために白血病患者のネットコミュニティ管理人リウらを仲間に引き入れたところ口コミで大評判に。しかしそんな裏稼業は警察の知るところとなり、チョン・ヨンの義弟で刑事のツァオ・ビンらの捜査の手が身辺に及び始める。
プロットは同じく実話ベースの『ダラス・バイヤーズ・クラブ』みたいな感じですが、こちらは金目当てで引き受けたはずが己の使命に目覚める話。歪な価格設定や医療認可の欠陥を突く社会批判を軸にしながら、あくまで虐げられた人々が団結し大きな力に立ち向かう熱いドラマ。病に苦しむ人々の実情もしっかり描きながらオフビートなギャグも入っているのでギリギリエンターテインメントになっています。特筆すべきはマスクの使い方。白血病を患っている人達は免疫力が弱いためにマスクを手放せないのですが、そのマスクのつけ外しだけでキャラクターの心情を描く演出にはコロナ禍の今だからこそ深く感銘を受けました。
意味が解りにくい邦題とコメディを連想させるようなポスタービジュアルが誤解を招きやすいのが玉に瑕。しっかり予告を観て作品の雰囲気で観る観ないを判断して欲しいなと思います。
マスクは三枚重ねに・・・
実際に中国で起きた事件を基にした作品で、高価な抗がん剤が買えずに苦しんでいる人のために安価なインド製ジェネリックを密輸販売した男の物語。
日本においても今でこそジェネリック医薬品の知名度は浸透してきているが、かつては後発医薬品、医療関係者の間では“ゾロ”とか“ゾロゾロ”と呼ばれていた。成分が同じで効能効果も同じ。研究開発費がかからない分だけ安く製造することができ、厚生労働省が決める薬価も先発品よりも低価格なため患者負担も少なくて済む。
昔は医薬情報提供者“MR(medical representative)”という言葉もなく、薬売りは“プロパー”と呼ばれていたものだ。当時は(卸業者を通して)薬品購入担当者と仕入れ価格を交渉したり、医療機関側に薬価差益を生み出させようとしていたが、接待工作や直接賄賂を渡すなど問題点が多かった。今では外資メーカーとの合併等により接待禁止などが打ち出され、メーカーから粗品をもらうのにも制限があったりする・・・
そんな表の仕組みの他に、国が決める“薬価”にはメーカーと厚生労働省との政治的駆け引きがあったりして、画期的新薬“ピカ新”ならば薬価は高く設定できるが、従来品を改良したような新薬だったら低めの設定。さらに薬価ではなく市場価格の調査によって、2年に1度の薬価改定では安く納入されているものなら大幅ダウンを食らったりする。そして、特許の切れた医薬品はゾロ薬品の製造が可能になり、さらに競争が激化していく・・・という薬業界のシステム。
この作品からわかったのは、薬価は日本のシステムとほぼ変わりなし。ただ、保険制度が違うために高価な薬だと買えない患者がいっぱいいることが想像できます。スイスの製薬会社が開発した慢性骨髄性白血病治療薬“グリベック”は1瓶3万元などと言ってましたが、何錠入りかも服用錠数もわからないため、どれくらい高価なのかは判断しかねます。まぁ、おおざっぱに1元=15円として、1瓶45万円!この事件のおかげで医療保険制度も見直されたみたいですが、医療費が払えずに自殺した人も多いのでしょう、きっと。それを10分の1くらいにまで引き下げれば、患者が殺到するのもわかります。
そういう状況下で違法ながらも密輸販売に手を染めた主人公チョン・ヨン。購買グループも最初に訪れた患者のリュ、娘が白血病のポールダンサー・スーフェイ、通訳担当のリウ牧師、盗みが縁だった金髪のポン・ハオとで販売網を増やす。皮肉なことに、チョンの義弟であるツァオ刑事が偽薬摘発担当になってしまった。
いったんはペテン師でもあるチャン(太ったジャッキー・チェンかと思った)に販路を売り渡すが、彼が捕まったと知るや、またも危険な輸入を始めるチョン。しかも、今度は患者のためにほぼ原価での販売だった。
終盤は涙なしではスクリーンを直視できないほど感動。中国でもこんな庶民よりの映画が作れるんだ!と感動しまくりでしたが、ラストのテロップによりその謎もわかります。悪いのは暴利を貪る外国の製薬会社。おかげで医療改革に踏み切りました!という権力側の目論見もわかり、ちょっと残念・・・おかげで0.5ポイントマイナス。
