「せっかく日本映画がメインの上映環境なのにっ‼️」ドクター・デスの遺産 BLACK FILE グレシャムの法則さんの映画レビュー(感想・評価)
せっかく日本映画がメインの上映環境なのにっ‼️
驚きです。
一体どうしたらこんなにダメな映画が作れるのでしょう。創作というものに携わったことのない私が言うのは大いに憚られるのですが、それほどに困惑しています。
❶綾野剛さん演じる刑事の人物造形が雑過ぎる。
ただの乱暴狼藉の輩でした。
アパートのオーナーや病院への器物破損に関わる損害金は税金の無駄遣いです😡
相棒の高千穂刑事が、彼の問題のある性格を差し引いても一種の信頼と尊敬の念を寄せるだけの魅力が納得できないほどでした。強いて言えば、沙耶香との交流から生まれる親近感(病気と闘う姿へのエール)しか、相棒でいられる理由が感じられません。
❷ステレオタイプの刑事仲間。
上司のあまりの普通振り、真面目だけどちょっと間抜けで犯人に出し抜かれる同僚。すべて2時間ドラマのまま。
❸犯人の動機の扱い方もまた雑過ぎる。
犯人の動機に結びつく〝安楽死〟を巡る答えのでない深淵な問題をモノの見事にスルーして思い切り肩透かしを食らわせるラストの展開(あれじゃあ、犯人本人が今までの自分の行為の意義を貶めてることになりませんか⁉️)。
例えば小説なら、宮部みゆきさんの『模倣犯』のラストで犯人が自分のプライドを傷つけられて、あり得ない言動をしてしまったことを思い起こしてみてください。
映画なら、『人魚の眠る家』の篠原涼子さん演じる母親のほとんど狂気といえる動機。
それらに比べて、なんと軽いことか‼️
やってることの重大性に比べて、動機の描き方が酷かったと思います。
❹最初から最後まで大方の予想に合わせるかのような、取って付けたセリフやシーンばかり。
柄本明さんがいきなり走り出して北川景子さんが仕留める、とか、お父さん、やっぱりもっと生きたい、とか、お腹を殴りかえすとか。
まだ色々ありますが、この辺でやめときます。
すみません。
アサシン5さん、コメントありがとうございます。
刑事のバディもので犯人はシリアルキラーという娯楽作品、一種のジャンル作品ということですね。なるほど。
これは、議論とかではなくまったくの好き嫌いの問題ですが、小児病棟でたぶん近くの部屋で入院している子どもにも聞こえるほどの蹴りはちょっとヒーローとしてはいただけないかな、と思ったりもしました。そこだけでも今回のキャラクターへの感情移入は難しかったです。
コメント失礼します。実は、この映画のテーマは、安楽死ではなく、安楽死をツールにした殺人鬼の話です。最近、自殺サイトを利用した殺人鬼、臓器移植のために安楽死を勧める、そんな現代の風刺でもあります。綾野剛の腎臓病の娘をそのメソッドで殺そうとするのも複合風刺です。そんな意味でもドライで斬新な悪役です。刑事コンビがステレオタイプなのは、悪役を目立たせる為です。バツトマンの手法です。かなり欧米の刑事ドラマを研究しているようです。欧米のを観ると褒められるが、日本でやると貶されるのは残念だと思うので、一言、すいませんでした。
確かに、ジョニーは戦争へ行ったは傑作ですよね。
戦争もので言ったら、日本のキャタピラーは、逆に生きようとするやつ。
思い返すと色々ありますね。
ありがとうございました。
今晩は
コメント有難うございます。
私は、作品に対する感想は人夫々なのは当たり前であると思っており、当たり前ですが、その感想に対しての議論は必要だと思います。
ですが、自分と違う感想を述べた人に対する、礼を失した一方的な攻撃的、且つ粗野で品性のかけらもないコメントは大嫌いであり(グレシャムさんなら十分過ぎるほど分かって頂けると思いますが・・、すいません・・)このサイトが(新参者ですが)そういう場にはなって欲しくはないのです。
最近は、運営の方々が以前にも増してキチンとした対応をしていただいているようなので、少し安心をしていますが・・。
では、又。返信不要です。
cinemaオタク女さん
ほぼ邪推のような推測ですが、この作品のテーマを〝安楽死〟にしてしまうことについて、スタッフの誰も責任取りたくないので、わざと軽くしちゃったのだと思います。法的な専門家や医学的な倫理関連の専門家集団などからの抗議を受けるのが嫌だったのではないでしょうか。
誰も何かに対しての責任を負う必要がないように作られ、公開されてしまった。
そんな感じかもしれないと思ってます。
公開日の朝一に観に行くのは好きなんですけど、危険でもありますw
安楽死とか尊厳死をどう扱うのかな~などと楽しみにしていたのに肩透かし。
いい点も挙げればあるんですけど、ひどさの方が目立ってしまいましたよね。
なので、わざとステレオタイプに描いて、皮肉を込めるような描き方をする、という技法もあると思います。
この映画の場合は、そういう裏読み的な要素は感じられませんでした。