薬の神じゃない!のレビュー・感想・評価
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観て良かった
タイミングよく、近くの映画館で観られた。
初中国映画!
韓国映画以上に俳優さん達がわからないけど、それが逆に良かったかな?
ちょっと小太りの主人公、どんどんハンサムに見えてくるのは、なぜか?不思議な魅力があった。小太りなんだけど。(しつこい)
良くも悪くも中国だなぁ、と感じる面もあった。
そして家族や近所の人同士の繋がりが日本よりずっと強い国だと改めて思った。
好きなインド映画の雰囲気も感じられ、笑って泣けた。
しかし最近まで白血病の治療に保険が適用されなかったとは。
もう絶望感しかないじゃないか、と思う。
別れた奥さんの弟(でいいのかな?)、刑事役の。小栗旬に似てると思ってのは私だけか?
何気に準主役な感じで最後までカッコよく映ってたな…(笑)
2020年、必見の映画
ネタバレさせたくないので、詳しい感想は書きませんが、芯のある映画です。
このレビューを見てくれている方で、まだこの映画を観ていない方は、残り少ない公開日の中で、映画館で鑑賞される事をお勧めします。
今回中国映画で多くの映画館で公開されている事に、意外な印象を受けましたが、このような良作を多くの方に届けて下さった映画業界の方に感謝をしたい。
面白い。絶対見た方がいい!
予想以上に面白かったし、泣ける。
中国の事情も、インドの事情も分かる。大作映画じゃわからない生活感を感じるから、余計に感情移入して涙が止まらなかった。
主人公は自分みたいなだらしない人間だが、だんだん変わっていく様子が良く、子供に対する愛情が大人を変えていく、良くある話の筋だが、俳優陣の演技力で飽きさせない。
私は、リウさんの家で、奥さんから感謝の食事のシーンで涙しました。質素な食卓で、白酒を飲む奥さんにジンと来て涙。
牧師に仏教の言葉で、笑い。
もっと公開する映画館増やした方がいい。
中国版、オバマケア?
別れた妻と息子の親権で揉めている精力剤専門店の店主が高額報酬に目がくらみ白血病のジェネリックをインドから密輸入して貧困層の患者に売りさばいていくのだが、暴利をむさぼる製薬メーカーや同業の詐欺師の存在を知るにつれ義賊のように変わっていくヒューマンドラマだ。
最初はタイトルとチラシの構成を見た時は、てっきりコメディ映画かと思ったほどである。
この映画の当初のテーマは、ずばり「貧乏に治療法はない」
格差社会は今に始まったことではないが、金持ちが生きながらえて貧乏人は早死にする社会は矛盾だらけである。エンディングで語られていたが中国でも健康保険が成立し、今では庶民でも手の届く価格でこの薬が手に入る。個人の力が患者たちを動かし国家を巻き込んで社会環境を変えた、民主主義や社会主義などと言ったイデオロギーを超越したところで本作の草の根運動は成功したのだ。これが主人公が成し遂げた最大の功績と言えるだろう。
慢性骨髄性白血病の生存率は当初30%だったのだが、本作で登場した特効薬のおかげで85%まで向上したそうだ。さらに詐欺罪で5年の実刑判決を受けた主人公は3年で出所したことがラストで紹介される。裁判後に護送車に乗った主人公を大勢の患者たちが感謝を込めて見送る場面は、あざとい演出なのだがやっぱり泣かされてしまう。最初は金銭欲、最後はヒューマニズム。その途中にあった悲喜劇を手際よくさばいたエンタメ作品だった。
面白かった!
将来のことをきちんと計画して、その通りに生きることが正しいとされる現代社会。子どもの頃から「今、ちゃんとしないと取り返しがつかないぞ」って脅される。
だけど本来、未来のことは予測不可能だ。どうなるかわからないときの、やむに止まれぬ衝動や決断こそ、何かを決壊する力がある。『TENET』では「無知の力」と言ってたっけ。
閑話休題。
本作の主人公は、不良少年がそのまま大人になったようなアウトローだ。不良少年のやむに止まれぬ思いが国家や司法に風穴を開け、ついに多くの民衆の共感が政府を動かした。
原題の『我不是藥神』は言い得て妙。
中国でこの映画を形にした監督は、主人公と同じように見事に民衆の共感を得た。
お風呂で息子の体をゴシゴシするシーンが好き。親の愛ってこういう瞬間に刷り込まれるよね。
マスクを外して
いやぁ、観てよかった!
