ホース・ガールのレビュー・感想・評価
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妄想と現実のはざまに迷い込む感覚を映画に落とし込む。
俳優のアリソン・ブリーが共同脚本と主演を務めたサイコスリラーであり、ある種のSFであり、どこかしらコメディの香りもまとっている。ブリー扮する主人公は、祖母や母と宇宙人の関連を疑い、自分も宇宙人にアブダクトされたのではないかと疑いはじめる。常識的にはなにか精神の均衡を崩しているのだろうし、シャマラン映画だったら「本当に宇宙人にアブダクトされてましたよ!」となるところだが、本作のそのどちらでもない方向へと舵を切る。妄想なのか現実なのかが曖昧なまま、しれっと話だけが進んでいくのである。作中にちりばめられたヒントを追っていると、なんとなく筋道立ったものが見えてくる。緻密に構築されていることもわかってくるが、それでいてどこか投げっぱなしのようにも感じられて得体が知れない。
ブリーの発言によると、自分の家族が統合失調症を患ったことから、自分もそうなるのではないかという恐怖をずっと感じていたという。この映画もまた、その恐怖を描いたホラーとして機能していて、なおかつ統合失調症側の主観がメインになっているので、現実と非現実のバランスが終始おかしい。自分にはない視点で世界を見ることができる、というのは映画が得意とする得難い体感であり、一体何の映画だったのかと心のどこかに引っかかって、ときおり観なおしたくなる。
どの視点(主人公視点?第三者?)で映画を見れば良いのか・・混乱・・...
どの視点(主人公視点?第三者?)で映画を見れば良いのか・・混乱・・。 妄想だったの?終わり方は妄想じゃなかったって事じゃない?? なんだか・・よく判らんお話しでした・・訳の判らなさで、病を表現してるのかなぁ??
隠れた傑作
妄想型統合失調症を描いた作品。まず、真摯に描いていながらエンタメにもなっているところがポイント。 アリソンブリーの祖母、母親の実体験をもとに脚本、製作に参加しているとのこと。 100人に1人といわれる統合失調症、まだまだ人間は人間について解明できていないんだなぁ。
精神疾患よる、妄想の塊
主人公の女性は 素朴で可愛らしいのだけど、精神疾患によりカナリ追い詰められる。 正直、患っている本人や患者でなければ理解するのは難しいと思う世界観。 周りの人間も理解のある人でなければ、振り回されるだけで、結局は離れていってしまう…。 本人の悩みや苦悩は、周りの人達の対応によって違ってくるとは思うけれど、結局は“解ってるフリ”をしている程度では、彼女等に寄り添うことは出来ないのかも…と思った。
歪んだ時間と奇行
監督の「ライフ・アフター・ベス」が中々の傑作で、カリコレでの「天使たちのビッチ・ナイト」は劇場で鑑賞し、そんなジェフ・バエナの新作はNetflixで。 物語の中盤位までは話の方向性が決まらず?分からず、後半からはもっとメチャクチャに奇想天外な方向に進んだまま映画自体も終了!? オカルトなファンタジーのようでホラー?は言い過ぎか、何せこんな感じの病気の知識も無く観てしまい、ハッキリした提示や説明も無く進む話に戸惑うが、主役の女優サンの魅力に興味の持続力は保たれ。 本来、悲観的になるような方向性なのだろうか?そうはならずにホノボノとした感想が残ってしまう。
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