「面白かった!」薬の神じゃない! Raspberryさんの映画レビュー(感想・評価)
面白かった!
将来のことをきちんと計画して、その通りに生きることが正しいとされる現代社会。子どもの頃から「今、ちゃんとしないと取り返しがつかないぞ」って脅される。
だけど本来、未来のことは予測不可能だ。どうなるかわからないときの、やむに止まれぬ衝動や決断こそ、何かを決壊する力がある。『TENET』では「無知の力」と言ってたっけ。
閑話休題。
本作の主人公は、不良少年がそのまま大人になったようなアウトローだ。不良少年のやむに止まれぬ思いが国家や司法に風穴を開け、ついに多くの民衆の共感が政府を動かした。
原題の『我不是藥神』は言い得て妙。
中国でこの映画を形にした監督は、主人公と同じように見事に民衆の共感を得た。
お風呂で息子の体をゴシゴシするシーンが好き。親の愛ってこういう瞬間に刷り込まれるよね。
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