劇場公開日 2021年4月9日

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「良い映画として享受しなければいけない空気が漂う、苦しい作品」椿の庭 たいよーさんさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0良い映画として享受しなければいけない空気が漂う、苦しい作品

2021年4月11日
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鑑賞方法:映画館

単純

知的

寝られる

映倫はレーティングを過激さで示してくれるが、ターゲットまで案内してくれるわけではない。良い映画のような雰囲気をしているが、私は蚊帳の外だった。

悪く言えば、良い映画を見せている「風」な作品。他のレビューに倣うような意見だが、短編でも良い。1から10まですべて見せようとしているようなプロットの長さは、流れるような時間の変化を与えたいのだろうが、退屈で仕方がない。実際寝てしまった。2時間を超える長さに対して与えた影響は微々たるもので、なんだか退屈。それでいながら、アナログで気品のある作風をしていることもあって、分からない人を拒むような風向きを感じる。それが何よりキツかった。
シム・ウンギョンにとって、初めての日本作品だったという。かれこれ彼女が出演する邦画は一通り観ているが、やっぱり佇まいからして上手い。溶け込んでいく過程に、はらはらと想いを寄せられていくし、鈴木京香との距離の変化が輪郭となって浮かんでいく様はさすが。美学を感じた。

ちょっと長編にしては厳しすぎる作品。大人になって、レコードを流しながら本を読むようになったら分かるのか。どちらにせよ、長すぎる。

たいよーさん。