そんな中国映画なのですが、展開は韓国映画風だったり、音楽はインド風だったり、ちょっと今までの雰囲気とは違っていました。俳優が誰それに似ていると皆さん感想を書いていますが、個人的には前半の小汚いチョンは安斎肇、後半に小ぎれいになったチョンは西郷輝彦を思い出しました・・・
文句なく傑作
この作品は文句なく傑作でした。
2014年に中国で実際に起きた薬害事件を題材にした娯楽作です。しかしテーマはシリアスで深いです。
当時高価な「慢性骨髄性白血病」の薬を自分の家族の為にお金儲けで
未承認だったインドで製造・販売されているジェネリック医薬品の密輸と販売を数名の仲間たちと始めます。
前半は痛快で誰にでも楽しめる展開ですが、ビジネス成功後の後半はシリアスな見せ場が続きます。
ラストは誰が見ても感涙してしまうのが中国映画の凄いところ。
中国映画は娯楽色が強すぎると私はついていけなくなるのですが、この作品は、主人公の仲間や家族、白血病に苦しむ患者達、暴利を貪る悪徳な薬品会社の重役達、インドの薬品会社の重役、偽薬販売で薬害被害を出す悪徳業者、取り締まる警察、様々な多くの人たちを無駄なく描いて娯楽作として作り上げた監督の手腕は見事です。
館数は鬼滅の刃と違い少ないですが公開中にぜひご覧ください。
ムロツヨシと小栗旬
こういうアジア映画をもっと知ってほしい
評判通りの名作、日本の劇場でも観られて良かった
バラサイトより良かった。
韓国映画はたまに見ますが中国映画はあまり見ることは少ないです。とてもチープなイメージがあります。
監督も俳優もほとんど知りません。
今回は、評価が高いので観てみました。
久しぶりに飲み物を飲むタイミングを忘れる映画でした。
テンポがとてもよく、ストーリーも演技も演出もとても良かったです。
事実を元にしたというストーリーも良かった。
各キャラクターもとても愛らしい。
最後は涙。
とてもバランスが取れていた映画でした。
演出で気になったのは、死のシーンがソフトでした。中国映画はそういうものなのかも知れません。 死のシーンをもっと描ければ涙も多かったかも。
コロナ禍で観るとやっぱりマスクが気になります。
18年前とは言え、タバコ吸いながら、白血病関係者に「マスク取れ!顔を見せないと失礼!」と、言われると引いてしまう。
中国なので、、、この薬が偽薬なのか、ジェネリックなのか、微妙だと思ってしまった。
ジェネリックならストーリー通り、国内で買えないのはおかしいと思うし、著作権?無視なら製薬会社のほうが正しい。
そんな、穿った見方をしてしまう
そういう部分もすべて含めて、アジアの映画は面白い。単に集合住宅の映像や食事をシーンも、とてもアジアな雰囲気が良い。似ているけど異世界感が見ていて楽しいし、日本では有り得ないシーンも受け入れられます。
この映画が日本でも観ることが出来て感謝。
いや、神ですね。
インド秘薬店という滋養強壮薬の販売店に、中国では未認可の骨髄性白血病のインド製ジェネリック薬を密輸して欲しいと依頼があり巻き起こって行く話。
正規品は4万元もするが、成分も薬効も同等、価格も1/10で売れるが、違法ということが引っ掛かり一度は断る主人公。
しかしながら自身の生活の為、金欠に喘ぐ主人公は密輸を実行することになるというストーリー。
密輸した薬を捌く為、仲間を増やし5人で活動して行くと、ドンドン生活が派手になって行きってwお約束ですね。
ドイツ製の薬がーというところから、大きく話が転がっていくけれど、やはり元々金が目的の主人公と、病気に関わるメンバーの温度差、でも、それを攻めるところでは無いというもどかしさは堪らない。
そして1年後、余裕が生まれているとはいえ、意外な展開に、今度はまた違うモヤモヤが。
何が正しいのかということですね…。
この事件のことは知識が無く、どこまで本当かわからないし、それが実際のグリベック(実際の薬)に纏わる訴訟や値段に影響があったのかもわからないけれど、ちょっと軽くテンポ良くこういう話をみせてくれて、とても良かった。
単純明快なれど奥深し
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