ドクター・デスの遺産 BLACK FILEのレビュー・感想・評価
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期待し過ぎて…
綾野剛さんだし、予告を観て面白そうだったので、楽しみにしてました。
安楽死。絶対だめだけど、最初見ているウチは、遺族に同情して、複雑な気持ちになり、命の重み、尊厳死とは?のテーマになっていくのかと思いきや、うーん…思っていたのと違う、というか、前半で力尽き失速感がすごい…。後半が長く感じてしまいました。
オープニングにも感じましたが、所々、謎に音楽が主張してきて、火曜サスペンスのような演出。ドラマのシリーズ物で良かったのでは?と思ってしまいました。
綾野剛さんやシークレットキャストの方々、熱演していたのに、人物に共感できず置いてけぼり感がすごい。
これは、ドラマにして人物像からじっくり見たかったと思いました。
盛大な肩透かし作品
実在の人物をモデルにしているということで、ずっと楽しみにしていた本作。しかし、鑑賞後の率直な感想としては、まあそれなりに楽しめる部分もありましたが、期待したほどではなかったです。というより、盛大に肩透かしを食らったような印象です。
ストーリーは、父の死に疑問をもった少年からの110番通報をきっかけに、安楽死殺人の疑いをもった刑事が事件の真相を追うというものです。安楽死という賛否が分かれそうな事件を扱い、それなりに緊迫感をもって展開していたところは評価できます。ネタバレになるので名前は書けませんが、犯人役の俳優の演技の振り幅も秀逸でした。登場時は、イメージと違いすぎて誰だかわからなかったほどです。
しかし、残念ながら、よかったのはそれだけです。冒頭からすぐに事件性が疑われるものの、その後の捜査に説得力がなかったり、テンポが悪くて睡魔に襲われたりで、なかなか没入できませんでした。そのため、主演の綾野剛さん、北川景子さんの熱演は伝わるものの、やや空回りしている印象を受けました。後半にある多少のどんでん返しも、予想の範囲内で驚くほどのものではなく、クライムサスペンスとしてもイマイチでした。
中でも、最大のマイナスポイントは、安楽死の扱い方です。確かに、序盤では安楽死を全否定できない気持ちで観ていましたが、ラストでは「やっぱりダメでしょ」という気持ちになりました。しかし、これは序盤で安楽死殺人として描かれていた犯人像が、終盤では快楽殺人となってしまったことが原因です。そして、このありがちな犯人像に落とし込んだことで、作品が一気にチープになってしまった気がして、本当に残念でした。
下手に親子愛を絡めたり、刑事の活躍ぶりを描こうとしたりせず、むしろ余計な要素を極力排除して、安楽死の是非を問うことの一点で描き切り、最後の判断も観客に投げるぐらいでもよかったと思います。というか、それぐらい「安楽死」や「命の重さ」について強く訴えてくることを期待していただけに、安っぽくまとめた脚本に大きな物足りなさを感じました。
医者は英語でドクターです
僕の生まれ育った地域のイントネーションだと、ドクター・デスじゃなくて、「ドクターです」に聞こえてしまうんだよね。
それはさておき、原作が粗いのか脚本が雑なの分からないけれども冒頭からツッコミどころ満載。死の淵で喘いでいるお父さんが、初めて来た医者の往診の後に死んだからといって、小学生の少年が疑問に思うことはないでしょう。ましてや、土砂降りの夜に公衆電話から110番する?
