「お庭探訪」椿の庭 Kjさんの映画レビュー(感想・評価)
お庭探訪
庭園、家屋、家具、調度品に至るまで味わい深い空間。そこにいるのは和装の富司純子。画になる。しかし、映像に費やす尺のあまりにもの長さに、予測通りでしかない起伏のない2時間には退屈する。
余談かもしれぬが、こういう邸宅においては、庭園を残して家屋をスクラップアンドビルドすることは否定されることでもない。お金持ちに引き継がれて、その時代の美意識の建物を組み合わせて庭園の美しさがアップデートされ、時代を渡り歩く、そういうしたたかな美しさもある。家屋の方が古ぼけ、庭園の手も一緒に抜かれることの方が不幸である。
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