笑って泣いて、色々と考えさせられて。
公開館数も少なく、ほとんど前知識もなかったので、映画ドットコムのオススメでなかったら観なかったかも。
自分とは関わりのない人が薬が手に入らないせいでどんどん死んでいく。
それをお金儲けのネタにするか、助けようとするか。できることには限りがあるけれど、誰かの役に立てる人生でありたいとしみじみ思いました。
それにしてもタバコ吸うシーンが多い!最近の日本には違和感があるほど。
主演はもちろんのこと、みんな演技が良くて中でも黄毛君役の章宇さんの抑えた表情がとても良かった。
プロパガンダ臭いところは中国映画だから仕方ない、それでも丁寧に作られて良質のエンターテイメントドラマとなっていました。日本もこんな映画作れないのかな。
面白かった。
文句なしに面白かった。
前半は、勢いで何とかするという感じが良かった。そういうのってあるもんね。
女の人の部屋に行ったときの何ともいえない感じがとてもよかった。
後半、髪が短くなってからはひたすらいい話だけど、気持ちよかった。
過去を知り人を知り未来を望む
お見事でした!
タイトルが今一つ食い付き辛い印象は拭えず勿体ない気もしますが、内容は素晴らしい。過去の事実を元に脚色した本作、前半と後半でだいぶトーンの色彩が変わるのが、何よりも良かった。社会派の映画だからと言って、邦画の様に地味に纏めてないのも個人的には好みでした。
誰かの都合で出来ている世の中。それにあがらうのもまた、誰かの都合。それでも、其々の都合の落とし所が広く幸せならば、それはより良い社会、より良い未来、と言っても良いのではないのだろうか。
そんな事を思いつつ、劇場を後にした。
シリアスだけどキッチリとエンタメ!
実際に起こった、白血病治療のジェネリック薬の密輸事件をベースにした物語。
金に困った滋養強壮剤販売の男が、白血病患者から頼まれインドからジェネリック薬を密輸するようになるという流れ。ジェネリック薬だが中国で認可されていないため密輸となること(そして結構な重罪)、高額な薬代に苦しむ白血病患者とその家族、中国で唯一白血病治療薬が認可されている製薬会社の利権を守ろうと暗躍する姿をキッチリと伝えながら、エンタメ作品として楽しめるものになっていた。
徐々に仲間が増えていく流れや、仲間の絆が強まっていく流れはチームものとしてちゃんとしていたし、警察だけじゃなくて悪徳業者も敵役として存在感があったし、金儲けのために動いていたチョンが変わっていく姿も王道でいい。そして、何よりも裁判後に移送される車のシーンだ。白血病患者たちが沿道に並ぶところは感動してしまった(こういう「今を生きる」方式に弱いだけなのだが)。
マスクをする者が白血病患者というイメージは、リュが亡くなったときにも活かされていて、うまい脚本だなと思う。楽しめて考えさせられるというとてもいい映画だ。
ジェネリック認知のきっかけになった事件
この映画は、ジェネリックが違法とされていた頃の中国の話。スイスの製薬会社が、主人公がインドから持ち込んだジェネリックの摘発を当局に求める。
でも、まともに買うことは庶民には無理。あまりにも高価だからだ。主人公たちは、当初は札束の舞う快感に酔いしれたが、最後には利益度外視でインドから密輸をつづける。
そして、最後の字幕で、ジェネリックがみとめられ、保険の適用もされること、薬価見直しがおこなわれたことがわかった。
2000年初頭がこの映画の舞台だが、出演者の1人が
この国の1番の問題は、貧乏という病の克服だと言っていた。いま、その中国は貧困を克服して世界第2位の経済大国になった。
最近、日本でよくジェネリックはあまり効果ないからという意見を聞くし、薬の特許をさらに長く延長しようという動きもある。ジェネリックが駆逐されれば、開発した製薬会社が儲かりつづける。
なんだか、日本は逆行してる?
悪だと思っていたことが善であるという感じと、最後お金儲けじゃなく、...
悪だと思っていたことが善であるという感じと、最後お金儲けじゃなく、人を助けたいという部分に主人公がなっていく様は非常に良かったが、前半は疲れのせいかうとうとしてしまって、少し取りこぼした。
こってり系中華そば
中国の映画って、やっぱり食事風景と裏路地が魅力的。
麺を啜るズルズル音だったり、スープが無くなるほどグツグツ煮立ってる火鍋だったり、
いかにも臭いがスクリーン越しに伝わってくる屠殺場だったり、すし詰めの労働者宿だったり、
そうした決してよそ行きでは無い姿が、何故か好ましく見える。
どうしても、この作品が現地でウケた思想的背景を探ってしまうのだけど、欧米列強の悪者がいる感じ(なんなら元妻も海外移住しちゃうし)だとか、それに世間的弱者が立ち向かう清々しさだとか、、、
分かりやすい構図が良かったのかな。
抜群に上手い主役と、いかにもこってりなお約束展開と、お涙頂戴フィナーレとで、
裏切らない視聴感です。
彼をそうさせた意識の大きさ
テンポが良く、とても完成度の高い作品でした。演技も皆さん素晴らしかったです。どちらかといえばエンターテインメントの方向に振った娯楽的な作品ですが、テーマは非常に社会的で描かれる感情も深く追求されていると感じました。
大事な息子を手放すシーンでは涙が出ることを止めることができませんでした。かつて息子を守るために犯罪に手を染め、そしてまた息子を守るために自分から遠ざける。その苦しい心内を思うと…