ネタバレになるので役者の名前は言えないけど、綾野剛演じる刑事と容疑者の追いかけっこはコントになっちゃってる。この容疑者さん、取調室でも国民的ドラマの癖が抜けないのか、ケレン味あふれる演技を見せてくれる。これはこれで面白いけど、サスペンスとしてはちょっとね。
尊厳死のテーマが深掘りされるのかと思ったら、そこは娯楽作品としてスルー。
チャチャっと撮影した感は拭えないけど、一人娘役の青山美郷ちゃんの演技は光っていたし、真犯人の豹変ぶりも楽しめたので、まあそこそこ楽しめた。
木村佳乃の怪演
もっと深みのある映画を期待した
原作は未読である。安楽死を道具立てにしているが、安楽死の意義や可否などについては一切言及されていないので、深い話を期待してはいけない。私はそういった話を期待して見に行ったので、かなり肩透かしを食らわせられた。報酬系の依頼殺人の一種ではあるが、報酬は現金等ではないという話である。
人が殺せる自分を何か特異な存在と勘違いした犯人は、地道に生活費を稼ぎながら、目的のために社会に潜伏しているという生き方をしているのだが、あまりリアティーを感じなかった。他にも、サイトのコメントを書いた人物が特定できてるのに、サイトの開設者が特定できないといった不思議な現象もリアリティを欠いていたと思う。更には、死にたがっていた訳でもない人物を追い詰めて殺そうとするなど、行動の一貫性を欠いていたのも何だかなであった。
例え激痛で苦しむ末期癌の患者であっても、殺してしまうと日本では殺人になるが、オランダやベルギー、カナダ、コロンビアなどのように厳しい条件を課して合法化されている国もある。この犯人が自分のためでなくて、あくまで終末期の患者の苦痛を取り除くという使命のようなもののためにこれらの行為を行ったとした方が面白い話になったのではないかという気がしてならない。
綾野剛が演じる刑事に重い腎臓病の娘がいて、次第に話が他人事でなくなっていくのだが、その原因を招いたのは彼の乱暴な言動なのであり、終始彼が何故これほど粗雑なのか気になっていたのだが、結局その答えは分からなかった。北川景子が演じる女刑事が相棒である必然性も特にはないように感じられた。特に「最高の思い出」というキーワードで場所が特定できるほど親しいようには全く見えなかったので、かなり戸惑った。また、木村佳乃のオーラの消し方には目を見張るものがあった。
音楽は終始パッとせず、記憶に残るものがなかった。エンドタイトルと同時に何の関係もない歌謡曲が大音量で流れて来るのには腹が立った。演出はテレビの2時間ドラマと比べてもあまり違いのないものだった。
(映像4+脚本3+役者3+音楽2+演出3)×4= 60 点。
【"痛みのない死は、本当に家族にとって幸せな事なのか・・”「嘱託殺人」「安楽死」という重いテーマをキーにしつつ、”究極の家族愛”をサスペンス要素を絡めて描き出した”エンターテインメント作品”】
ー元看護士、雛森めぐみを演じた女優さんの序盤の”ボサボサ頭で、養鶏場で働く姿”に最初、誰だか分からず・・。
そして、”か弱き”雛森めぐみと刑事、犬養(綾野剛)との、取調室での遣り取りが、後半のストーリー展開に効いている・・。
実は、レビュータイトルに”美しい”と言う言葉を入れたかったのだが、観る人が見ればネタバレになるので、回避。-
■印象的なシーン且つ物語構成
1.犬養の一人娘、沙耶香が重い腎臓病を患い、ドナー提供を待っておりながらも、病院で、沙耶香の仲良しのオセロの強い少年にズルをする父に少しオシャマに掛ける言葉。
ー犬養が、妻を亡くしている事もさり気なく映し出される・・。犬養がドクター・デスを”薄汚い殺人者”と罵る気持ちが、良く分かる。
が、この言葉が再後半、物語を”大きく”動かしてくるのである・・。-
2.ドクター・デスにより、完治しない病に侵された家族の命を且つて、ドクター・デスに委ねた5人が語るドクター・デスの顔の特長。出来上がった、全く違う5人の初老の男の顔。
ーここから、捜査陣の”人間心理を読み切った”ドクター・デスの本当の顔を探り出していくプロセスが面白い。ー
3.出来上がった似顔絵を見て、”何だ、犯人を演じた役者さんは〇〇さんじゃないか・・。けれど、深川監督がそんなに簡単に、ストーリー展開するわけがないよなあ・・”と思った方は多いのではないかな。(除く、原作既読の方)
4.”真の”ドクター・デスの”厳かな”登場シーン。(ここで、”そんなに綺麗に着飾る程、お金なかったじゃない!”とか言わない・・。)
”痛みのない死は、本当に美しい・・”と、自己陶酔する姿。
-完全に、狂気に侵されている・・。ドクター・デスが、カルト団体の教祖に、一瞬見える。-
5.ドクター・デスが、沙耶香を”マインド・コントロール”しようとするシーン。
-怖い、怖い・・。あの、”美しき微笑み”が逆に相当に怖い。
且つ、”この方って、こんなに凄み有る演技をするのだ!”と、瞠目する。ー
6.けれど、ドクター・デスのマインド・コントロールを沙耶香は、”父を想う気持ち”で何とか、懸命に解く。
-父親としては、沁みるシーンである。そして、ここからのスリリングな展開も面白い。-
<家族の大切な思い出の場所を ”そのような事に使うな!”
と思いつつ、”物語展開、構成の面白さ”に一気に引き込まれた作品。
けれど、一番印象的なのは、真のドクター・デスを演じた方の”美しくも、凄みある、狂気を帯びた顔”であった作品でもある。>
■蛇足1
・東山紀之さん、大丈夫デスか?
■蛇足2 -あるレビュアーの方のレビューに対してのコメントを、敢えて記載ー
今晩は。そして、初めまして。
”最近も安楽死事件があった後だけに考えてしまう。決してこの映画は悪くない。”
同感です。
只、他のこのレビューサイトを牽引している方々が仰っているように、そして、〇〇さんのレビュータイトルにも書かれているように、重いテーマに対する”解”を求める鑑賞側(私も鑑賞前は、そうでした。)には”軽い”と思われるのかな・・”とも思いました。
私は、”ドクターの思想と重い病の子を持つ親との齟齬の物語”として、序盤の後半から鑑賞スタンスをやや変えて観ました。(ズルイかもしれませんが・・。そして、ドクターの思想がキチンと描かれていればとも思いました。)けれど、私はこの作品はとても面白かったと感じました。
【映画とは、観る人の鑑賞前の作品に対する期待や、諸々の事情により、鑑賞感想が変わるという”当たり前の事”を久しぶりに感じた作品でもありました。だから、”映画は面白いのだ”とも思いました。】
では、又。返信不要です。
ー何故、わざわざこのコメントを記載した理由は明確で、”自分の考えに同調しない人を全否定する思想”が、大嫌いだからである。以上。-
私は結構好きな感じでした。
他の方のレビューをみると脚本がうすいとか、面白くないとか、ガッカリしたとか、かなり低いものもあったりしますが、、、個人的には結構面白いのかなって思いました。綾野剛さん、北川景子さんなど主要キャストの演技はもちろん最高でしたし、名前は伏せますが、シークレットキャストの方の演技も素晴らしかったです。まぁ、内容は私ももっとheavyなのかな?とは思ってましたけど、見やすさを意識したならあれぐらいがちょうど良いのかもと思ってしまいます。もっと深く切り込んでくると思っていた方には物足りないと感じてしまったのかもしれませんが、私は、変に話を難しくされてモヤっとして終わる映画よりよっぽど良いと思いました。ドラマっぽいっていうのにも共感ですね。始まりも終わりもドラマって感じがしました。2時間ドラマなどが好きならおすすめします。私はこの手の刑事、バディもの大好きなんで面白いとおもいました!まぁ、なにより綾野剛さんが好きだっていうのもありますが…w
いやあ、ひどかった
原作が良かったので見に行ったが、いやあ、ひどかった。原作で犯人の動機が形成される過去のある出来事が、バッサリと削られ、代わりに何の脈絡もない長い長いB級アクションがくっついていた。その部分の人物の行動の不自然さ、やたら怒鳴る声の騒々しさ、「お前らバカか」とスクリーンに何か投げつけ、帰りたくなった。冷静になってから、なぜ、あえてつまらなく改変したか推測した。一つは、原作の過去のある出来事を映像化するには予算が少なすぎた。もう一つは、ある出来事を映像化することで、重いテーマが重いままとなってしまい、炎上の対象となる可能性があるため、B級アクションとすることで、逃げた。多分、予算と炎上回避という上からの圧力で、脚本家は書きたくもない脚本を書き、監督は取りたくもない映画を撮ったのだろうなと、同情。低予算かつ短期間に作られる消費型映画の典型。原作者の中山先生は、映画好きでも知られる人。この映画を見て、何を思ったか?
古くさくて、結局快楽殺人ということか─
なんだろう…シンプルに面白くない
重いテーマに軽い展開
無駄に長尺でテンポ悪過ぎ、良いところ見つからない…
後半が残念
残念
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