全てを捨てようとも感じられる自滅的な最後に、光り輝くような感情を観ます。二人の友を失った罪を感じて、一層に美しい表情をみせます。苦悩する人間に美を見出す人ならば必ず心動かされる作品だと感じました。
今週(23日~)では隠れた名作。お勧めです。+予習必要かも。
※ 映画の特質上(中国が舞台)、一応、政府批判などは意図的に避けているようですが(それでも政府がOKだしたので、「いい意味で悪い点は直していきたい」ということなのでしょう。いずれにせよ、エンターテイメントと政治思想は別である点は断っておきます)
今年41本目。
タイトルからするとコメディ映画という気がしますが、そうではなくシリアスな映画です。
ストーリーについては多くの方が触れているので省略し、「背景の背景」について触れたいと思います。
(ややネタバレ)
何とか何とか
何とか何とか
何とか何とか
何とか何とか
何とか何とか
(あと5行)
本日はいい天気ですねぇ。
本日はいい天気ですねぇ。
本日はいい天気ですねぇ。
本日はいい天気ですねぇ。
本日はいい天気ですねぇ。
本日はいい天気ですねぇ。
多くの方が書かれている通り、実際にあった事件を(政府批判の問題を抱えるため)微妙に時代をずらしています。
ここで問題になるのは、実は「ジェネリックって何?」っていう問題です。中国から見れば、韓国や日本、モンゴルなど近隣諸国からでも良いのに、なぜインドなの?というお話。実はここには、インド特有のジェネリックの事情が絡んでいます。
日本をはじめ多くの国ではジェネリックといえば先発品が出た後、数年たって後発品が出ます。このとき、薬価はすでに先発品のデータを使っているので安価で済みます。逆に日本をはじめとした多くの国では「先発品のデータがある」ために、ジェネリックといえども一定の担保はあり、政府が進めているようにジェネリックに、といっているわけです。
ところが、医薬品は主に成分やその配合具合がメインになりますが、インドでは「物質特許」を認めてこなかったことが一つの背景にあります。あまりにもひどいので最近は少し改正されましたが、それでも抜け道は多いのです。つまり、「物質特許」がないため、合成方法などを(形式的に)変えれば「製法特許」は回避できるのです。そして、そのような事情でインドでは大量に、日本でいう「ジェネリック」とは違う「定義の違うジェネリック」が大量にできてしまったのです。
※ なお、各製薬業界の批判を受けて、インドもルールを多少変えたりしていますが、本質は変わっておらず、いわゆる「エッセンシャルドラッグ」(=一般的によく使う定番薬)は、もうインド頼みになっている実情があります(対アフリカなどで)。
作中でも、明らかに「普通のジェネリック」と考えれば生産性が取れないものを向こうから交渉しているように、「作りたい放題」と化しているわけです(日本だと、ジェネリックでも先発品の4~5割はしますね)。ここは、こういう問題があるのです。
当然、製薬業界の各企業もこのことは問題視はしています。しかし、今(2020)はCOVIDの問題、そして、インドのこのゆがんだ「ジェネリックの制度」は、インドがそうした「ゆがんだジェネリック医薬品」を、貧しいアフリカ諸国などに輸出しているという事情もあるため(=それで助かっている命もあるため)、あまり「うるさいことは言えない」のが実情だったりします。もちろん、明らかに「安全性が担保できない支離滅裂な科学水準の国の制度」なら、「いい加減にしろ」になるわけですが、発展目覚ましいインドではそういうことは少なく、事実上、「取り締まることは可能だが、そうすると困る人がもっと出てくる」ので、事実上野放しにされているのです。
この映画は実はそういう背景が隠れていて(だから、明らかに原価割れしているような値段でやり取りしていたりする)、その点を知らないと、つまり、換言すると「日本のジェネリック制度」など、「一般的なジェネリック医薬品のルール」だけだと、この映画はその本質がわかりづらく、そこがポイントでしょうか。
採点は下記0.2を切り上げて5.0までにしています。お勧めです。
0.2 … 上記で触れたような点、つまり、中国にも「純粋なジェネリック医薬品」はあるのですが、ここにインドが絡むと、インド特有の制度が絡むために「ジェネリック医薬品」の定義が曖昧になり、上記のような事情を知らないと何がなんだかわからず、混乱を招くかなと思えた点です(ただ、こういう部分はかなりマニアだし、ちゃんと調べれば出てくるけど、そうそう初見ではわからない)。
この点の説明が薄いので、ちょっと見ている人が「日本基準のジェネリック制度」を念頭に見ると「なんでインドなの?」ということになります(科学水準としても、日中関係は別にしてもルールや製法水準が確立している日本と取引したほうが長い目で見ると得なのは明らか)。
とはいえ、今週(鬼滅の刃はいつまでやるんでしょう…)の作品の中では隠れた名作と思います。
惜しくは放映されている映画館がすくないという点でしょう(それは映画の責任ではないので減点要素に入れていません)。
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